- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061335059
作品紹介・あらすじ
ぼく、ルドルフと兄貴分、イッパイアッテナのとびきりゆかいな、のらねこ生活。ぼくたちの、知恵と勇気と友情の物語。第27回講談社児童文学新人賞入賞作。
感想・レビュー・書評
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この本は猫が書いたらしい。
読んだ娘がそう言っていたのを聞いて、「んなワケないやろ!!」とバッサリ切っていたが、プロローグからやられた。
「ねこに字が書けるわけがないって、そう思ってるんだろう。人間ってやつはいつもそうさ。なにか、めあたらしいことをきくと、すぐにうたがうんだから。むかし、コペルニクスって人が、太陽が地球のまわりをまわっているんじゃなくて、地球が太陽のまわりをまわってるんだっていったとき、やっぱりみんなはすぐに信じなかったそうだし、なかにはそれを聞いて、ゲラゲラわらったり、かんかんにおこったりした人もいたそうだよ。」
そりゃ…そうだ。今までの常識を覆すことをバッサリ切るのは、「コペルニクスの発見」をゲラゲラ笑った民衆と同じ。それを猫に教えられるなんて!
そして、それを人間に教えられる猫はなんて「キョウヨウ」があるのだろう!
この本の主人公で著者の「ルドルフ」は黒猫。子猫の時に魚屋からシシャモを盗んで追いかけられた時にトラックの荷台に隠れ、そのまま一晩乗ってしまい、自分の住んでいた町から遠く離れた東京都江戸川区に来てしまったのだ。
飼い主の町から遠く離れ、途方に暮れていたルドルフを助けてくれたのは、強そうなトラネコ。名前を聞くと「俺のなまえは、いっぱいあってな」と言うので、ルドルフはそのトラネコの名前が「イッパイアッテナ」だと思い、そのまま呼ぶことになった。
イッパイアッテナは今は野良猫で、他の飼い猫たちからは怖がられる存在であったが、同じ立場となってしまったルドルフには優しかった。人間と上手く付き合って餌をもらえる方法など色んなことを教えてくれた。イッパイアッテナには「キョウヨウ」があったから。何故かというとイッパイアッテナが野良猫になる前の飼い主はイッパイアッテナに文字を教えてくれたので、イッパイアッテナは本を読むことが出きたのだ。
そして、イッパイアッテナもルドルフに文字を教えた。小学校の校庭の砂に何度も何度も前足で書いて。ひらがなとカタカナをルドルフが覚えるとイッパイアッテナはルドルフを連れて休みの日の小学校に忍込み、教室の学級文庫の本を取り出して、図鑑などを見せて勉強することを教えた。
夏休みのある日、小学校に休日出勤していた「クマ先生」に小学校の職員室に入れてもらい、そこのテレビに写っていた町の景色がルドルフの故郷であったので、ルドルフは岐阜から来たことが分かった。そしてある日、商店街の岐阜へのバス旅行のポスターを見て(字が読めたから)、そのバスに忍込めば、ルドルフが帰れること、そして、やっと飼い主のりえちゃんに会えるという目処がついた。
そしていよいよバス旅行の前日、明日はイッパイアッテナとお別れしてルドルフは岐阜に帰るという日、イッパイアッテナはルドルフへの餞別に喜ばせてあげたくて、ある計画を立てたのだが……。
動物たちの友情と飼い主との再会のための冒険。昔観ていた英会話教材の「リトル・チャロ」を思い出す。
この童話、思っていたよりも古く、1987年に第一版だった。イッパイアッテナはルドルフに「どの家にもある」漢和辞典や百科事典の使い方を教え、ルドルフが岐阜に帰ってからも勉強を続けられるように励ましていたが、今は漢和辞典はどの家にもある本ではないだろうな。今なら彼らはどんな生き方をするだろう。
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映画の予告を見てびっくり。ルドルフがうちのうさぎにそっくりで可愛すぎる(笑)即図書館へGO!
