モモちゃんとアカネちゃんの本(3)モモちゃんとアカネちゃん (児童文学創作シリーズ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 373
レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061192331

作品紹介・あらすじ

シリーズ第3作。アカネちゃんという妹ができて、1年生になったモモちゃんは、おねえさんぶりを発揮しようと大はりきり。そんな、にぎやかで楽しいモモちゃんの家に、パパとママのわかれというかなしい事件がおこります。

感想・レビュー・書評

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  • Twitterで「モモちゃんとアカネちゃんシリーズ3作目は、オトナになってから読むと怖い」と教えてもらい、
    1作目から読みはじめ、3作目まで
    たどりつきました。

    3作目の「モモちゃんとアカネちゃん」では小学生になったモモちゃんと
    妹のアカネちゃんのお話…だけかと
    思いきや、
    ママ中心のお話もおさめられています。

    特に「ママのところへ死に神がきたこと」「森のおばあさん」のお話は
    異色の童話です。

    子ども向けの童話のなかで
    ママのくるしみや悲しみ、すれ違いが
    こんなにも全面に書かれているお話は
    ないのではないでしょうか。

    「ママのところへ死に神がきたこと」で
    パパのくつだけを見て、
    途方にくれるママ。

    「森のおばあさん」で語られる
    ママとパパの木の現在。

    オトナになったわたしはママ寄りの気持ちに
    なってしまうので、
    とても悲しくなりました。

    このお話が、童話のなかにポンと
    入っている意味を、
    思わず考えてしまいます。

    子どもからみたこの2つのお話は
    どんな風に見えるのでしょう…。

    ちなみに小1の娘に感想を聞いたところ、 
    「ママのところに死に神がきたこと」と
    「森のおばあさん」の2話は
    「意味がよくわからなかったけど、
    ちょっと気持ち悪かった」
    と言っていました。

  • どうして親が離婚するのか。子供にとって知りたいことではあるけれど、書きにくいテーマということもあり、それが描かれた児童文学はそう無かったのではないでしょうか。モモちゃんシリーズにはそれが描かれています。
    また、お父さんが亡くなった際、いつも泣かないお姉ちゃんが大泣きする姿を見て、妹のアカネちゃんは、お姉ちゃんが強いわけではなく、我慢していたことに気付きます。
    親や兄弟など、「自分」以外のひとにも気持ちがある、ということを教えてくれた作品です。
    新版の、酒井駒子さんの表紙も素敵ですが、小さい頃読んだお人形版で。

  • 死神に取り憑かれたママ、靴だけ帰ってくるパパ、歩く木と育つ木。話が暗く悲しい分、比喩が多く使われている。小学生の頃はあまり理解できなかったが今ならよくわかる。

  • 深い…
    他の作家なら書き澱み、本来子供には理解しづらいであろう両親の離婚や別離を、子供が読んでもわかりやすくさらりとまとめていてすごい!!

    昔読んだときも印象深かったママが森のおばあさんの所へ行くお話も記憶のままで、
    そうそう、そうだったよね、頷きながらページを繰りました。
    幸せな事と辛いこと、どうにかなることとどうしようもないこと、
    いろんなことを織り込んで日々は紡がれてゆくんだなぁとほろ苦さも覚えつつ本を閉じました。

    児童書とは銘打ってますがむしろ親御さんたちに読んで貰いたい作品。
    もちろん挿絵もかわいいし、作品の風景を再現した人形とジオラマもすばらしいのでお子様にもぜひ読んで欲しい。

    名作のひとつに間違いなし!

  • 子供向けの本である。
    が、何度読み返しても全く賛同できない。

    初めて読んだのは小学校低学年。
    この本の、推奨年齢だ。
    しかし中学でも高校でも、読書感想文にこの作品を選んだ。
    大学の頃にはレポートの参考資料としても選んだ。
    とにかくそれほど、内容が濃い。

    モモちゃんという、若干空想癖のある女の子の日常を描いた
    ほのぼの小話集である。
    空想癖なんて小さな女の子なら誰しもある話だし
    これが子供向けのお話なら、別段変わった内容ではない。
    なんせ子供向けのお話では
    猫が百万回も生まれ変わったり
    子供が金魚を食べたり、空からブタが降ってきたりするらしいから。

    しかしそれらと違って本作が恐ろしいのは、
    モモちゃんの空想の裏側で
    大人たちのドロドロとした世界が同時進行している点だ。

    かつて子供向けの読み物で
    ここまでリアルに離婚問題を取り上げた作品があるだろうか。
    しかも、子供が読む際にはそれに気づかないような巧妙な手口で。

    児童文学というものの深さと作者の才能に
    今でも全力で拍手を送りたい。

  •  姉が、小さい頃この本が怖かったと言う話をしていた。童話と言うかたちを使って子供にも分かる現実の恐怖を描いている様が見事。私も小さい頃、パパとママの話がやっぱり分かりませんでした。でも、それ以外のお話が楽しかったから読んでた。日常からメルヘンへのシフトが妙にリアルで、今読むと、小さい頃親にそんな嘘をつかれたなぁなどと懐かしく思い出します。

  • 30年以上経ても色あせないメッセージがこの本にはこめられてます。私は趣味でぼけぼけな小説を書きますが、「目下」という言い方を覚えたのはこのももちゃんです。「目下戦争中」かな。離婚という事を覚えたのも、本当に理解したのもこの本です。小さい時にはももちゃんの気持ちが、今はお母さんの気持ちが、お父さんの気持ちが解るのです。涙が出てくるほどに。

  • ここから、だんだん、怖くなる。泣く。
    『そうさ、おまえさんのごていしゅは、あるく木なんだよ。』

  • 【あらすじ】
    シリーズ第3作。アカネちゃんという妹ができて、1年生になったモモちゃんは、おねえさんぶりを発揮しようと大はりきり。そんな、にぎやかで楽しいモモちゃんの家に、パパとママのわかれというかなしい事件がおこります。

    【感想】

  • シリーズ。モモちゃんが小学校へ通い出す。アカネちゃんももうすぐ2歳。パパとママがお別れしてモモちゃんたちは引っ越すのだけど、ママが森のおばあさんに会いに行ったところなんて、大人の世界を子どもが覗いているような、物語と現実とが地続きになってる気持ちになった。おいしいものがすきなくまさんにとっても救われる。

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著者プロフィール

1926年東京生まれ。児童文学作家。戦時中の1943年、童話『とかげのぼうや』を執筆。戦後、坪田譲治に師事し、1951年に『貝になった子供』を出版。1955年、瀬川拓男と結婚後、ともに民話の採訪に取り組み、共著『信濃の民話』『秋田の民話』を皮切りに、民話の採録・再話をつづける。
『龍の子太郎』(国際アンデルセン賞優良賞)、『ちいさいモモちゃん』(野間児童文芸賞)以降のモモちゃんシリーズ、『いないいないばあ』以降の「あかちゃんの本」シリーズや「あかちゃんのわらべうた」シリーズ、『朝鮮の民話』全3巻、『私のアンネ=フランク』(日本児童文学者協会)、『あの世からの火』(小学館文学賞)など著書多数。民話に関する著作に『昔話十二か月』全12巻、『現代民話考』全12巻、『現代の民話』など。

「2014年 『民話の世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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