- Amazon.co.jp ・本 (31ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061272743
作品紹介・あらすじ
これはひょっとすると大人のための絵本かもしれないが、真に大人のための絵本ならば、子供もまた楽しむことができよう。それが絵本というものの本質であるはずだ。そして『100万回生きたねこ』は、絵本の本質をとらえている。――週刊朝日書評より
このとらねこ一代記が、何を風刺しているかなどと考えなくても、すごいバイタリティーをもって生き、かつ死んだ話をおもしろいと思ってみればよいと思う。上級から大人まで開いてみて、それぞれに受けとめられるふしぎなストーリーでもある。飼い主へのつながりが無視され、前半と後半が途切れているようで、みていくとつながってくるふしぎな構成である。――日本経済新聞「こどもの本」書評より
日本図書館協会選定図書/全国学校図書館協議会選定図書
感想・レビュー・書評
-
H30.9.2 読了。
・死を恐れない自分が大好きな虎ネコが、愛する者が出来てから愛する者と生きることを選んだ。どちらかというと大人向けの絵本。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人生において、「泣きたくなる」ときの想いというのは、時に、全ての優先事項を投げ出したくなる程の、かけがえのない大切なものなのかもしれない。
泣くことって、時に、堪えたり、我慢したりすることもできるけれど、そうした事を考える余裕もないくらい、気付いたら号泣していたときの、心の中って、どんな感じなのだろう?
もっとアイロニーの効いた作品かと思っていたが、そんなことは全くなくて、「生きる」ことの意味と、「死」が訪れることの意味を教えてくれた、人生賛歌にも思えた、愛の物語でした。
私の好きなシーン
「おれは、100万回も……。」
と いいかけて, ねこは,
「そばに いても いいかい。」
と, 白いねこに たずねました。 -
この本はブクログや姉に贈るにあたって前情報が頭にありました。
姉にはもちろん新品を贈ったが、金欠なので私は行きつけとなったコミュニティの図書館で読む(笑)
余談だが、今はカーリル https://calil.jp/ というサイトがあって事前に蔵書があるか確認できるのです。おや、書評やまとめも作成できるとは。ブクログに負けず劣らずですね。
読んでみるとなかなかに切ない。
100万回生きそしてあっさりと死んでいくとらねこ。何度も繰り返された生死。しかもそれは退屈な。
100万と1回目(?)にしてただ一匹の猫としての生を受けます。
ずーっと何をするにも「大嫌い」だった彼は自分のことが大好きになりました。
しがらみもなく、また男として100万回をくぐり抜けた勲章を手にしたからでしょうか。
マドンナのしろねこに語って聞かせます。でもクールビューティのしろねこはなんだか退屈そう。
それからとらねことしろねこは結ばれます。
そして突然の別れからとらねこは愛を見つけます。自分以外のものへの愛です。
釈迦は輪廻転生を繰り返し、悟りを開きました。悟りを開くと二度と転生することはありませんでした。
転生を繰り返した囚人ねこは、他者を愛することで、もう生まれ変わる輪廻から出ることとなりました。愛という悟り、いや大切な気づきを得たのですから。
この絵本で著者は「慈愛」のメッセージを読者へ伝えたかったのではないでしょうか。
子供が、自分以外の他者を認めはじめた時に、愛を持って接せるように。大人が他者に無頓着にならないように。
ねこのように、他者へ、愛を伝えたくなりますね。-
夜型読書人さん、こんばんは。
去年のクリスマスくらいにこの本を読んでから半年余り。
懐かしいなあ、と思いながらレビューを拝見させてい...夜型読書人さん、こんばんは。
去年のクリスマスくらいにこの本を読んでから半年余り。
懐かしいなあ、と思いながらレビューを拝見させていただきました。
