播磨灘物語 4 (講談社文庫 し 1-10)

著者 :
  • 講談社
3.63
  • (9)
  • (17)
  • (27)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 230
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061314535

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • レビューは一巻にまとめて書いた。

  • 山崎の合戦が詳細に描かれる。合戦の流れがよくわかった。その後のことは蛇足なのだろう。その後の秀吉の天下統一は官僚たちが中心になっていき、軍師は一戦略家でしかなくなったのかもしれない。
    それでも関ヶ原の戦いのときの官兵衛の動きは面白い。戦いが、もう少し長引けば…と思わせる。

  • 今更ながらですが、この作家の本領は戦史にあり。
    よって人物描写はあくまで戦史からの観点によるもので、人物そのものの探求は基本的には深みがない。本作の見せ場も摂津での拘束ではなく、信長死後の山崎の戦までの動きにあることからも明らか。
    ただ確かにここには疑いのない魅力がある、特にサラリー爺いは好きそうですな。

  •  今年のNHK大河ドラマは『軍師黒田官兵衛』である。タイムリーに小説を読むことができた。大河ドラマの原作本は知らないが『播磨灘物語』を読めば十分だろう、なのでTVは見ていない。書店にて足ち読みでドラマの解説本を手にしたが、主役の岡田准一はなにげに違和感がない。

  • 今年の大河ドラマのモデルということもあって,年末年始に読みました。「中国大返し」以降が分量が少なくて,ちょっと残念。「新説太閤記」の官兵衛とは違ったキャラクターのようにも読めました。他の作家の官兵衛も読んでみたいと思います。

  • 素晴らしい。この時代を黒田官兵衛の視点から見ると、こうも違って見えるのだという驚きと喜び。名前くらいしか知らなかったが、才能、能力、生涯をイメージできた。能力はありながら、無欲、引き際が早い所など、読んでいて清々しい印象。

  • 信長の死。官兵衛は恵瓊との講和を急ぐ。いよいよ「中国大返し」。秀吉の成功は益軒によれば官兵衛の作戦を採用した故。のち、官兵衛生は豊臣政権の新官僚石田三成らに失望する。世から隠れたい――と秀吉に言う。更に5年後、入道して、如水。子、長政。秀次に自評して、臣ハソレ中才ノミ、と。

  • 黒田如水について、少々誤解があった。もっと大きな大名かと思っていたが、地方郷族の家老であり、表舞台に華々しく出てくるのは播州攻め以降なのだと初めて知った。
    地方故の限界というか、地方が如水を持ったことの不遇というか。無私な官兵衛が好ましく描かれている。

  • 越年し、ようやく読破。物語とは言え、こうした歴史小説から自身に学ぶべき点は多い。良いインプットとなった。
    前半で智者としての主人公がとらわれの身となることで自分を見つめる。後半では自分の身を守ることを肌で感じたり、自身の分というモノをわきまえた人生巧者として生まれ変わっていくように感じた。現代でも同じだ。人生の転換期にキチント自分を見つめ直すことが出来るかどうか、必要な自己分析を出来るかどうかは人生の密度に差を与えると考える。
    これまでに他の小説での描き方から、ずる賢いイメージであったが、こういう生き方でなければ何処かで野垂れ死んでいたり、後世に名を残すような武将でなかったと思う。
    如水、その名のいわれもまた良い。

  • やっぱりクライマックスは九州切取り。
    もう少し書いてほしかったなぁ~。
    まぁ、そう思うのはベタなのかも。

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

司馬遼太郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×