- 講談社 (1973年9月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784061311930
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太宰の「ダス・ゲマイネ」を読むと、カフカの「判決」を思い出す。友人、女、死に向かう疾走。カフカの生い立ちからもわかるように「判決」の重要な要素は「父」でありその要素は「ダス・ゲマイネ」には無いが、どちらも友人に象徴される日常が空虚であったことの認識、それによる精神混乱と崩壊。そうして疾走し死に至る。女に象徴される希望よりも、虚の認識は強烈なのだろう。認識しても死にきれない私はこうして本を読むことにより、死へ仮想疾走し日常に戻るのだから、著者の太宰やカフカはたいした作家である。ストーリーとしてはつまんないけどね、ダス・ゲマイネ。
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