雪の断章

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061303492

感想・レビュー・書評

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  • 孤児院あすなろ学園で育った倉折飛鳥は、5歳の頃に迷子になったことがある。その時手を差し伸べ、学園まで連れてってくれた青年を忘れられずにいた飛鳥。そして6歳になり、同じ年の奈津子がいる本岡家へ引き取られた2年間。孤児を理由に本岡家で虐げられた生活から救ってくれたのも、同じ青年だった──。
    育て親である滝杷祐也を一人の男性として意識するようになった飛鳥が苦悩する日々を描いた傑作。再読。個人的に、本作を越える作品はないだろうと思うほどの愛読書です。いつも飛鳥に感情移入しすぎて祐也さんが狂おしいほど好きになってしまう。でも一番好きなのは飛鳥かもしれない。全く性格が違う彼女の何もかもを肯定してしまうし。史郎さん流でいう「じゃじゃ馬」なのに。今回特に胸を締め付けられたのは、史郎さんとの結婚を決意する場面。飛鳥の祐也さんへの切ない想いが辛すぎて息ができなかった。最後の史郎さんの手紙にも、胸を締め付けられます。特異な文体なので好みがはっきり別れてしまう作品ですが、一度は読んでもらいたい作品です。

  • この本との出会いは・・・20歳。
    もうかれこれ5年ものつきあいです。この本は、読み返すたびに新たな発見があるのでとても不思議。飛鳥の幼さに気づき自分の成長を感じると少しうれしくなり、逆に飛鳥の純粋な行動に忘れかけている何かを感じると、少しだけ悲しくなります。

  • 会社の先輩オススメの1冊。時代を感じさせるメロドラマ&ファンタジックな作品。描写がやや理屈っぽいがサラリと読める。

  • コバルトシリーズを卒業したワタシが、ハーレクイーンロマンスに移行することなく、最初に夢中になった佐々木丸美さん。読み漁りました。というか、読み漁り切れるほどしか作品が存在していません。さらに、この話の後日談はこの作品とか、これの過去の真実はこの作品、というふうに、なかなか「ごちそうさま」と言わせてもらえません。これは斉藤由貴ちゃん主演で映画化されました。思春期後期の女の子の気持ちをかき乱す罪な人、佐々木丸美さんの消息を知りたいものです。

  • 小学生のころからの愛読書。
    雪舞う札幌が舞台の恋愛小説。
    札幌に住んでいた数年間は、大通り公園を通るたびに主人公の飛鳥を探してしまいました。
    札幌の四季を素敵に、そしてストレートに描写しているところがとてもいいです。
    ちなみに、私の初恋はこの本に登場する祐也さん。

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