空の絵本 (講談社の創作絵本)

  • 講談社 (2011年10月12日発売)
4.01
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感想 : 79
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本 ・本 (36ページ) / ISBN・EAN: 9784061324879

作品紹介・あらすじ

風うごく
雲ながれる
光みちる
空ひろがる……

詩人・長田弘が生みだした美しいことばの粒。かけがえのない一日一日の鮮やかさ。
絵本作家・荒井良二がかみしめ、味わって、一枚一枚の絵に描ききった珠玉の一冊。

※5さいから

感想・レビュー・書評

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  • ふと空の絵が見たくなり手にした本。
    表紙は青空

    絵本を開くとまず「あっ 雨」

    「だん だだん だんだん 雨はつよくなる」

    音が聞こえてきそうな稲妻
    雨はやみ、空気がすきとおり、草花のうえの雫は宝石のように、きらめく。
    夜空の星たちのおしゃべりが聞こえてきそうだ。

    長田弘さんの詩に荒井良二さんの絵が、ぴったりのすばらしい絵本だった。
    それでも私は表紙のような青空が絵本の中でも見たかった。少し残念だった。

    • きたごやたろうさん
      図書館で検索をかけたところヒットしました。
      ただ、明日から連休なんですよね苦笑…。
      早く読みたいなぁ。
      図書館で検索をかけたところヒットしました。
      ただ、明日から連休なんですよね苦笑…。
      早く読みたいなぁ。
      2024/11/02
    • ミユキさん
      それは残念でしたね。
      待つのも楽しみのひとつかも…
      それは残念でしたね。
      待つのも楽しみのひとつかも…
      2024/11/02
    • きたごやたろうさん
      そうですね。
      そうじゃなくても、今週1週間は図書館が整理休館でしたので、それに3連休がくっついた形です。
      まぁ、ゆっくり待ちます。
      そうですね。
      そうじゃなくても、今週1週間は図書館が整理休館でしたので、それに3連休がくっついた形です。
      まぁ、ゆっくり待ちます。
      2024/11/02
  • 素晴らしい絵本なんです。
    荒井良二さんの、空の絵が、ページをめくるたび、ほう、、、とため息が出ます。
    長田 弘さんの文章… 詩? もステキです。
    全文、書き写したくなりますが、私の一番好きなところは、嵐を表現した描写の後の

    だんだん
    あかるくなってきて
    みどりいろは みどりいろに
    空いろは 空いろに

    。 。 。 この文と絵の見開きページから

    だんだん
    空気が すきとおって
    だんだん
    なにもかも はっきりしてきて

    。 。 。 この見開きページ

    草花のうえの
    しずくが こぼれて
    水晶みたいに きらめいて
    ばらばら落ちて ちらばって

    。 。 。 この見開きページ!!

    だんだん
    光は きんいろに
    だんだん
    水のいろは ぎんいろに

    。 。 。 見開き、美しい!!

    だんだん
    うつくしい夕方になって
    山々のかたちが
    空に くっきりうかんで

    。 。 。 くっきりした山並みと、夕焼け空が、とても美しいです。このあと、星空になっていって、最後の見開きページ、

    雨の星の 雨の神様
    おやすみなさい
    うさぎが ぴょん
    かがやく月のなかにとびこんで

    。 。 。 この見開きページの絵、大きなお月さまとちっちゃなうさぎ、うさぎがとてもかわいらしいです。
    そしてページをめくれば…

    だんだん ねむくなってきて
    だんだんだんだんだん
    だんだんだんだん
    だん だ ん

    。 。 。 だんだんの文字がだんだん薄くなっていきます……
    文章の言葉のリズムが良く、絵が鮮やかに変化していきます。子供さんへの、読み聞かせに、ぴったりだと思いましたが、私、図書館で借りたのですが、手元に欲しくなった、とても美しくてステキな絵本でした。









    • きたごやたろうさん
      りまのさんへ

      いい絵本ですよねぇ。
      りまのさんへ

      いい絵本ですよねぇ。
      2025/03/15
    • りまのさん
      きたごやたろうさん
      今、水の絵本 も読んでます。
      すごくすてきな絵本です。
      おすすめ!♡
      きたごやたろうさん
      今、水の絵本 も読んでます。
      すごくすてきな絵本です。
      おすすめ!♡
      2025/03/15
    • きたごやたろうさん
      りまのさんへ

      わあっ!
      情報ありがとうございます♪
      りまのさんへ

      わあっ!
      情報ありがとうございます♪
      2025/03/15
  • ページをめくると、表紙の青空から一転、雨粒が森に落ちてきます。
    その雨がだんだん強くなり…。

    自然のスペクタルを存分に味わえる絵本。
    クレッシェンド(だんだん強く)からトランクィッロ(穏やか)に。
    まるでドラムの音ひとつから、オーケストラの音楽が始まるように。
    クラシックの音楽家はこんな風に自然からインスピレーションを得ていたのかな。
    古代の人はこんな風に自然が織りなす劇場を洞窟から眺めていたのかな。

