おかあちゃんがつくったる (講談社の創作絵本)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 370
レビュー : 63
  • Amazon.co.jp ・本 (36ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061325043

作品紹介・あらすじ

ぼくと、おかあちゃんと、ねえちゃんは元気にやってます。ある日、ぼくが父親参観のお知らせをもらってくると…。あったかくて、せつなくて、でも笑える家族の物語。

感想・レビュー・書評

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  • いやぁ笑った、笑った。
    あっはっは!と声に出して笑ってしまった。
    まさか、まさかの展開。
    そして、笑った後で妙に切なくもなる。
    低学年だったらただのギャグで終わりそうな気もするが、
    主人公と同じ中学年だったらどんな反応だろう。
    自分としては高学年の子に読んでみたいのだが。

    一年生の時にお父ちゃんが亡くなった「よしお」の家。
    今はおかあちゃんとおねえちゃんとの3人暮らしだ。
    このおかあちゃんがたいそう明るくて行動的なのだが、
    今一つピントがズレている。
    得意のミシン掛けで色々なものを作ってはくれるが、
    いつもカッコ悪いものが出来上がり、そのたびに友達にからかわれる。

    さて、父親参観のお知らせをもって帰った日。
    「恥ずかしいから来んでええ」「行ったるわ」の応酬のあと、
    つい心にもないことを言ってしまう。
    「何でも作れるならお父ちゃん作ってえな」

    ここは、泣ける。
    子どもだって、無理なことを言っているのは分かっているのだ。
    ピントがズレていたって、優しいおかあちゃんが大好きなはずなのに。
    この後どんな展開になるかと不安になっていると・・・
    そりゃもう、見事に出し抜かれるのだ。

    長谷川義史さんは大阪生まれの方。
    もしやご自分のお母様がモデルかしら。
    そうだとしたら、出来る!!
    悲しくても辛くても、ものの見事に笑いに変える力をお持ちだ。
    いや、笑いの向う側にたくさんの涙があるんだけどね。
    約7分。上手に大阪弁を練習すると、もっと味が出るかも。

  • 図書館で人気のある絵本のようなので、借りてみた

    おとうちゃんが亡くなり、ぼくは、ねえちゃんとおかあちゃんとの三人暮らし
    おかあちゃんは、ぼくがほしいものは何でも、「おかあちゃんが つくったる」と、ミシンで作ってくれるのだけれど…

    初めての、長谷川義史さんの作品
    表紙からすでに昭和のにおいが漂い始めていて、時代設定もそのくらいで、実話なのかな?と思う
    よみ始めてすぐに、こういうヘタウマな絵は好きじゃないんだよね…と思う
    でも、この絵でなければ、この絵本は切なすぎる
    おかあちゃんは憎めなくて、良かれと思ってやってくれているのだから、何か言えるわけがないのだ
    それでも口をついて言ってしまうと、それはもう自分の本心ではない、ということが、子どものころにあったな、と思い出してかなしくなった
    でも、そのへんはさすがの大阪、絶妙な笑いに寄せてくるし、裏表紙にはほっとさせられた
    結局、ヘタウマも良いなぁと思ってしまった

  • もうちよっとどうにかならなかったのだろうか。着眼点はよいのだが。
    母子家庭。
    母親はミシンのしごと。
    なんでも作ってくれるが。

  • 図書館で借りて読み。

    おもろうてやがて悲しき、って感じでちょっとしんみりした。
    オカンアート炸裂からの、お父ちゃんの不在っていう埋められない作れない空白。最後はちょっと明るいオチ。

    ごはんがすなのあじになった、なんて小三の子が感じるとしたらすごい罪悪感で、お母さんに対してほんとに言っちゃいけないことを言ってしまった、っていう気持ちでいっぱいだろうなあ。

