声の網 (講談社文庫)

  • 講談社 (1973年3月15日発売)
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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784061311626

感想・レビュー・書評

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  • 父の蔵書を借りて読んだ。短編が繋がってるというアイデアが面白い。

  • インターネットのない時代に「声の網」というイメージを提出している。グーグル先生による世界支配の帰結として、最後の1行に戦慄させられる。

  • とても昭和48年に書かれたものとは思えない内容でした。勿論登場する小道具やシチュエーションは今の言葉に置き換える必要がありますが、昨今問題になっているいろんな問題を40年の時間を超えてチクリと風刺して、なおかつ面白くまとめる。

    何というか、40年前の物語を実現させるべく暗躍している何か、が有るのでは?今この時間すらももう一段上のメタな視点からの物語なのでは?と思ってしまいます。

    一読の価値ありです。

  • 彼の作品は、小中学生の頃ワクワクしながら読んだものだ。
    だが、今改めて読み直してみると、「時代遅れ」は言い過ぎかもしれないが、それでもそう感じたのは寂しくなった。
    ただ、あの時代にこれだけのものが書けたというのは敬服する。
    読みながら、Googleをイメージしてた。Googleならば、物語のようなことが近い将来できる、あるいはやりかねないかとw

  • 読み終えて、改めて題名に着目すると、コンピュータ間の情報のやり取りを「網」と表現しているところに感心した。
    現在では、インターネットだとか、ウェブだとか呼ばれる世界のことだけれど、当時の世界にこの概念はあったのだろうか。
    少し、気になった。
    最後が素直に「めでたし、めでたし」とならないところが星新一らしい。

  • 「声の網」4

    著者 星新一
    出版 講談社文庫

    p75より引用
    “人間は、うまれつきの脳だけではたりなくなってしまったのだ。
    いや、たりなくなったのは、
    脳の能力を使いこなそうという意欲のほうなのかもしれない。”

    SF作家でショートショートの代名詞ともいえる著者による、
    未来を描いた長編作品。
    とあるマンションの一階の民芸品店にかかってきた奇妙な電話、
    世界で何かがおこり始めた・・・。

    上記の引用は、
    作中に出てくる情報銀行に関する一文。
    どんなに便利なものが出現したとしても、
    本当に大切な事や知られたくない事は、
    自分の頭の中にしまっておくに限るようです。
    文庫化が昭和48年(1973年)となっていますが、
    今の状況を見て書いたかのような内容で、
    著者の先見の明と想像力に感服してしまいます。
    巻末に1980年(昭和55年)までの著者の年譜がついており、
    著作を探すのに便利な一冊。

    ーーーーー

  • この時代にこれだけの可能性を予測できたのだとしたら、著者の慧眼には脱帽である。

  • ちょっともやもやが残る。これでいいのかなぁ、とも思えるし、嫌だなとも思うし…。まぁ、知らなければ幸せですね。

  • 星新一にしては珍しい長編です。でもショートショートの集まりがつながっていると言う感じで読みやすいです。

  • ショートショートが有名な作家だが、長編です。電話網が意志を持つ、書かれた時代を考えると、そのアイデアは素晴らしい。

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著者プロフィール

1926 - 1997。SF作家。生涯にわたり膨大な量の質の高い掌編小説を書き続けたことから「ショートショートの神様」とも称された。日本SFの草創期から執筆活動を行っており、日本SF作家クラブの初代会長を務めた。1968年に『妄想銀行』で日本推理作家協会賞を受賞。また、1998年には日本SF大賞特別賞を受賞している。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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