    台風や嵐に興奮しちゃうお子さんは特に夢中になりそう。

    音楽用語は付け焼き刃の知ったかぶりです。

  • 長田弘さんの絵本ですね。
    詩人の長田弘さん(1939年、福島県生まれ)のリズミカルな大自然の詩の絵本です。
    画家の荒井良二さん(1956年、山形県生まれ)が、ダイナミックな天気の移り変わりをエネルギッシュに表現してもりたてます。

       空の絵本    [抜粋]

     あっ 雨

     だん だだん だんだん 雨はつよくなり

     だんだん 青いいろが 灰いろになり
     だんだん みどりいろが 灰いろになり

     ふきぶり よこなぐり 
     だんだん つよくなってきて

     だんだん だんだんだん
     だだだ だーん
     だだだだだ だーん    (かみなり)

     運命 みたいに たたきつけ
     葉のいろが ながれていって
     風のいろが うずまいて

     だーんだーん だーんだーん
     いつしか 遠くなって しずかになって
            あ やんだ
     だんだん
     あかるくなってきて
     みどりいろは みどりいろに
     空いろは 空いろに

     ………………………………………

     だんだん
     夜空が ひろがってきて
     だんだん
     星たちが きらめきはじめて

     大雨のあとの 夜は
     星たちで 空はいっぱい
     またたき またたきながら
     星たちは ものがたりを話しだす

     雨の星の 雨の神さま
     おやすみなさい
     うさぎが ぴょん
     かがやく月のなかにとびこんで

     だんだん ねむくなってきて
     だんだんだんだんだん
     だんだんだんだん
     だん だ ん

    長田弘さんの詩は大自然をおおらかに歌い上げるので、大好きな詩人さんです。雨から、雨があがって、天気になって、少しずつ変化していく大自然を、高らかに優しく歌い上げています。荒井さんの絵が、詩に添うように、迫力と静寂を美しく謳歌します。
     良いですね、呼吸がぴったり合っています。絵本芸術を観るようです。最後は惚れ惚れしてため息が出ました。
     お二人の合作で『森の絵本』があります。こちらは講談社出版文化賞絵本賞を受賞されています(2000年)ので、探して読んでみたいですね。



  • 空模様がだんだん変わっていきました。
    そのたびに、私の気持ちも動きました。

    雨があがり、
    “草花のうえの〜”のページが好き。

  • 梅雨だというのにここ数日は、カラッカラッの晴れ。
    ちよっと、空の絵本を開けてみたくなった。

    だん だだん だんだん 雨はつよくなり
    から始まり、空の色が変わってゆく様子が絵だけでよくわかる。
    青から灰色に横なぐりの雨は、銀色。雷の金色。
    そして、明るくなり緑の色は、鮮やかで。
    空もきれいな空色。
    しずくが、水晶のようにキラキラ。
    やがて、美しい夕焼けから白い月が、そっと顔を出し、だんだん夜空が広がってくる。
    星たちのきらめき、またたき。

    とてもわかりやすい絵で、空の様子、移り変わりがよくわかる。

  • 森の絵本、水の絵本と同じシリーズ
    シリーズの中ではこの本が一番好きです。
    荒井さんの絵の感じと、長田さんの言葉がスーッと心に響きます!
    空の描かれ方がなんとも言えず、とにかく大好き
    毎日眺めたいです。

  • 青い空から雨が降りだし、空の色が変わっていく。激しい雨の後、だんだん空や木々の色が元通りに移りゆく。その色合いがとても素敵だった。しずくの美しさ、雨上がりの夕焼けの美しさ。世の中には美しいものがすぐそばにあることを思い出した。夜になって、暗闇が覆い、星がきらめいていく。お月さまが輝いて、そして私たちはだんだん眠りについていく。絵本の終わり方が、とても穏やかだった。

    長田弘さんの詩にぴったりの、とても素敵な絵本。

    • kakkaさん
      私もこの絵本が好きです。
      ただありのままなんだけど、心に響きますよね♡
      私もこの絵本が好きです。
      ただありのままなんだけど、心に響きますよね♡
      2024/09/27
    • フリージアさん
      kakkaさん、そうですよね。
      「森の絵本」「水の絵本」も読んでみようと思っています♪
      kakkaさん、そうですよね。
      「森の絵本」「水の絵本」も読んでみようと思っています♪
      2024/09/27
  • 詩人の長田弘さんと、絵本作家の荒井良二さんの創作絵本、二作目です。

    本当は、一作目の「森の絵本」から読みたかったのですが、図書館になかったため、この作品から。

    荒井良二さんの絵を見るのは初めてで、一見、大胆でラフな感じに見えますが、空の移り変わってゆく様子に合わせて、激しさや繊細さや美しさといった、情景の目まぐるしい変化を丁寧に描いており、そこに長田さんの言葉遊びに富んだ詩が一緒になって、正に、その言葉どおりに荒井さんの絵が変わっていくのを見ることで、ひとつの壮大な物語を感じられました。

