おじさんのかさ (講談社の創作絵本)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (31ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061318809

感想・レビュー・書評

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  • 小学一年生の教科書に登場するらしい。
    授業では解説というものがあって、子どもは心から楽しめないものだが、この作品は違った。
    雨のリズムの楽しさと、おじさんのふるまいが大げさに描かれていて、何度読んでも面白い。

    立派な傘を大事にするあまり、雨がふっても使えないおじさん。
    その設定が、子どもにも分かる面白さだ。
    通りすがりの子が歌う、パンポロリン♪というリズミカルな歌に誘われて、つい開いてしまうというのも、なかなか楽しい。
    開いたあとで、大勢のひとの群れにはいって雨を楽しむ見開きの絵も楽しい。
    物は使ってこそ物。なんていう説教はいらないね。
    何しろ家に帰ってから傘を見ると、りっぱなかさはりっぱにぬれていた・・そうだから。
    大のお気に入りのものって、古びても汚れてもお気に入りなんですよね。
    あっぱれです、佐野洋子さん。
    約5分。低学年から。雨の季節にぜひ。

    • アセロラさん
      こんにちは♪

      このお話、小学校の国語の教科書に載ってました!確か、一年生の頃かな?懐かしいです。
      佐野洋子さんだったんですね~。
      ...
      こんにちは♪

      このお話、小学校の国語の教科書に載ってました!確か、一年生の頃かな?懐かしいです。
      佐野洋子さんだったんですね~。

      教科書は文学への入り口ですよね♪
      2014/01/10
    • nejidonさん
      アセロラさん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます。
      お返事が遅くなってしまってごめんなさいね。
      どうして遅くなったのかは、次の...
      アセロラさん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます。
      お返事が遅くなってしまってごめんなさいね。
      どうして遅くなったのかは、次のコメントのお返事に書きますね。

      「おじさんのかさ」は、佐野洋子さんなのですよ。
      一年生になる頃には、佐野さんのお話もいくつか聞いてきてるので、名前を見ただけで「あ!」って言ってくれます。

      【教科書は文学への入り口】って素敵な表現です♪
      学校に通っているときに、そのことに気づけたら良かったのに・・
      あ、これはワタクシのことなんですけどね。
      大人になった今読んでも楽しい一冊だと思います。
      2014/01/13
  • おじさんは黒くてぴかぴかの傘を持っていました。出かけるときはいつも持って出かけます。でも、雨が降ってもささないのです。傘が濡れるからです。
    ある日おじさんが公園のベンチで傘に見とれていると、雨が降ってきました。「その傘に入れて」という男の子。おじさんは聞こえないふりをしますが、そこへ男の子の友達の女の子が来て、二人で歌を歌いながら行ってしまいます。
    「あめがふったらポンポロロン あめがふったらピッチャンチャン」
    本当かなあ?
    おじさんはついに傘をさしてしまいます。

    誰にでもある独自のこだわりと、それを手放した時に得るものを描いた作品。大人でも十分楽しめます。

  • 使わずに綺麗な状態が保たれている、おじさんの傘。
    汚れてしまうので、雨が降ってもおじさんは傘を開きません。
    しかし、公園で出会った子供たちの雨の歌が気になってしまい…。
    面白い変わったおじさんを楽しめる絵本です。

    • goya626さん
      素晴らしい絵本ですね。子どもへの読み聞かせにぴったり。
      素晴らしい絵本ですね。子どもへの読み聞かせにぴったり。
      2020/01/14
  • 大人にもひびくぜ【おすすめ】
    子供がどう思うかは知らん!
    私のヒット絵本!!! 心に染みるからいいのだよ!!

  • 絵がシンプルでわかりやすい。言葉の繰り返しや擬音語が楽しい

  • 個人的に「美味しいものは最後に残しておく」「大事なものは極力使わないようにする」癖のある子どもだった私にとって心に残った絵本でした。
    大人になって読み返してみてもその頃と受けた印象は変わらず、人に新しい価値観を教えてくれる素晴らしい絵本。

  • 低学年読み聞かせ:雨の日に。初めは「なんでー?」と言いながらも共感している子がいます。音の響きが楽しく、心地よく、読み聞かせにぴったりです。

  • 小学校の教科書でとりあげられていたので、さすがに内容を知っている絵本。
    とにかく、この話が好きで国語の授業が毎回楽しかったのを覚えています。
    雨って憂鬱な気分にさせられますが、次の雨の日は「あめが ふったら ポンポロロン あめが ふったら ピッチャンチャン。」を、こっそり口ずさみながら歩いてみようと思います。

  • 5歳0ヶ月
    大切なものを大切にしすぎて使えない子どもの頃の気持ちを思い出した!

