風の歌を聴け (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 3159
レビュー : 414
  • Amazon.co.jp ・本 (155ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061317772

感想・レビュー・書評

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  • たぶん20年ぶりくらいに再読。主人公のもってまわったコミュニケーションスタイルがいちいち鼻につくのでびっくりした。こんなに面倒くさいやつだったとは! それに、帰省中の大学生が同性の友達と二人でホテルのプールで泳いでそのあとバーで飲むとか、60年代にはありえたんだろうか? べつにリアリズム小説じゃないんだろうけど、今になるといろいろ気になるものだ。

    とはいえ、かつては彼の暮らしがかっこよく思えたのだ。いきつけのバーがあって、そこに行くと友達がいるとか。余計なことはしゃべらず、女の子をじりじりさせ、なぜか寄ってこられるとか。ないない。だいたい大学生に店でがぶがぶビール飲む余裕はないだろう。

    と、いちいち「ないわー、ないわー」とびっくりしていたのであまり小説を味わった感じがない。指が欠けている女の子が彼の世界に訪れまたすぐ消えたこと、それは思い出すに値するけれど、でもそれを消化できなくて眉根にしわを寄せてる30歳というのもいいかげんにしろ、という気が。もうちょっと今を生きてほしい、というか眉根にしわを寄せていたいのならどうぞ、というか。

  • 村上春樹のデビュー作品らしい。

    この頃から描写が細かい。

  • デレクハートフィールド探してしまった!春樹の文章は煙に巻かれていく感じが好き。はじめから日本語なのに翻訳ものを読んでいる錯覚に陥る。

  • 月末に新作が発売ということで書店で大いに煽っているが(お祭り気分で買うだろう)、それとは関係なく今年は春樹を読みたいと思っていて、ようやくその足がかりとなるデビュー作の再読を行うことができた。
    自分の中で春樹はいつまで経っても「評価保留」の作家である。それはやはり周囲のノイズがあまりに大きすぎるからというのもあるけれど、どの作品を読んでも、良いとも悪いとも、好きとも嫌いともいえるのだ。
    中学(か、高校か)以来となる再読だが、当時これを読んだときどんな感想を抱いたかはもうすっかり忘れている。だがおそらく今と同じく「よーわからんな」と思ったのだと思う。やっぱり、よーわからん。
    ただ、まだ小説というものをほとんど読んでいなかった当時に比べて今感じることは、この小説の強烈なオリジナリティである。芥川賞の選評などでアメリカ文学の安易な模倣であるとも評されたようだが、しかし現在の、全くここから遠ざかったように感じる春樹の作風と間違いなく繋がっている部分が多くあることに驚く。
    そして同時に、現在の春樹にはこの小説の鮮やかな軽やかさはなくなってしまったな、と感じた。それはデビュー作だからこそだろうと思う。
    このまま所謂「鼠三部作」を読みたい。

  • 5年ぶりぐらいだろうか。再読。
    今と全然違う文章ですね。
    大体会話。また、細密画のような描写は少ない。
    構造もパッチワーク。
    確かに、当時これが酷評される理由もわからないでもない。しかし、この味わいはスカスカなところからは出てこないだろう。あまりにモザイクがさりげなさすぎるだけ。
    更にこの頃は随分とストレートにメッセージを出していたんだな、と少し嬉しく。

  • 村上春樹のデビュー作ですね。
    高校の教科書に載っていた『とんがり焼きの盛衰』を除くと初めての村上春樹作品でした。

    ブクロブの談話室で薦めていただいた作品なのですが、短めの話でとても読みやすかったです。
    初めて村上春樹を読む人でも読みやすいと思います。

  • デビュー作。青春って理不尽で楽しい。

  • 何処かの書評で触れられていたのを契機に再読、★2.5かなぁ。
    当方が本作を手にしたのは作家が巨大な存在になった後だけに、本作が世に出た際の衝撃は正直よく分からんのですが、あくまで予備知識無しに単品で読むと、何かがある感じだが、ピカ一の出来とは思えない。
    作家自身の模索段階のような印象、あと何作か読みたいかな?ってところかな。
    でも冒頭といい、心に引っかかるフレーズが多いことには同意です。

  • 再読。
    1970年の夏、海辺の街に帰省した〈僕〉は、友人の〈鼠〉とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。2人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、〈僕〉の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた出色のデビュー作。群像新人賞受賞。

  • 村上さんのお話っていつも良く分からない。でも、なんとなくおもしろいって思えるから不思議。
    僕と鼠の関係性もそうだけど、指が一本無い女の子とか登場人物がミステリアスで読んでいていろいろ想像させられて楽しいです。

著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

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