長崎ロシア遊女館 (講談社文庫 わ 1ー6)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061318045

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  • 読んだきっかけ:「初」渡辺淳一。よくしらないけど、「失楽園」の人でしょ?という印象。古本屋で100円だったし、ちょっとテーマが面白そうだったので購入。

    かかった時間:10/10-10/16(7日くらい)

    内容:医療とエロ(たまにグロ)をあわせた、幕末を舞台にした短編集…。なんだそりゃ。

    ①長崎ロシア遊女館
     幕末、長崎。ロシア人の要望で、彼らを花街に受け入れようとするが、ロシア人は、条件をつける。淋病の検査をさせろと言う。
    当時の日本にはそのような知識はなく、また、女性の慣習から受け入れがたいのだが…。
     女性の秘所を調べる、といった内容やその時の女性たちの心情が生生しく描写され、さすが、失楽園の人や、といった感じ。でも、いらやしくはない。不思議。

    ②項(うなじ)のかお
     代々首切り名人として名をたてた山田家のエピソードに、著者の、首切りに対する考察を織り交ぜた一遍。
     これもまた、首切りの描写が生々しい。
     そして最後には、著者が、山田さんの首切りテクニックの真髄を推理する、という変わった構成の一遍。

    ③かさぶた宗建
     かつて天然痘の流行を防ぐために、海外から牛痘を持ち込んで予防接種を試みた宗建さんの苦労話。

    ④腑分け絵師甚平秘聞
     日本で始めて腑分けを行った医師の話。その際、本を出版するために絵師を雇おうとするが、そのような不浄なことに手をかしてくれる絵師はいない。そんななか、甚平という絵師が…。
     ちょっとした猟奇話でもありました。

    ⑤沃子誕生
     明治末期。女性が風呂に入るとき、その膣内にお湯が入るかという話。といったら変態的ですが、産後の女性が、何日後から風呂に入っていいか(膣内にばい菌がはいったらまずいので)、という論争を大真面目にやった医師たちの話。

    全般的に、テーマがエロ・グロ的ですが、狙って書いているのではなく本当にこのテーマが好きなんだなぁという感じがして、より一層「この人大丈夫か」と思ってしまいました。
    ただ、面白かったことは確かです。

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著者プロフィール

1933年北海道生まれ。札幌医科大学卒。1970年『光と影』で直木賞。80年『遠き落日』『長崎ロシア遊女館』で吉川英治文学賞受賞。2003年には菊池寛賞を受賞。著書は『失楽園』『鈍感力』など多数。2014年没。

「2021年 『いのちを守る 医療時代小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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