- 本 ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061324046
作品紹介・あらすじ
「ひろくん。」死んだはずのチロがそこに。 飼い犬チロの死を受け容れられないひろ。ある日、夏祭りのやぐらの上で太鼓をたたくふたり。やがてチロの姿が薄くなっていき……。ひろは事実を受け容れます。
感想・レビュー・書評
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飼い犬チロを喪った少年が夏休みの夕暮れ時、林の奥の広場でチロの幻と再会する、切なくてちょっと幻想的なお話。何だか小金井公園や多摩武蔵野周辺を彷彿する絵が親しみ深い。
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夏祭りの時期に起こったちょっと不思議な話。しみじみ。
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きれいな水彩画
柴犬飼いとしては
なんともいえない -
2011年8月14日
装丁/城所潤(ジュン・キドコロ・デザイン) -
ひろは、いなくなった飼い犬のチロをさがして、以前なつまつりのあった公園までやってきます。
どこからか笛の音が聞こえ、そこにははっぴ姿のチロが立っていました。
なつまつりはまだ先のはずなのに・・・そこではもうお祭りが始まっていました。
一緒に太鼓をたたくひろとチロ。
ドドンガドンガ ボボンガボンガ ドコドコドコドコ ボボボボボボン
ふたりの息はぴったりです。
でも、なつまつりはだんだん終わりに近づいて・・・。
そしてお別れの時。
チロとはもう2度と会えないことを受け入れたひろ。
心の中にはいつまでもチロの息遣いが聞こえます。
永遠の別れを受け入れる少年と犬の物語。
本当はお別れを感じているけれど、受け入れたくないひろくんの気持ちを代弁するかのようなタイコのシーンは迫力があります。
太鼓の音が盛り上がるにつれ、胸騒ぎが大きくなり、この先の展開に不安が広がります。
そして実はチロがいない事実が知らされて、胸がぎゅーっと締め付けられ、最後は言葉がつまってなかなか読めませんでした。
成田雅子の作品