    また、雨が上がった後の目の覚めるような明るい空に変わるページをめくって見たとき、あまりの雰囲気の違いに、思わずはっとさせられたのですが、それは私自身の気持ちまで明るくさせてくれる、荒井さんの絵の魔力のようなものを感じ、とても印象的でした。

    他にも、山の稜線がすっきり見えるのと対照的に、細かい色を散りばめた夕方の空や、鳥たちがかえってくる薄暮の細かい描写や、大きな月の下にうさぎたちが佇む夢に溢れた可愛らしい描写等、ページをめくる度に新たな驚きと喜びを発見できる、素敵な絵本です。

    ひとつ欲を言えば、もうひとまわり大きいサイズで絵を楽しみたかったのですが、このサイズで子どもたちに気軽に読んで欲しい気持ちも分かるので、そこはあまり気にしていません。コンパクトで持ち運びにも良さそうですし。

    • りまのさん
      たださん、お久しぶりです。
      たださんのレビュー、やはり素晴らしいですね。
      昨日、この絵本、図書館から借りて読みまして、嬉しかったものですから...
      たださん、お久しぶりです。
      たださんのレビュー、やはり素晴らしいですね。
      昨日、この絵本、図書館から借りて読みまして、嬉しかったものですから、noteという場で一緒に創作活動している友人に、メールしたのです。そしたら、興味があるので、感想を教えて欲しいとの返信が。
      私、私この絵本から受けた感動を、うまく書き表せない…。ぜひ読んで、絵を見て欲しいとしかいえない…。
      たださんのレビューを読んで、ああ、こんなふうに、書き表せたら!私、本当に、たださんのレビュー、好きです。

      頭の中の、ぼんやりした言葉を、うまく表現して書き表してくださっているみたいで、たださんの美文には、いつも気持ちの良い喜びを感じます。

      良い週末をお過ごしくださいね (•ө•)♡


      2024年6月15日 土曜日 りまの
      2024/06/15
    • たださん
      りまのさん、お久しぶりです。
      お元気そうで嬉しいです(^-^)

      二年以上前になるものへのお誉めのお言葉、ありがとうございます!
      図書館で借...
      りまのさん、お久しぶりです。
      お元気そうで嬉しいです(^-^)

      二年以上前になるものへのお誉めのお言葉、ありがとうございます!
      図書館で借りたので、はっきりと思い出すことはできないのですが、荒井良二さんは今も様々な絵本を読むこともあって、自然に於ける感動を、そのまま彼独特の絵で表現していたのかなと思い、そこに長田さんの素朴で優しい詩が加わることで、より感慨が深まった印象だったのではと・・・絵と詩で表現方法は異なりますが、どことなく雰囲気がお二人とも似てますよね。

      そういえば、りまのさんの本棚から気になった絵本として、バーバラ・クーニーの「ルピナスさん」、ようやく読みまして、この世界に生まれてきたことへの感謝の気持ちを抱かせてくれる、素敵な作品だと思いました。
      改めまして、ありがとうございます。

      また、りまのさんのレビューを読めること、楽しみにしております♪
      それでは、良い週末を過ごされますように
      ٩(๑❛ᴗ❛๑)۶♡

      2024年6月15日 土曜日 ただ
      2024/06/15
  • 天文台勤務の私としては、これ以上ない終わり方でした!

    • おびのりさん
      天文台勤務がコアすぎてー
      天文台勤務がコアすぎてー
      2024/11/10
    • きたごやたろうさん
      天文台って、なかなか求人見ないですよね笑。
      天文台って、なかなか求人見ないですよね笑。
      2024/11/10
    • きたごやたろうさん
      私の本棚をフォローして頂いてありがとうございます。
      この本を借りて御礼申し上げます。
      私の方こそフォローさせて下さい。
      これからも末永...
      私の本棚をフォローして頂いてありがとうございます。
      この本を借りて御礼申し上げます。
      私の方こそフォローさせて下さい。
      これからも末永くよろしくお願いします!
      2024/11/13
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著者プロフィール

長田 弘(おさだ・ひろし):1939年、福島県福島市生まれ。早稲田大学第一文学部独文専修卒業。詩人。65年、詩集『われら新鮮な旅人』でデビュー。98年『記憶のつくり方』で桑原武夫学芸賞、2009年『幸いなるかな本を読む人』で詩歌文学館賞、10年『世界はうつくしいと』で三好達治賞、14年『奇跡─ミラクル─』で毎日芸術賞をそれぞれ受賞。また、詩のみならずエッセイ、評論、翻訳、児童文学等の分野においても幅広く活躍し、1982年、エッセイ集『私の二十世紀書店』で毎日出版文化賞、2000年『森の絵本』で講談社出版文化賞を受賞。ちくま文庫の既刊に、エッセイ『読書からはじまる』『すべてきみに宛てた手紙』『自分の時間へ』がある。15年5月3日、逝去。

「2025年 『世界は一冊の本 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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