未知の本のレビューを読むのも楽しいのですが、読んだことのある本を思い出しながら他の方の見解を知るのもまた格別です(^-^)
夜型読書人さんのレビューの
‘子供が、自分以外の他者を認めた時に、愛を持って接せるように。大人が他者に無頓着にならないように’という言葉にはハッとさせられました。
ついつい無頓着になりがちですから。
コメント書きながら読みかえしてみたんですが、やはり素敵な、自分にとって大事なお話なんだなと思いました。
それでは、お邪魔しました(^-^)/
2018/05/13 -
こんにちは
5552さんのコメントに感謝いたします。
そうですね、読んでいてうーんと考えてしまいました。
とても子供向けとは思えない文学性を...こんにちは
5552さんのコメントに感謝いたします。
そうですね、読んでいてうーんと考えてしまいました。
とても子供向けとは思えない文学性を持った作品なのですもの。
私の見解にそのように言っていただけて嬉しいです。
またいつでもいらしてください。2018/05/13
-
-
有料(30分200円くらい)で子供が遊べるアトラクションパーク内にて
子供は遊具に夢中なので
待ちつつ、絵本コーナーで再読
タイトル通り、何度も死んでは
飼い主が泣いて、猫はまた別の飼い主のもとで生きている(転生?)話
生きかえることが、自動的ではなく
猫自身の意思で決めていること
がわかる。
最後の決断は、覚えていたのに
なんだか読み終えて気持ちが急に
ソワソワしてしまった。
大切な人を見つけて生きている自分の今、今を生きているのか?
同じ決断ができるか?
次の人生はないと思えるか?
もう子供と遊びつつ、全力で積み木を
ただただテーブルの上に並べ
なんだかわからない迷路のようなモノを作りながらソワソワしていた。
すぐにアトラクションの利用時間の
期限が来てしまった。
すぐに時間がきてしまうし
「今」しかない。
数ページの本なのに、考えさせられることが大きい。
休憩時間に、気軽に手にとる本ではなかった。
またどこかで出会ったら読もう。 -
-
こんばんは、読書 猫さん。
コメントありがとうございました。
この絵本、いい本なんですよ~。
大泣きしました(TДT)
お姉さまにプ...こんばんは、読書 猫さん。
コメントありがとうございました。
この絵本、いい本なんですよ~。
大泣きしました(TДT)
お姉さまにプレゼントされたとのこと。
喜ばれたでしょう?
私は逆に持ってかれましたが...(^^;
でも良い本なので弟の職場の人に読まれたかもしれないのは嬉しいことです。
読書 猫さんの解釈にはなるほどと思いました。
輪廻地獄、怖そうです。
‘死’を解放ととらえるのですね。
レビューには書きませんでしたが、とらねこは白ねこを愛してなかったら、‘永遠に’生と死を繰り返したのでしょうか。「一億回も生きたんだぜ。いまさらおっかしくて」とか言いながら。
どちらが幸せでしょうか。
あ、読書 猫さんはお読みになってないんでしたね。私の拙いレビューの情報だけ(他のレビュアーさんのレビューもお読みになってるかもしれませんが)というのは作者のヨーコさんにあまりにも悪いので、本屋で立ち読みでもいかがですか(^-^)
本が読めるって幸せなことですよね。
読めないときはほんとに読めないですし。
またお越しくださいね~。2017/12/23 -
5552さん、こんばんは。
コメントありがとうございました!
なかなか勇気が出ずコメントができなかったのですが、この機会に残していこうと...5552さん、こんばんは。
コメントありがとうございました!
なかなか勇気が出ずコメントができなかったのですが、この機会に残していこうと思います。
誰も愛さないことは罪。
生まれ変わるのは罰。
この言葉にとても衝撃を受けました。
私も小学生の時に「ドリフの囚人服みたい」と思ってはいたものの、レビューにも書きましたが鈍過ぎて全く理解できませんでした。
それが二行で書けてしまうとは…
読書感想文を書くのが苦痛でしかないような人ですから、5552さんのように書けたらどんなにいいかと思います。
とっても羨ましいです!
