狂言えほん しどうほうがく (講談社の創作絵本)

  • 講談社
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本棚登録 : 97
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (36ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061323636

作品紹介・あらすじ

野村萬斎氏(狂言師)推薦!
『「狂言」を通して、表現の楽しさを子どもたちに伝えたい――。この「狂言えほん」シリーズが、小さな子どもにとっての最初の一歩になれば、私もうれしいです。』

~「しどうほうがく」は、こんなお話です~
ある日、いばりんぼうの殿様が、太郎冠者(かじゃ)を呼びつけて言いました。「今日、わしはお茶の会に行く。すぐにおじさんのところに行って、お茶と刀と馬をかりてまいれ。」おじさんがかしてくれた馬は、誰かがせきをすると暴れだすくせがあり、「しどうほうがく」という呪文をとなえると静まるという、変わった馬でした。急いで帰った太郎冠者を、殿様は「遅いぞ!」と叱りつけ、馬にまたがります。太郎冠者が腹いせに、「コホン、コホン」とせきをしてみると……。

※読みきかせ……3歳から
  ひとり読み……小学校低学年から

感想・レビュー・書評

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  • いばりんぼうのとのさまに ちょっと仕返しを考えた太郎冠者のおはなし。
    とのさまが乗った馬の後ろでコホンコホンと咳をすると。

    太郎冠者、殿様、馬から、周りの人々まで、表情が面白いくて、だんだんと殿様に同情してきちゃうんどけど、その顔がユーモラスで憎めず。
    「止動方角」と書くらしい。

  • 狂言を子どもにもわかりやすいことばづかいで、絵本仕立てにしたシリーズの1冊です。このシリーズは、ポプラ社ページによると、5冊出ているようですね。

    いばりんぼうのとのさまが、お茶の会にいくことになります。見栄っ張りのとのさまは、きっとみんなは馬に乗って刀を差してくるのに、自分が馬も刀も持っていないのはみっともない、と家来の太郎冠者(たろうかじゃ)を呼び出して、おじさんに借りてくるよう言いつけます。不承不承出かけた太郎冠者。おじさんが貸してくれたのは、ちょっと癖のある馬でした。後ろで咳をすると暴れだすというのです。馬を鎮めるには、「しずまりたまえ、しどうほうがく」と唱えること、とおじさんに教えてもらった太郎冠者。
    さて、とのさまと太郎冠者は無事にお茶の会に行けるのでしょうか・・・?

    からりと明るく、あっはっはと大声で笑えそうな狂言らしいお話です。
    「癖のある馬」が出てきた時点で予想がつくように、案の定、騒動になるのですが、最後にはいばりんぼうのとのさまが心を入れ替えることになります。
    この絵本では、馬の「だってぼく、咳が聞こえたら暴れる馬だからー」的な表情が楽しく、子どもには受けそうです。
    おまじないの「しずまりたまえ、しどうほうがく」の繰り返しが安定した楽しさを生みます。この「しどうほうがく」は「止動方角」と書き、元々の狂言では「寂蓮童子六万菩薩(じゃくれんどうじろくまんぼさつ)、しずまりたまえ止動方角」と言うそうです。いかつくて長い分、余計笑ってしまいそう。

    先日、テレビで二人袴をやっていて、楽しく鑑賞しました。
    狂言はお能とセットで上演されることが多いですが、いずれ、能と併せて舞台で鑑賞したいものです。

  • 「野村萬斎氏(狂言師)推薦!
    『「狂言」を通して、表現の楽しさを子どもたちに伝えたい――。この「狂言えほん」シリーズが、小さな子どもにとっての最初の一歩になれば、私もうれしいです。』

    ~「しどうほうがく」は、こんなお話です~
    ある日、いばりんぼうの殿様が、太郎冠者(かじゃ)を呼びつけて言いました。「今日、わしはお茶の会に行く。すぐにおじさんのところに行って、お茶と刀と馬をかりてまいれ。」おじさんがかしてくれた馬は、誰かがせきをすると暴れだすくせがあり、「しどうほうがく」という呪文をとなえると静まるという、変わった馬でした。急いで帰った太郎冠者を、殿様は「遅いぞ!」と叱りつけ、馬にまたがります。太郎冠者が腹いせに、「コホン、コホン」とせきをしてみると……。

    ※読みきかせ……3歳から
      ひとり読み……小学校低学年から」

  • あとがきのように、狂言は敷居が高いイメージだったが、なんておもしろい内容なんだろう。実際に観に行って見たいものだな。

  • 2015年7月24日

    <止動方角>
      
    装丁/タカハシデザイン室

  • 狂言の絵本。

  • 絵本を開くと、舞台の幕のように見える素敵なつくり。この話は子ども達も楽しめそうだから、久しぶりに能楽堂に行きたいなあ。

  • 咳の音にびっくりしてあばれだす馬に、横柄な主人が乗っていると、家来がわざと咳をして、馬から主人を落とします。

  • 狂言えほん
    いばりんぼの殿様が、お茶会にゆくために、叔父に馬と刀を借りた。使いに走った太郎冠者は、叔父から「この馬は後ろで咳をすると暴れるから気をつけて。馬をしずめるには、静まりたまえ、しどうほうがく、と言ってやればよい」と聞く。
    お茶会への道々、殿様の偉そうな態度に、太郎冠者はわざと咳をして、殿様を馬から落とします。

    だんだん泣き顔になる殿様の顔が面白い!

    何度も落馬して懲りた殿様は、もう威張らなくなったってさ。

  • 狂言絵本

    狂言は「ぶす」しか知らないかなー
    教科書ってだいじ

    後ろで咳をすると暴れる馬
    「しずまりたまえ しどうほうがく」と唱えると
    静かになる

    主人の横暴に起こる太郎冠者が
    してやったりする話

    しどうほうがくは
    止動方角

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著者プロフィール

絵本・童話作家、翻訳家。大分県生まれ。『ふってきました』(講談社)で、日本絵本賞、講談社出版文化絵本賞受賞。『どうぶつゆうびん』(講談社)で、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞受賞。現在『せつぶんセブン』ほかセブンの行事絵本シリーズ(世界文化社)で、活躍中。著作は400冊以上。

「2023年 『たなばたセブン 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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