  • お母ちゃんはミシンで何でも作ってくれる。
    あるとき、クラスの友達がジーパンを履いていたので、ほしいと言うと、ミシンで作ったる、と作ってくれるけれど、腰紐が通してあってかっこ悪いし、みんなに笑われてしまう。
    何でも作ったると言って作ってくれる。
    けれど、体操着はワイシャツを利用したもの、カバンには名前の刺繍入り、しかも親戚が改名した方がいいと言った名前が入っている。
    父親参観の日、お父ちゃんはいないから、お母ちゃんには来ないでと言うが、お母ちゃんは行く気満々。
    そこで、つい言ってしまった。
    何でも作れるならお父ちゃんを作ってや、と。
    お母ちゃんはお父ちゃんは作れない、としょんぼりする。
    そうして、父親参観の日。
    お母ちゃんはやってきた。
    お父ちゃんのように背広を着て。
    ミシンで作ったんや、と得意なお母ちゃんだった。

    主人公の男の子が作者と同じ名前だから、作者の自伝的な作品なのかな。
    前にも似たようなものがあったし。
    お父ちゃんを作ってと言ったときの食卓の、ご飯が砂の味がした、が印象的。

    お父さんの分まで必死に頑張素敵なお母さん。
    子供心には既製品じゃんなくて、手作りはかっこ悪く映るもの。
    お金がなくて買えないとか、ありがたさが分かるのはずっとあとになってから。

  • なんでもミシンで作ってしまうおかあちゃんが作る服にかばんが、いつもどっかヘンで、お友達に笑われてしまうエピソードから入ります。

    そんなある日、主人公の男の子は、つい思ってもみないことを口にしてしまいます。そこでおかあちゃんがとった行動は・・・というもの。

    もともとは、亡くなったおとうちゃんの思い出話をつづった前作「てんごくの おとうちゃん (講談社の創作絵本)」があったそうです。なので、このお話は母子家庭のお話。

    亡くなったおとうちゃんがらみのちょっと悲しいエピソードも入りつつ、ユーモアで包み込んでくれているので切なくなりつつウケる話になっているような感じかな。

    このお話は、作者の子ども時代のお話のようで、どことなく昭和の香りがします。

    お友達にからかわれているシーンでも「ジーパンのようでジーパンでない。ベンベン」なんてギャグも懐かしさを感じます。

    ぷちぐりとみにぐりはこの「ベンベン」が大好きで最近は毎晩これを読まされることに(爆)


    私も、文体が関西弁丸出しなので読みやすいのなんの。

    ぶっちゃけ、私がこれ朗読したらピッタリですよ。バリバリの関西弁ですし(笑)



    最近に出版された物語系の絵本で、小学生を主人公にした作品には、シングルマザーが頑張っている話が多いですね。これも時代なんでしょうか。

  • 著者の自伝的絵本です。
    お父さんが早く亡くなり、ミシンで生計を立てている母と姉との三人で暮らしている男の子が主人公。
    「ミシンでつくったるわ」と何でも張り切って作ってくれるおかあちゃんですが・・・
    愛情たっぷり、でもなんか変(笑)

    面白おかしくも読めるけれど、ちょっとホロリとしてしまう絵本です。

  • 4歳

  • **********
    「母の日」に。

    同著者の「てんごくの おとうちゃん」は父の日に。

  • あたたかい気持ちになれる。こんなお母さんになりたいな

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著者プロフィール

長谷川 義史(はせがわ よしふみ)
1961年、大阪生まれの画家、イラストレーター、絵本作家。 グラフィックデザイナー、イラストレーターを経て、絵本デビュー。独特のタッチとユーモアあふれる作風で、あたたかな世界を描く。日本でもっとも注目されている絵本作家。『ぼくがラーメンをたべてるとき』(教育画劇)で、日本絵本賞、小学館児童出版文化賞受賞。『へいわってすてきだね』(ブロンズ新社)でMOE絵本屋さん大賞第1位。絵本の翻訳も多数手がけている。三人の男子の父。

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