コインロッカー・ベイビーズ 下

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 229
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061168688

感想・レビュー・書評

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  • 熱い熱い熱い熱い熱い!

    この小説の熱さに耐えられなかった…。
    炎の全力疾走。
    そんな感じ。

    村上龍もあとがきに書いていた。
    全力疾走で42.195キロを走破するような小説を書こうと思った、と。

    時代か?
    時代が違うからついていけなかったのか?
    熱い時代に生まれなかったから…。
    それとも、おれが今、体調を崩して心身共に弱っている状態だからか?
    わからない。

    とにかく、この小説の登場人物たちのように、しぶとく、泥臭く生きていく自信は、今の僕には、ない。

  • 上巻の衝撃的な終わりからの続き。淡々と進むストーリー、決して読みやすいとは言えない文体、難解な漢字、だが主人公2人の心の傷、成長してもなお幼少期の記憶を引きずり続ける2人。なんとなく心に残る本だった。

  • こんなにも映像が浮かんでくる小説は初めてでした。映像よりも映像、そんな感じ。気持ち悪い感覚、どうしようもない感覚、暴力衝動など、登場人物の感覚が五感全体で感じることが出来ました。
    ほんとにすごかったです、、

  •  コインロッカーから生き返ったキクとハシは、幼少期に自閉の傾向が見られたため精神科医の治療を受ける。「自分達が変わったと気づかせてはいけません。世界が変わったのだから。」
     東京に出てからの二人は、物理的にも精神的にも一切交わらない。攻撃的なキク、内向的なハシ、高跳びの選手になるキク、歌が上手いハシ、刑務所に送られるキク、トップスターの階段を駆け上るハシ。そして、コインロッカーのように閉塞した東京を破壊したい衝動に突き動かされるキク。密室で聞いた音を捜し、生きている実感を捜しているハシ。
     ダチュラによって、ハシが見ず知らずの妊婦に対して攻撃性を露わにする最後のシーン。そのときに聞いた心臓の音。一貫してなんの救いもないような話だったけど、一筋の光を感じさせる最後はすごく尊い。

     凄まじい疾走感、凄まじい熱を帯びた作品だった。1972年に生まれた子どもたちの青年期を1980年に書いているので、当時の近未来を描いたということになる。当時起こったコインロッカー乳児置き去り事件も含め、村上龍お得意の皮肉がピリッときいている。生まれる前の社会問題を、ただ知るだけじゃなくて真剣に考えることができるのは小説だけ。やっぱり私は、小説に絶大の信頼を置いている。

  • 『ブルー』『戦争』に続く初期三部作の完結編。

    読者の脳まで抉り取ろうかというまでの衝動に、とにかく震える。この作品だけを読んでも、そこまでの到達感は味わえないかもしれない。

    同時代の村上春樹初期三部作が、明確な続編ものであるのと比すると、異質だけど。



    『ハシは重要なことを二つ知った。安堵感を与える音は、屈折、透過を経ていること、そして永遠に続くだろうという予感と期待を含んでいることの二つだ。例えば、キクが最も安らぎを覚えたと言った音は、どこか方向のわからない教室から微かに響くピアノの練習音と、降り続く雨音に重なる窓の外の雨垂れの音だった。』


    『キクはこのキラキラする街のルールを一つ知った。それは待つことだ。騒がず叫ばず暴力を振るわず動き回らず、表情を変えずに、ただ待つのだ。自分のエネルギーが空になるまで待つことだ。』


    2015.12.22

  • 疲れた…読後感想です。
    なんかとにかく感情が垂れ流しで、みんなが動き回ってて、はーって感じでした。

  • ロックバンドの歌のような小説でした。
    俺はこの世に必用とされているのか~~?そんな感じです。
    ストーリー展開は新鮮なんだけど。

  • エウレカセブンのアネモネが好きなので、読んでいてもやっぱりアネモネが一番好きになった。可愛いんだろうなあ

  • なんだか読んでいてやたらと疲れた。物語のテンションに飲まれたのか、とにかく疲れた。だから一気に読めなくて、すごく時間がかかった。

    こういう行間が少なくて、ぎっしりと内容が詰まってテンションが高い小説を読むのは久しぶり。
    比べ方がおかしいかもしれないけれど、例えば京極夏彦の小説はページ数は多くてもこの手の濃密さは全然ないわけで、その分、すらすらと読める。

    濃密な小説世界に付き合うのが面倒くさいと感じる自分自身の心境の変化に少し驚いた。この本は10代とか20代前半で読んでおいた方が良かったのかもしれない。

  • 上巻を読み始めてすぐ、
    下手に手を出さない方が良かったと思わせられた作品。
    意地で最後まで読みましたが。

    しかし…やはり過度な破壊衝動を描くものは苦手です。
    多分、もう二度と読まないでしょう。
    余計なトラウマも残してくれました。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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