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- Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061310278
感想・レビュー・書評
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(1974.08.24読了)(1971.07.03購入)
第3回(1967年) 谷崎潤一郎賞受賞
(「BOOK」データベースより)
友人の死に導かれ夜明けの穴にうずくまる僕。地獄を所有し、安保闘争で傷ついた鷹四。障害児を出産した菜採子。苦渋に満たち登場人物たちが、四国の谷間の村をさして軽快に出発した。万延元年の村の一揆をなぞるように、神話の森に暴動が起る。幕末から現代につなぐ民衆の心をみごとに形象化し、戦後世代の切実な体験と希求を結実させた画期的長編。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この物語を象徴するのは「ねじれ」だと思う。
右目を失明した醜い主人公と共に物語りは、肉体と精神、時間と空間、夢と現実、歴史と象徴、血縁と性交、あらゆる物がねじけていき、そのピークを過ぎると再びあるべき姿に戻ろうとする。
主人公は終始一貫してこのねじれに巻き込まれないようにするが、結果的に本当のことを言う資格もなく、醜い肉体を引きずりながらフェードアウトしていく。 -
『芽むしり・仔撃ち』と『個人的な体験』をあわせた様な話。村でみんなでサッカーやる場面は好き。
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