不純な動機で読み始めたけどこれが凄くいい。迷い猫になったルドルフに家に帰れるように応援しながらも、ここで生きていく術も教えていくのら猫のボス、イッパイアッテナ。
大切なのは教養を身につける事、そして他人への思いやり。
最後ルドルフの為にイッパイアッテナがした事、イッパイアッテナの為にルドルフがした事、もう涙が止まらなかった。
最終章のタイトルが『ふたり四十七士』だもん。それだけで泣ける。
クマの先生の「ねこの友情ってのも、人間顔負けだなあ」に何度も頷く。人間以上かも。
イッパイアッテナの過去が悲しくて、素敵な飼い主さんだっただけに辛い。
大切な事がいっぱい詰まった児童書。-
うさちゃん、こんにちは(^-^)/
映画版のルドルフ見てくれてありがとうヾ(〃^∇^)ノわぁい♪
この本の表紙と全然違うよね(笑)...うさちゃん、こんにちは(^-^)/
映画版のルドルフ見てくれてありがとうヾ(〃^∇^)ノわぁい♪
この本の表紙と全然違うよね(笑)
でもどちらもとても好きだわ。
とても大切なことをイッパイアッテナが教えてくれるよ。
泣くといっても悲しい涙ではないよ。
美しい涙かな。
猫が好きで忠臣蔵が好きなら絶対気にいるよ。
いつかぜひ読んでみてね〜♪2016/07/26 -
けいちゃん、またまたこんばんは!
そうなんだよね~。映画のルドルフを見て激しく納得!
最初、この表紙でしょ。
「そっくり?」「え゛...けいちゃん、またまたこんばんは!
そうなんだよね~。映画のルドルフを見て激しく納得!
最初、この表紙でしょ。
「そっくり?」「え゛?」(笑)
美しい涙なんだね。悲しい涙ではないと聞いて、早速読むつもり。
あいかわらず情けないね。
猫ちゃんが好きで、忠臣蔵が好き。うん!うん!
教えてくれてありがとう~~(*^-^*)2016/07/26 -
うさちゃん、こんにちは(^-^)/
映画のルドルフ可愛すぎるよね〜♪
声は井上真央ちゃんだって、どんな感じになるかな。
また...うさちゃん、こんにちは(^-^)/
映画のルドルフ可愛すぎるよね〜♪
声は井上真央ちゃんだって、どんな感じになるかな。
また読み終わったらお話ししましょう٩(๑˃̵ᴗ˂̵๑)۶
ゆっくり待ってるよ。2016/07/27
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“教養のあるねこ”って、どんなねこなのだろう??
字が読めて書ければ、“教養のあるねこ”ってわけでもないらしい…?
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小学5年生のリエちゃんに飼われていたねこのルドルフ。
魚屋から魚を盗って逃げているときに、トラックに逃げこんだのが運のツキ。
魚屋の攻撃で気を失ったルドルフは、そのまま東京まで運ばれてしまった…
飼いねこから一気にのらねこになってしまったルドルフの前にあらわれたのは、のらねこの“イッパイアッテナ”だった…!
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ルドルフとイッパイアッテナシリーズは、息子が小学生のときに読んでいたシリーズです。
しかしわたしは、今までルドルフとイッパイアッテナシリーズを読んだことはありませんでした。
先日、その最新作を図書館で見つけたのをきっかけに、「わたしも読んでみようかな」と思い 、最新作第5作まで一気に借りて読んでいます。
そしてこれが…おもしろい…!!!
