万葉集 全訳注原文付(一) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (426ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061313828

作品紹介・あらすじ

「令和」に関する一節が収められた講談社文庫。

『万葉集』は日本人の心の古典であり、貴族から庶民に至る各階層が、見事に謳いあげた、世界に比類なき民族詩の金字塔である。いま、その万葉を、原典との照応が一目理解できるよう、原文、読み下し文、全訳、語注をそろえ、万葉学の第一人者である中西進博士がその蘊蓄を傾けて贈る。全4巻別巻1巻(講談社文庫)。

感想・レビュー・書評

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  • 子供の頃に親に買ってもらい、いちどちょっとぼろぼろになったので買い直したりして、持っている。

    他にも色々優れた本があるが、私にとっての出会いの本はこの万葉集である。

  • 万葉集はいい歌が残されており、これなくして古代史は語れません(笑)
    有馬皇子の
    『家にあれば 笥に盛る飯を 草枕 旅にしあれば 椎の葉に盛る』 
     の歌が侘しすぎて泣けてきます。
     大津皇子もいくつか歌を残していて、古代人が何を考えて生きていたのか、なんとなく理解できます。

  • 万葉集の原文、読み下し、全訳、語注をコンパクトな文庫で読める本。
    冒頭に長めの解説があり、万葉集成立の時代背景や特色が述べられている。各巻冒頭に歌の一覧が数ページにわたって収められているのも、研究として読む人には意味があるのだろう。
    解説によれば、万葉集全体は120年間ほどの歌が収められているが、だいたい30年毎で初期万葉、白鳳万葉、平城万葉、天平万葉に区切られる。初期万葉が[ https://booklog.jp/item/1/4062606828 ]の時代にあたる。お陰で登場する歌のいちいちに里中満智子の絵柄が頭に浮かんで仕方なかった。それだけマンガがしっかりした知識をベースに描かれていたということなのだろう。

    何年か前に読もうとした時は挫折したのだが、今回は毎日数ページずつの牛歩でようやく読了。構えず、詠われている言葉を素直に受け取っていると、なんとなく味わいがある。たまに原文も眺める。同じ音でも漢字を使い分けてみたり、頓智みたいな読みがあったりして面白い。「十六」でシシと読む等。

    気に入ったのをいくつかメモ。→以下は感想。
    ・27番 よき人のよしとよく見てよしと言ひし吉野よく見よよき人よく見つ(p62) →原文「淑人乃 良跡吉見而 好常言師 芳野吉見与 良人四来三」。意味は吉野を褒めてるだけなのだが、わざわざ違う漢字を使い分けているのが面白い。
    ・117番 大夫(ますらを)や片恋ひせむと嘆けども醜の大夫なほ恋ひにけり(p110) →万葉集の歌風は「ますらをぶり」等とも評されるが、他にもこういう結構「女々しい」恋歌にますらをが登場していたりする。719番など。
    ・126番 遊士(みやびを)とわれは聞けるを屋戸貸さずわれを還せりおその風流士/127番 遊士にわれはありけり屋戸貸さず還ししわれそ風流士にはある →石川郎女と大伴田主のやりとり。夜に男の家に押し掛けた後「あたしに手を出さないなんてノロマなイケメンもあったものだわ」「いやいや、手を出さず帰らせた僕こそイケメンだろ」(意訳)。
    ・815番(p377)以降が、令和の出典になった「梅花の歌」。梅がきれいだと言っているだけの歌がひたすら続くのだが、当時の梅は外来の植物として珍重されていたそうだ。そう思って読むと、ハイカラでオシャレなものを皆で嬉しがっている場面に見えてくる。