  • 傘が大事すぎて、雨なのに傘をささないおじさんの話。
    昨日一年生に読み聞かせしたんだけど、今日昼から雨が降ってきた時に、昼休み廊下から「雨が降ったらピッチョンチョ~ン」って一年生が歌う声が聞こえてきて、可愛いすぎて悶えてた。

  • おじさんは傘をつかう意味がなかった。

  • 心理学の講座でテキストとして使われていた絵本です。
    この本には心理学の視点からスタンダードとされる手法が見事に用いられており、セラピストの方が順を追ってそれを説明するのを聞いて、「なるほど~!そうなんだ!!」と感心しました。
    ちなみにロングセラーとなっている童話や児童書にはほとんどこの手法が用いられているらしく、そうでないものは一時はヒットしてもロングセラーにはならないのだとか。

    それにしても、佐野洋子さんは天才だ!と思います。
    セラピストの方も言われてましたが「佐野洋子さんは心理学を習ってないでしょうが、それでこの場面をこのように描いてるんですね」と、それを聞いて、この人は無意識に、どうすれば作品が最も効果的に人の心に響くのか分かってる人なんだ・・・と思いました。
    生まれつきのセンスとかカンなんでしょうか。
    とにかく、素晴らしい!!のひと言です。

    多分、そういう事を知らなくてこの本を読んだら、「なるほどね~」とただ楽しく読み終えた本だったと思います。
    物語の最後まで読み解いてもらったのでラストは知ってるけれど、実際に手にして読みたい!と思い図書館で借りました。

    主人公のおじさんはとても立派な傘をもっています。
    おじさんはその傘をとてもとても大切にしていて、雨が降っても傘をさしません。
    どうにもならない時は傘を持ったまま人の傘に入れてもらいます。
    そんなある日、雨が降ってきて、おじさんは「傘に入れて」という男の子と出会いますが、その言葉を無視します。
    そして男の子は通りかかったお友達の女の子の傘に入れてもらうのですが、その時二人は
    「あめが ふったら ポンポロロン
    あめが ふったら ピッチャンチャン」
    と歌いながら帰って行きます。
    その歌を聞いたおじさんは「本当かなあ?」と思います。
    そして、とうとう傘を開くのです。

    この物語のおじさんは最初の登場と最後では見た目何も変わりないように見えます。
    物語の最初に家を出て、最後には家に帰ってくる。
    そこには奥さんと猫がいて何も変わりません。
    違うのは傘が濡れているということ。
    そして、目に見えなくてもおじさんは確実に最初登場した時のおじさんとは違うということ。
    おじさんの目に見える世界も確実に昨日とは違うのです。
    私たちもこのおじさんのように、何かのきっかけでそれまでと違うことをして自分を変えている。
    こんな小さなことから大きなことまで。
    それを積み重ねて生きているのでしょう。

    とても深い本で、心理学的なことを知らなくても視覚的に何か訴えてくるものがある、残る本です。

  • 梅雨に読みたい絵本です。

    最初に読んでみた時、ストーリーも絵もあっさりしていてあまり面白くないなぁと思いました。
    だけど、何度も読んでいるうちに シンプルな絵だけど表情豊かなこと、シンプルな物語の中の擬音語の楽しさに気づき、好きになりました。

    少し変わった、でも共感出来る気がするおじさんが主人公です。
    鬱陶しい雨の日を楽しく感じさせてくれるような内容です。
    文章量は多くはありませんが、場面の移り変わり、時間の経過が多いので ゆっくり間を取って読みたいです。
    8分強。

    落ち着いた雰囲気の中で、低学年、中学年、高学年にもいけるかな?

  • 「雨の日におじさんが出会った素敵なできごと
    りっぱなかさがぬれるのがいやで、かさをさそうとしないおじさん。ある雨の日、子どもたちの歌をきいたおじさんは、はじめてかさを広げてみました。すると……。」

    何度も読みたくなる素敵な本。
    「かさがぬれたら嫌だなんて、変だねぇ。かさなのにさ。」
    と、4歳5歳の子どもも内容を理解し楽しんでいる。
    後半の軽やかな雨の音、子どもとおじさんの詩。
    とてもいい。

    ドラマ『この声をきみに』で朗読しているのもよかった!

  • 面白かった。

  • おじさんは傘をとっても大事にしています
    雨の日にさすなんてとんでもない!
    濡らさないように必死です
    ある日、小さな男の子と女の子が傘をさしながら歌を歌っているのを聞いて、とうとう傘を開いてしまいます
    雨が降っているのに

    子どもの頃に読んだ大好きな本です

    読み聞かせ時間は5分分丁度くらいです

  • 新しい傘、使いたくないよね

  • 私が小学1年生の教科書に載っていて、音読で毎日読んでいて好きになった本。

  • いつやるの?
    今でしょ!

  • 6分

著者プロフィール

1938年、北京生まれ。絵本作家。ベストセラー『100万回生きたねこ』のほか『おじさんのかさ』、『ねえ とうさん』(日本絵本賞/小学館児童出版文化賞)など多数の絵本をのこした。
主なエッセイ集に、『私はそうは思わない』、『ふつうがえらい』、『シズコさん』、『神も仏もありませぬ』(小林秀雄賞)、『死ぬ気まんまん』などがある。
2010年11月逝去。

「2021年 『佐野洋子とっておき作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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