まないたに りょうりを あげないこと (講談社の創作絵本)

  • 講談社
4.09
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本棚登録 : 1041
感想 : 89
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  • Amazon.co.jp ・本 (36ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061324084

作品紹介・あらすじ

ぼくも、おいしい料理を食べてみたいな〜。まな板がしゃべる!?食べる!?よみきかせにぴったりの楽しい絵本。第30回講談社絵本新人賞佳作受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • いやぁ~、笑った笑った!

    作者のシゲタサヤカさんは第28回~30回講談社絵本新人賞で、佳作を3年連続受賞し、第30回の佳作で受賞した本作が初めての絵本作品であるとのこと。

    とにかくPOPでカラフルで漫画チックな絵柄が最高に面白いし、
    数あるシュールでナンセンスなストーリー絵本の中でも
    何度も笑えて見飽きない耐久性という点では
    なかなかの完成度やと思います。
    「なんじゃそれ!?」って思わずツッコんじゃう変なタイトルもインパクト抜群。


    冒頭、町で一番人気のレストランのコックは
    見てはいけないものを見てしまいます…。

    それは…な、な、なんと
    まな板が海老を食べる瞬間!!
    あまりにビックリしたコックは厨房の仲間に必死に
    「い、いま!いま!いま!エビを!まないたが!」
    とアピールしますが、人気レストランなだけにみんな料理を作るのに大忙しで
    誰一人相手にしてくれません。

    今のは一体…、まぼろし?幻覚?
    怖くなったコックは店じまいしたその日の晩、恐る恐るまな板を調べてみようと決意します。

    「おかしいなぁ~」

    表を見ても裏を見ても
    どこもおかしいところは見当たらないまな板。
    そこで試しに海老を一匹
    まな板の上にそーっと置いてみると…。



    『ムシャリ!』



    「ヒャー!やっぱり食べたー!」


    『あ~あ、みつかっちゃった。そうなの。ぼく、たま~に、おなかのうえのたべものを こっそりたべてるの』

    そして喋るまな板は調子に乗って

    『りょうりされるまえのたべものばかりじゃなくて、できたてあつあつのりょうりってやつを こんどたべてみたいんだよ~』

    なぁ~んて言い出したからさぁ大変!
    次の日から厨房のみんなの目を盗んでは
    内緒でまな板に
    できたてあつあつの料理を食べさせてあげる
    心優しきコックが笑えます。
    (つか、優しいのか!?笑)


    沢山のコックがひしめき、てんやわんやの厨房のイラストの中、
    こっそりまな板に料理を食べさせてるコックが
    どこにいるのかを探したり、
    今日は何の料理を食べさせてるのかをチェックしたり
    どんどん太っていくまな板を見るのも楽しい(笑)
    (戦場と化した厨房で必死の形相のコックたちが作る数々の料理がまたリアルで美味そうなのであります!)

    そして物語のクライマックス!
    ついに犯行現場を料理長に見つかってしまった、まな板とコック!

    おバカな二人は一体どうなってしまうのでしょう
    !!!

    最後のオチが笑えるし、
    「まないたにりょうりをあげないこと まないたはりょうりをたべないこと」
    と書かれ壁に貼られることになった注意書きのセンスにもニンマリ(^^)

    そう言えば最近、うちのまな板も
    いつの間にやら
    一回り大きくなってるような気が…(汗)((((((゜ロ゜;


    木苺のシャーベットやピスタチオのブリュレ、ココナッツのブラマンジェ、ベーコンのサラダ、チキンのソテー、仔牛のパイ包み、フィレステーキ、七面鳥のきのこソース、スズキのポワレなどなど、
    表紙裏にズラリと描かれた料理のイラストも
    見てるだけで食欲をそそりますよ~(笑)

    • darkavengersさん
      円軌道の外さん。

      花丸、コメントありがとうございます。(いつも遅くなってすみません。)

      孤独のグルメSeason5、てっきり7...
      円軌道の外さん。

      花丸、コメントありがとうございます。(いつも遅くなってすみません。)

      孤独のグルメSeason5、てっきり7月にあると思ったのですが今回はなかったですね(泣)

      ただNHKBSプレミアムで小説やマンガに登場した食べ物を再現する「本棚食堂」なるドラマがあるのでこれは少し期待してます。
      「ラーメン大好き小泉さん」もドラマ化されますがこれはフジテレビの制作なのでいまいち不安が……
      後、放送時期は未定ですが「いつかティファニーで朝食を」がドラマ化されるそうですがこれは個人的に原作を評価していないので正直期待はしてません。

      色々とグルメドラマが控えてますがやはり「忘却のサチコ」はドラマ化してほしいですね。
      他に「野武士のグルメ」、「荒野のグルメ」それと、NHK時代劇の枠で「すしいち!」をドラマ化してくれるといいのですが。
      とりあえずは10月に「孤独~」Season5がある事を願うばかりです。
      2015/06/21
  • 『たべものやさん しりとりたいかい かいさいします』(白泉社)ですっかり魅了されてしまったシゲタサヤカさん。本書はシゲタさんのデビュー作なのですね。

    場所はとあるレストランの厨房。大勢いるコックさんの中のひとりが、とんでもない現場を目撃したことからお話が始まります。
    なんと、調理台に置かれたまな板が、材料のエビを食べてしまったではありませんか!