    なお、語注で循環参照になっている箇所をひとつ発見。82番「うらさぶる…」(p86)と207番「天飛ぶや…」(p149)に登場する「数多し(まねし)」の語注。

  • 万葉集を初めて読もうとしたのは、中学か高校の時か覚えていないが買った本屋は覚えている。神戸大丸の北側にあった本屋(調べたら日東館)。読み始めたが一番目の歌(雄略天皇のことも知らなかった)でつまづく。何度読み直してもあかん。言葉のリズムが取れへんし、現代語と違いどうしても違和感しか感じず、断念。それからオッサンになっていろんなところに旅をするようになり、奈良も行くようになってから持統天皇の「春過ぎて・・・」の歌だけは好きだった事を思い出し、持統天皇のお墓に参拝した時、万葉集を性根入れて読もうかと改めて思いこの本を手にした。岩波文庫とか色々物色したが、原文が書かれていることと中西進氏が著者であることでこれに決めた。
    万葉集を読むにあたって、二つの決め事を自分自身に課した。一つはまず、第一番歌を暗唱できるようにする。二つは字の練習も兼ねて原文を含めてノートに書いていく。一番歌は覚えられたので他の歌もと考えている。
    この本で印象深いのは、様々な歌たちはもちろんだが、巻頭の解説が良かった。三十数頁ほどの量だが要点が的確につづられていて万葉集を理解しようとしている私にとって参考になったし、興味のある万葉仮名や発音の解説など興味がつきない。
    万葉集はまだまだ続く。同シリーズの2巻ももうすぐ届く。楽しみだ。

  • 秋の野の み草刈り葺き 宿れりし
       宇治のみやこの 仮廬(かりいほ)し思ほゆ

    額田王(ぬかたのおおきみ)の作だろうとされている有名な歌ですが、
    この中の、「宿れりし」という訓読の原文が
    旧版日本古典文学大系、原文万葉集(岩波書店)、中西進「万葉集」全4巻の3冊の本では
    「屋杼礼里之」となっていいるのです。
    私が問題にしているのは「礼」という新書体の漢字でです。
    戦前まで「新」の字は「禮」になっていたはずです。
    沖縄の守礼門も額には「守禮之邦」と旧漢字「禮」が使われております。
    つまり、かの額田王は「礼」という字を見たこともない漢字なのです。
    更に原文万葉集(岩波書店)ではこの他に、児(兒)、帰(歸)…などが平然と使われいます。

    私は訓読や訳文では新漢字を使うことは良いことだと思います。
    しかしながら原文はそうはゆきません、西本願寺本を使っているようですが、
    この原本がそうなっているとは考えにくい、
    どうしてこの様なことになったのか、まことに不思議な事だと思っております。

  • 万葉学第一人者中西進さんによる
    万葉集全訳注+原文こちらの書も「令和」に関する一節が収められたものとして
    有益有用です。中西進さん監修!

  • 齋藤孝著『大人のための書く全技術』40冊―11

    こうやって日本語がつくり上げられてきて、その結果今の私たちはこういう言葉を使っているのだ、ということがわかるだけでも、非常に価値の高い読書になる。

  • ちょっと体裁が読みにくかったー。

  • いままであまり興味がなかったのですがふとしたきっかけから読み始めました。
    一気に読むよりも気が向いたときに読むのがいいかと思います。

  • 座右の書。初めて読んだ万葉集はもっと手軽な初心者向けの抜粋版だったけれどすぐに全首制覇したくなって購入したのがこれだった。難しく読みにくさはあるが文庫の手軽さでいつでも開けるところにおいてある。全四巻プラス万葉辞典。

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著者プロフィール

中西 進(なかにし すすむ)
1929(昭和4)年東京生まれ。東京大学卒業、同大学院修了。文学博士。
筑波大学教授、国際日本文化研究センター教授、大阪女子大学学長、帝塚山学院学院長、京都市立芸術大学長などを歴任。全国大学国語国文学会会長、日本ペンクラブ副会長、奈良県立万葉文化館館長なども務める。
「万葉集」など古代文化の比較研究を主に、日本文化の全体像を視野におさめた研究・評論活動で知られる。読売文学賞、日本学士院賞、大佛次郎賞、和辻哲郎文化賞ほか受賞多数。
主な著書に、『万葉集全訳 注原文付』全五巻(講談社文庫)、『中西進 日本文化をよむ』全六巻(小沢書店)、『古代日本人・心の宇宙』(NHKライブラリー)、『中西進と歩く万葉の大和路』(ウェッジ)など。

「2022年 『万葉秀歌を旅する 令和改装版 CD全10巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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