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- 本 ・本
- / ISBN・EAN: 9784061310193
感想・レビュー・書評
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奥泉光の『滝』の参考に。
純粋な情熱の行く末はやはり死でしかない。汗とかけ声の陶酔、面金ごしに視る瞳の色、袴の脇から覗く素肌の鮮烈なエロティシズム、若い肉体の躍動美。その官能的な描写に頰を熱くして読んだ。そして少年の大人の男への憧れ、海が重要なモチーフであるところなど同時期に書かれた『午後の曳航』にも通じる。詩の罠の中をそれとは知らずに、悠々と通り抜けることができた次郎も海に惹かれ海を視界の片隅から追い出しながら、結局は海に裏切られ破滅させられる。
『奔馬』共通するモチーフ、傷ついた鳥、蛇、白百合などの象徴するところは何だろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表題作の『剣』の描写が本当に綺麗です。
短編ばかり入っていますが
文学からサスペンス・ホラーまで網羅された
短編集です。
どの話も新鮮で本当に面白かった! -
とにかく文章が美しい。特に表題作である剣の冒頭部分、流れるように人物が、風景が描かれる様子は天才的。話自体は悲劇的であるけれど、爽やかさや美しさを持った余韻を感じさせる、非常に優れた短編だと思う。他には七作が入っているが、それぞれ趣向が凝っており、読み応えがある。
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著者プロフィール
三島由紀夫の作品





