風の歌を聴け (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 3153
レビュー : 414
  • Amazon.co.jp ・本 (155ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061317772

感想・レビュー・書評

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  • たぶん20年ぶりくらいに再読。主人公のもってまわったコミュニケーションスタイルがいちいち鼻につくのでびっくりした。こんなに面倒くさいやつだったとは! それに、帰省中の大学生が同性の友達と二人でホテルのプールで泳いでそのあとバーで飲むとか、60年代にはありえたんだろうか? べつにリアリズム小説じゃないんだろうけど、今になるといろいろ気になるものだ。

    とはいえ、かつては彼の暮らしがかっこよく思えたのだ。いきつけのバーがあって、そこに行くと友達がいるとか。余計なことはしゃべらず、女の子をじりじりさせ、なぜか寄ってこられるとか。ないない。だいたい大学生に店でがぶがぶビール飲む余裕はないだろう。

    と、いちいち「ないわー、ないわー」とびっくりしていたのであまり小説を味わった感じがない。指が欠けている女の子が彼の世界に訪れまたすぐ消えたこと、それは思い出すに値するけれど、でもそれを消化できなくて眉根にしわを寄せてる30歳というのもいいかげんにしろ、という気が。もうちょっと今を生きてほしい、というか眉根にしわを寄せていたいのならどうぞ、というか。

  • 久しぶりの再読。この小説は、読む度に「生きていることは面白いのかもしれない」と思える。なぜだかは僕にもわからないけど、世の中をくすっと笑えるようになる。少なくとも読後一週間くらいは。。

  • 久しぶりに読み返してみたけど、村上春樹らしさはしっかりあって(井戸もある)、一行一行無駄がなく今にも本から飛び出しそうなくらい登場人物が生き生きと描かれていて、つまり完璧な仕上がりで彼が言うところのマジックタッチを見せつけられた。
    男には感情を共有する力が欠けていると思うけど(女が子供を堕ろした時、男が泣くことはあるのだろうか)、彼の作品に登場する男の主人公は共感しようと努めているように思う。これは謙虚に見習うべき姿勢なんでしょう。

  • 主人公の思考と会話にキザだなと思っちゃいますが、鼠や小指の無い女の子との夏の出来事に切なさを感じます。
    ジェイズバーの、どこの街にも有りそうな感じが物語と日常の境界のような気がします!

  • もう20年近く、この本を読み返し続けている。
    10代の頃は憧れの気持が強かったけれど
    30代半ばになってくると、言いようの無い悲しさやむなしさやせつなさを感じる。
    生きているということは、切ない。

    また、きっと読み返すだろうと思う。

  • 処分


    珍しく尾を引かない軽快なタッチで読みやすい
    丁度ビールを飲みながら読んでいたから愉快な時間だった

  • これを読むのはいったい何回目になるのか。わかりません。中2の時点で「これを読むのはいったい何回目になるのか」と日記に書いた覚えがあるので、それから7年後のいまではもはやさっぱりわからない。にも関わらず、この短くて、技術的に甘い部分のたくさんあるこの本は、読み返すたびに新しい発見をもたらす。いつまでも新鮮で驚きに満ち、同時に懐かしさと愛しさでいっぱいになるような、掛け替えのない読書ができる。今回改めて読み返してみて、一人称のように見える文章の視点の揺らぎだとか、鼠って明らかに学生運動の敗残者だとか、散りばめられたキリスト教的な部分だとか、たぶん意図的な理由の不条理さとか、いままでどうして気づかなかったんだろうというような気付きがたくさんあった。でもまあそんなことはどうでもいいんだ、ほんとうは。物語の解釈とかロジックとか、そんなのどうでもいい、ってわたしは心からおもった。ここにこういう物語があって、わたしはそれを読むことができる。それだけでいい。ほかに必要なものなどなにひとつないのだ、とわたしは確信している。

  • 中学1年生だか2年生だか、授業中に読んでいた。

    とても、クールな文体。
    無駄なものがない、突き放したような。

  • 大好きな本

  • 今では考えられないほどの喫煙場面。昔はこうだったんですね。あとはビール。よく飲むなあ。

    整理整頓が好きな主人公。デビューから潔癖症。

    まだこのころは比喩の描写が少ない。
    余韻を残す書き方。

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。2019年8月7日発売の『文学界』でロングインタビュー「暗闇の中のランタンのように」掲載。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月末に刊行予定。

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