「なぜわたしは、このシリーズを素通りしてオトナになってしまってたんだろう…!!」と思いました。
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この物語のキーワードは“教養のあるねこ”、そして“飼い猫とのら猫”でしょう。
イッパイアッテナに教えてもらい、日本語の読み書きができるようになったルドルフは、ある日、字が読めない飼い猫のブッチーをからかいます。
そんなルドルフに、イッパイアッテナはこう言います。
「(略)おれは、ああいうことをさせるために、おまえに字を教えたんじゃないからな。ちょっとできるようになると、それをつかって、できないやつをばかにするなんて、最低のねこのすることだ。教養のあるねこのやるこっちゃねえ。」(147ページ)
これは猫の世界だけに限らず、人間の世界でもとても大事なことで、心に刺さる言葉ですよね。
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飼い猫とのら猫の対比も、とても印象的です。
飼い猫・飼い犬の良さ、そして悲しさ。
のら猫の良さと悲しさ。
その両方をしっかりと示してくれることで、自分が求めているしあわせ、猫にとってのしあわせとは何か、考えさせられてしまうのです。
物語がもう少しで終わるところでは、あるバトルが勃発します。
そのバトルが始まった原因から、最初は“敵”をとても憎々しく感じていたのですが、266ページの真ん中にある7行の文章を読んだ瞬間、“敵”のことが憎みきれなくなってしまいました。
それくらい、視界が、見方が、180度変わってしまう、7行でした。
このお話はその7行から4ページ進んだところで、終わりを迎えます。
読み終えて一息ついたあと、わたしは次作「ルドルフともだちひとりだち」を手にとっていました。 -
なおなおさんの本棚で会った物語です(名前を出しちゃってごめんなさい(^-^;)
イッパイアッテナって名前?どういう物語なの?
本を見て思ったことがこの二つ。
忘れかけていた頃に、学校に来てくれることになった劇団が、ルドルフとイッパイアッテナを上演することを知り、嬉しくなりました。
が……劇だからなのか、入り込めず。演技も上手だとは思いますがちょっと嘘っぽい感じがして……(ごめんなさい>_<)残念。読んだらどうだったのかな。
後日本を借りて、読んでみました!
語り口調で読みやすい感じ。舞台では演じられていなかったところもあり、可愛いイラストにも和まされました。-
さららさん、こんばんは。
そうなんですよ…誕生日なんです…歳を重ねております^^;ありがとうございます。
ルドルフ〜の本は、劇とは違うのです...さららさん、こんばんは。
そうなんですよ…誕生日なんです…歳を重ねております^^;ありがとうございます。
ルドルフ〜の本は、劇とは違うのですね。
さららさんの感想はどうかな…(,,•﹏•,,)ドキドキ2023/10/30 -
なおなおさんこんにちは。
読み終わりました!土日に持って帰るのを忘れてしまい……(^-^;
感想にも付け加えましたが、劇では演じられていなか...なおなおさんこんにちは。
読み終わりました!土日に持って帰るのを忘れてしまい……(^-^;
感想にも付け加えましたが、劇では演じられていなかったお話もあり、あとデビルは劇と同じくさまぁという感じでした。(不快な表現ごめんなさい)私的にはブッチーが好きです(*´꒳`*)2023/11/07 -
さららさん、本を読み終えたのですね!
劇ではやらなかった内容もあったのですね(^^)
楽しかったなら良かった!
さららさん、本を読み終えたのですね!
劇ではやらなかった内容もあったのですね(^^)
楽しかったなら良かった!
2023/11/07
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ルドルフの大冒険。猫の世界の猫らしい?と勝手に思っているのだけれど、初めてラジオドラマで聞いた時は、心をもっていかれました!児童書で読んでももう夢中に!
猫を通して周りを見るとこんな感じなんだろうなあ。ルドルフの成長が眩しい。続編もあります。 -
映画予告を見て娘と次男が「観たい」というのでではまず本を借りてきた。(映画も行きました)
私が子供の頃から有名な児童文学だが読んだことがなかった。そもそも私は絵本、児童文学をほとんど読んできていない。
さて、本を借りて次男に「読んであげようか?」と聞いたら「自分で読む!」とのこと。
おお、つい数か月前は私が「ガンバ-冒険者たち-」を読み聞かせたというのに、どうやら私の3人の子供たちへの13年に渡る読み聞かせ生活は終わったようだ。
私は自分が本を読みたいので相当子供たちに絵本や本を読んできたと思うんだが、12歳長男はライトノベルみたいなものを読み始め、10歳娘は本にはほとんど興味を示さないので一緒に読める本探し中,今のところ7歳次男がまあ簡単な本になら興味があるかな~程度になっている。
そんな次男にも本を読むことも減って行くようだが、この際自分が読めなかった児童文学や忘れている児童文学は自分で読んでいこう。
というわけで、本のこと。
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黒い子猫のルドルフは、魚をくわえて逃げるうちに長距離トラックに乗り込んでしまった!一晩経って着いたところは東京。
はじめて会った猫は大きな野良のトラ猫。威嚇されたルドルフはそれでも勇気を振り絞り、トラ猫に気に入られる。
「ぼくはルドルフ。きみの名前は?」「俺か?俺の名前は…いっぱいあってな」
この「名前は沢山ある」という言葉をトラ猫の名前だと思ったルドルフはトラ猫を”イッパイアッテナ”と呼ぶ。
イッパイアッテナは、猫たちや人間たちから”ステトラ”、”デカ”、”ボス”、”ドロ”なんて呼ばれている。かつて飼い猫だった時の名前は”タイガー”。
猫には名前がたくさんある。呼ぶ人がそれぞれつける。つまり餌場や棲家がいっぱいあるってこと。
元飼い主は、イッパイアッテナを置いて引っ越しするに前に、イッパイアッテナに文字を教えたという。
…そう、イッパイアッテナは人間の文字を読み書きできる猫だったんだ!
