わたしクリスマスツリー

  • 講談社 (2006年10月24日発売)
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本 ・本 (36ページ) / ISBN・EAN: 9784061323377

作品紹介・あらすじ

 

感想・レビュー・書評

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  • 山のふもとの雑木林の中に、一本のもみの木が立っていた。
    「わたしは クリスマスツリーに なるの、きれいな町で。」
    もみの木は遠くの列車が通るのを身をのりだして、耳をすます。
    「もうすぐだわ、もうすぐなのよ。わたしは きれきな町でクリスマスツリーに なるの。」

    クリスマスツリーになりたいもみの木が、都会に憧れる、アイドルに憧れる、ちびちゃんと重なって、切ないやら、努力もなく待つ姿にモヤモヤするやら。
    ところが途中からもみの木、がんばる。
    それがまたせつないけど、やれるとこまでやってみろ!という気持ちに。
    最後はほっこりしたけど、すっかりちびちゃんと重ねて見ていたので、ちょっと複雑。

  • ◆クリスマスイベントの題材探しに。同じ著者の『おれはねこだぜ』に続けて読む。
    ◆貨物列車に乗せられてクリスマスツリーになることを夢見る1本のもみの木。だから森の仲間なんか相手にしない。しかし待ちに待った貨物列車は彼女を置いていってしまう。そこでもみの木のとった行動に仰天。 
    ◆佐野洋子の絵本の主人公はわがままなのに、なぜか魅力的。一心で無垢だからかな。もみの木のあまりの自我にいったん引きかけるも、いつの間にか彼女を応援する気持ちに。
    ◆なかなか好きな絵本。きわめて佐野洋子的で変わりがきかないクリスマス絵本☆ クリスマス精神は皆無だけれど。
    【2013/09/28】

  • ひとり上京した十代の頃を思い出すクリスマス絵本なんだ。私は元々東京で生まれて、戻っていくイメージだったんだけど。華やかな都会に憧れて、田舎を飛び出そうとする若い娘のようなもみの木が、夢叶わず元いた場所へ帰るお話だ。もみの根の足の擬人化に感情移入しちゃう。
    あたたかく迎えてくれる場所があるっていいよなぁ。夢だって、根をしっかりおろして立つことから始まるんだね…。

  • 絵本語りで、東北の保育園で使いましたが、

    かなり大人向けの絵本です。


    『・・・わたしだ、これ・・・』そんな想いで買ってしまいました。
    でも、今分からなくてもいいから、記憶の片隅に残ってくれたら、と思って選びました。

    深いです。

  • 貸出状況はこちらから確認してください↓
    https://libopac.kamakura-u.ac.jp/webopac/BB00192109

  • 年中

    親的には最後素敵な終わり方なんじゃなかろうか、と思ったのが普段感想の言わない息子は「もみの木可哀想」と。
    「おいていかないでー」「クリスマスツリーになるの」と。

  • どうしてもクリスマスツリーになりたいもみの木のお話。絵も可愛くて、心に残るストーリーでした。

  • 絵本

  • 2018年12月17日

    装丁/丹羽朋子

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著者プロフィール

1938年、北京生まれ。絵本作家。ベストセラー『100万回生きたねこ』のほか『おじさんのかさ』、『ねえ とうさん』(日本絵本賞/小学館児童出版文化賞)など多数の絵本をのこした。
主なエッセイ集に、『私はそうは思わない』、『ふつうがえらい』、『シズコさん』、『神も仏もありませぬ』(小林秀雄賞)、『死ぬ気まんまん』などがある。
2010年11月逝去。

「2021年 『佐野洋子とっておき作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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