めずらしくスムーズに書けた夏目漱石の『こころ』の感想文は、先生に「えほんのむしは変わった考え方をするね、面白かったよ」と言われる始末です(笑)
逆に一般的な意見がどうなのか聞いておけばよかったと今でも思います。
(当時の自分がどんな感想を書いたのか忘れましたが)
こんな変わり者でもよろしければ、今後もよろしくお願いします<(_ _)>2018/02/02 -
えほんのむしさん、こんばんは。
コメントありがとうございます!
誉められ慣れてないのでびっくりしてます。
『100万回生きた猫...えほんのむしさん、こんばんは。
コメントありがとうございます!
誉められ慣れてないのでびっくりしてます。
『100万回生きた猫』
わたしも初めて読んだときは、「思ったより感動しないなあ」でした(^-^;
しばらくして宮台さんの発言を知り、「へー、そんな意味があったんだ~」と。
その後十年以上の時が立ちブクログをはじめました。
そして、えほんのむしさんのこの本のレビューをポチしてくれた方がいて、新着レビューに上がっていたんです。
読んでいた本だったので興味をもって読ませていただき、どうしても読みたくなって楽天ブックスで注文。クリスマスイブの前の日に届きました。
すぐに読んで書いたレビューです。
今まで忘れていたけど(笑)えほんのむしさんのレビューの投稿日からみてたぶんそうだとおもいます。
夜中に感動しながら他の方のレビューもポチポチ押しました。
遅ればせながらお礼を。
レビューを書いてくれてありがとうございました。
文章はコンプレックスがあって、高校生の頃文通相手に「5552ちゃんの書いてることはよく分からない」とぼやかれました(^-^;
今でも「これちゃんと人に見せられる文なのか?伝わっているのか?」と不安に思いながら投稿しています。
タブレットに「清書」されて載るとそれなりに見られるような気がしてくる(笑)ので、その誘惑に勝てないでいます。
そうそう、わたしも小学校の頃作文で先生に「ユニークな作文ですね!」と感想を書かれましたよ(^-^)
「私」と「テレビ」と「ビデオデッキ(DVD プレーヤーのようなもの)」が最近のアニメ事情を語り合うというものでした(^-^;
作文っていうか、妄想...?(笑)
喜んでもらえたから良かった、と思いましたが(ポジティブな小学生時代の私)
えほんのむしさんの作文への先生の感想もたぶん、誉めているんですよ。
「一般的」な感想はたぶん見慣れてらっしゃると思うので。
私は自分のレビューが「一般的」すぎる感想だ!とちょっと悩んでいるくらいなので羨ましいです。
長文になってごめんなさい。
こちらこそよろしくお願いしますm(_ _)m
2018/02/02
-
-
「あるトラねこがいた。そのねこは好きでもない色んな飼い主達に飼われながら100万回死に、生き返って100万回生きた。ねこは死ぬのが怖くなかった。...」
カウボーイビバップで初めてこの物語を知りました。
読み聞かせの度に、胸が詰まって涙をこらえるのに必死です。子供は('_'?)となってます。-
面白そう。読んでみたくなりました。村上春樹さんの本を沢山読んでますね。いいねをありがとう。私もフォローさせていただきます面白そう。読んでみたくなりました。村上春樹さんの本を沢山読んでますね。いいねをありがとう。私もフォローさせていただきます2024/08/18
-
-
ねこはいろんなところで生きてました。あるときは王さまのねこで戦争に。あるときは、船乗りに。あるときはサーカスに。どろぼうもおばあさんもこどもも好きではなかった。何回でも死ぬのも平気だった。でも、白いねこに出会って、家族になって、白いねこが死んだら、悲しくて泣きました。
感情がなかった、生きているのに死んだも同然のねこが、家族を持てたことで、人生(猫生?)が輝いたお話だった。そばにいる身近な人を大切にしたいなと思った。