無名碑 下 (講談社文庫 そ 1-4)

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  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061314207

感想・レビュー・書評

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  • 話が急展開する終盤。
    「それでも道はできる」というブローマンの台詞は意味深だ。タイトルにもなっている土木技術者の「無名」性について、上巻では礼賛しているくだりがあるが、ここではむしろ「無名」であるゆえの空しさ(無力さ)を示そうとしているように思えてならない。すなわち小説全体を通じて「無名」性のもつ二面性をあぶりだしていて、これは今日の土木の本質を鋭く突いているとも思う。

    あとがきの一節には、感動して泣きそうになった。
    「一つだけつまらぬことを覚え書きしておこうかと思う。今後初めて、私はこの作品が書き上るまでは、できることなら死にたくないような気がしたのである」
    …自分の人生のなかで、そんな風に思えるプロジェクトに、いくつ出会えるのだろう!

    (上巻に対するレビューはまた別途)

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著者プロフィール

1931年東京生まれ。聖心女子大学卒。93年恩賜賞・日本芸術院賞受賞。2003年文化功労者に。2012年菊池寛賞受賞。著書に『人生の収穫』『「群れない」生き方』『人間の道理』『老いの道楽』等多数。

「2022年 『未完の美学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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