限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (162ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061315310

感想・レビュー・書評

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  • 勝手に想像していたものと大分違ったけれど24歳でで芥川賞を受賞したというのはやはり衝撃的。よく消化するには時間がかかりそうだが、選考委員に「清潔」と評価されたという文章は何となく不思議な余韻を残す。

  • 高校生のころ初めて手にとり、あまりの生々しさに途中で読むのをやめてしまった。久しぶりに読み直してみると、描かれている出来事の生々しさよりも、冷めた視線や全体を流れる虚しさのようなものが印象的だった。
    レイ子が葉脈標本の話をする場面、オキナワがリュウのフルートを褒める場面がとても悲しくて好き。

  • ひたすらdrug、sex、暴力が出てくる。読み始めはよくわからなかったけど、途中で解説読んだらなんとなぁくわかったような「気」にはなった。

    こんなに荒れた世界があったんだ、戦後はやっぱり大変だったんだと思っていたら舞台は1970年代で自分が生まれた頃だから驚いた。それほど古い話ではないのか。ひょっとして、今もこのような世界が自分の知らないところであるの?それともあくまで文学の中だけ?でも、文学の題材だってSFでない限り「火のないところに煙はたたない」だと思っているので、やっぱり現実的にある世界なんだろうなというのが感想。

    小説中に出てくる音楽に興味がある。同じものを聴きながら読むとまた違うかもしれないな。

  • 中学くらいの時に読んで、衝撃うけました。最後のリリーへの手紙で、この本のすべての印象が裏返りました。

  • 村上龍の芥川賞授賞作なので、気になって読んだ。

    読むのをやめようかと思うくらい内容が薬物と暴力とで過激だった。

    なんとか最後まで読めた。解説を読んで、わかったことが多かった(*_*)

  • タイトルに惹かれて読んでみたら、タイトルの印象とは真逆の生々しい描写たっぷりで気持ち悪くなりました・・・。
    でもなぜだか最後まで読み進めていました。
    ドラッグとか、普通の人から見ると非日常の生活を描いているのにあたかも当たり前の日常のようにそれらが存在しているような書き方。なかなか主人公「リュウ」の考えていること、感じていることがつかめなかったです。
    でも・・・そんな退廃的な生活を送っているリュウにも、世界は「限りなく透明に近いブルー」に見えるのか、と最後の場面を読んで思いました。
    これがデビュー作ってすごいなー。

  • 学生のころ、これを読んだ人が
    「気持ち悪くて途中電車降りた」
    といってたのをなぜか覚えている。

  • 面白いと思います。物語自体は非常にシンプルなのですが、そこに作者の表現力、特に読み手に情景、状況を想像させるような文章力は素晴らしいと思います。高校生の時に読んだときにはこんな世界もあるのだなと思い、いまいち理解できない部分も多かったのですが、今読んでも古びていなく、逆に新鮮なのはこの本が持つ魅力なのだと思います。あと、ドアーズを聞きたくなりますね。ジムモリソンの人生について思い出してみたり。。。これも作者の意図するところにはまっていうるのかも?

  • 青春って勝手だねー。「今に何を見ても懐かくて涙ぐむ大人になってしまうのだろうか」みたいな台詞が印象に残った。

  • 読んだかどうか思い出せなくなって、読んでみました。
    若者達は異常にテンションの高い行動をとっているようで、筆致は冷静なのがなかなか読ませます。
    リュウが外を通る人を見ている描写が秀逸。
    あまりにも破滅的なので、やめろよ〜という気になってきますが。
    しかし、若い頃に感じたのとは相当に印象が違います。
    昔の方が生々しく感じて読むのがしんどかったような。
    私の人生とはかけ離れているなぁ。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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