    まな板が!食べるんです!!エビを!!!
    何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何を読んでいるのかわからなかった……。

    意表を突くタイトルと期待を裏切らない展開、絶妙な不思議さ、後を引くラスト。すごい……読み終わってからめっちゃジワジワきてます。フフッ(思い出し笑い)

    そして見返し部分にずらりと並んだ料理の絵が壮観!
    スズキのポワレとかアスパラガスのアンチョビソースとかライムのソルベとか、子どもよりも大人の唾液腺がえらいことになりそうなメニューの数々。さすが、町で一番人気のレストランだわ。近所にあったら絶対通う。

  • ★★★
    「ヒャア~」
    ある日コックは驚いた!
    だってまな板が海老を食べるところを見ちゃったんだ~~!

    まな板を調べるコックさんに話しかけるまな板。
    「みつかっちゃた☆ ぼくこっそりつまみ食いしてるの。
    それでね、ぼく料理が食べたいなあ。お~ね~がい☆」
    ちゃっかり者のまな板にコックさんはこっそり料理を食べさせることに。

    1か月…2か月…3か月…

    おおっと大変!食いしん坊のまな板は食べ過ぎてすっかり太ってしまった!
    このままでは料理長に追い出される~~~!!

    ★★★

    久々の小学校読み聞かせ。
    3年生クラスに持っていきました。
    題名で内容が想像ついたらしく楽しんで聞いてくれたと思います。

    まな板は「ぼく」とは言ってるけれど、ちゃっかり者でお茶目でまさに (。・ ω<)ゞテヘペロ なやつで、
    こんなのに頼まれたら確かにお願い聞いちゃうよなって(笑)

    • だいさん
      >まな板は食べ過ぎてすっかり太ってしまった!

      食べたら、出ると思うのですが?
      アイドルと同じで、行かないってことですかねぇ。
      >まな板は食べ過ぎてすっかり太ってしまった!

      食べたら、出ると思うのですが?
      アイドルと同じで、行かないってことですかねぇ。
      2016/02/14
    • 淳水堂さん
      >食べたら、出る
      ヒャア~それは禁句(笑)
      ”出る”の絵本もありますけど、
      この絵本ではそれは無いことにってことでしょうね。

      話...
      >食べたら、出る
      ヒャア~それは禁句(笑)
      ”出る”の絵本もありますけど、
      この絵本ではそれは無いことにってことでしょうね。

      話は違いますが、
      映画や本で「閉じ込められる」系の話を見たり読んだりすると
      「トイレは…」と気になってしまうけど(笑)
      2016/02/14
    • だいさん
      淳水堂さん
      こんにちは
      ツボにはまりました
      監禁時は 緊張しているので 出ないんじゃないですか?
      私 筋肉のおとろえ 日々感じる...
      淳水堂さん
      こんにちは
      ツボにはまりました
      監禁時は 緊張しているので 出ないんじゃないですか?
      私 筋肉のおとろえ 日々感じる世代ですが 外出時の ちょいもれば 気になります(*^-^*)
      2016/02/16
  • 講談社絵本新人賞の佳作を3度受賞しての、シゲタさんのデビュー作。ある講義で特別ゲストとしてお話をして下さったシゲタさんは、とっても前向きな頑張りやで、初出版の時には自作でPOPまで作って本屋さんへいったというアクティブさに心打たれた。
    メイキングのエピソードを面白おかしく語ってくれたように、絵本も同じテンションで描かれているなぁと感じた。
    まな板が料理を食べるというナンセンスさが楽しい絵本。以後、この料理店に関連したお話がシリーズ化している。

  • まないたがきゅうにしゃべりだすことにおどろいた                       
    まな板が太っているとこがおもしろかった

  • ナ、ナンダッテー!?
    っていう驚きの内容。
    子どもたちからも、この本おもしろいよ!と紹介がありました。
    イラストがハッキリとわかりやすい×シュールな設定
    インパクトあります。

  • まずは何といっても、タイトルが秀逸です。
    「えっ! どういうこと?」と惹き込まれます。

    ストーリーも期待に違わず、シュールで、しかもインパクト絶大。
    つまみ食いと盗み食いのし過ぎで、まな板がメタボになってしまうなんて。

    登場する料理が、実に美味しそうに描かれているのも魅力的です。

    【Q】

  • しゃべるまな板というのもすごいけれど、自分の上にある材料をこっそり食べているなんて!
    ムシャリムシャリという表現がなんともいえません。
    コックにおねだりしてあつあつの料理も食べさせてもらうようになったまな板くん。
    だんだん巨大になっていくのも面白いです。
    ばれてしまっても甘え上手で世渡り上手な彼は憎めないキャラクターですね。
    まな板を見る目が変わるかも(笑)
    見返しの部分で紹介されているおいしそうな料理の数々を見るのも楽しいです。

  • まな板が、食いしんぼうだった。

  • シリーズ全部大好き

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著者プロフィール

1979年生まれ。 2009年『まないたにりょうりをあげないこと』(講談社)で絵本作家デビュー。絵本作品に『オニじゃないよおにぎりだよ』(えほんの杜)、『キャベツがたべたいのです』(教育画劇)、『いくらなんでもいくらくん』(イースト・プレス)、『わりばしワーリーもういいよ』(鈴木出版)、『たべものやさん しりとりたいかい かいさいします』(白泉社)『クリコ』(小学館)などがある。

「2022年 『カレーは あとの おたのしみ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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