戦雲の夢 新装

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  • 講談社
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061308091

感想・レビュー・書評

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  • 司馬遼太郎が描く、長宗我部盛親一代記。

    この本は説教くさくなくてイイのですが、少々盛り上がりに欠けるところが難です。

    長宗我部盛親という人は、戦国時代に生まれ、かつ土佐一国の大名でもあったのですが、40歳までほとんど活躍せずに過ごしてきた人。
    単に無能というだけなら小説にはならないのですが、40を過ぎて初陣に近い形で参加した「大阪の陣」において古今無双の比類なき活躍をいたします。

    世の中に自分の武勇を試したいと願いながらも、活躍の機会にめぐまれず、不本意ながら世の中を傍観するといった忍従の日々。
    いわば7割がたが我慢の物語です。

    司馬遼太郎の小説には珍しいユニークな主人公で、「世の中に己の力を問うてみたい」という気持ちと、政治や謀略にまみれた戦国の世を疎い「全てを捨てて気ままに生活したい」という気持ちに揺れ動いているという人物造形です。
    この矛盾した内面が、奇異な行動を選ばせてしまい、周囲の人々に誤解され孤独を深めるというマイナスのループに陥ります。

    コノ小説はいわゆる司馬調で語られるため、どなたにでも読みやすくなっているのですが、純文学又は徹底的に滑稽に描くなど、どちらかに振り切って描いた方が面白かったような気がします。

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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