ルドルフはリエちゃんの元に帰るために人間の言葉を習う。
そしてある時自分のいた町、つまりリエちゃんのいる町の名前を知る。
ルドルフはリエちゃんの元に帰れるのか…
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ルドルフは子猫だけれどもなんとも素直です。
強面のイッパイアッテナはまさに”親分”な人情(猫だけど)と任侠と子供っぽさを持ち合わせてる。「教養のないやつはダメだ」と精神的にもしっかり大人。
そして仲良くなる金物屋の飼猫ブッチ―は適度な距離を持ちしかしちゃんと見ているという”シティボーイ”。
児童文学とはいえ台詞やキャラクター作りが実にしっかりしていて楽しめます。
表紙の画ですが、次男が「意味が分かった!この黒いのがルドルフで、おうちから離れちゃったんだね」と言っていた(笑) -
Eテレで「テレビ絵本」で放送してた作品。とにかく絵が好きだったことと朗読があの毒蝮三太夫さんだったからいつも観てわくわくしてた。原作があると知って早速読んでみた。でも挿絵が堀口忠彦さんではないので少しがっかり。シリーズにもなっててそちらも読んだ。面白かったー。また続編でないかなー。
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chikako0420さん^^*
ルドルフとイッパイアッテナ、ほんといろいろつまったよいお話しで大好きになっちゃいました♡
毒蝮三太夫さ...chikako0420さん^^*
ルドルフとイッパイアッテナ、ほんといろいろつまったよいお話しで大好きになっちゃいました♡
毒蝮三太夫さんのイッパイアッテナを聴きたい!!
堀口忠彦はクロネコヤマトの猫も描いた方なのですね(検索検索)
目が(*ΦωΦ)いいですねぇ(笑)
~こちらこそ、いいねありがとうございます♪
フォローもありがとう(嬉)♪♪2018/02/06
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飼い猫の黒猫ルドルフが、長距離トラックに誤って乗り込んでしまい、全然知らない土地に着いてしまう。そこで出会ったネコ、名前をたずねると、いっぱいあってな…と。ルドルフはイッパイアッテナという名前だと思い込んでしまう。ルドルフはイッパイアッテナに野良猫として生きる術を教えてもらう。イッパイアッテナとルドルフの間に芽生える友情が素敵。
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確かEテレでアニメ化もしてた様な。
「わしの名前は、イッパイアッテナ。」という、冒頭のセリフも大好きでした。名前だけならはこの絵本の方が印象深い。
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迷い猫の黒猫ルドルフと、野良猫としての生き方を教えてくれる先輩猫イッパイアッテナの痛快あり感動ありの物語。人間の文字を覚えたり、いろいろな人に顔を売ったり…なんて賢い野良ちゃんでしょう笑 近所の野良猫ももしかしたらこんな風に生きているのか⁉︎と思いを馳せながら読みました。シリーズ化してるので、続編も読んでみたいです。
課題図書選定の年まで書けるということが、すごいとおもいます!(^o^)!。(日ごろ、あれ〜?いつだったっけ?...
課題図書選定の年まで書けるということが、すごいとおもいます!(^o^)!。(日ごろ、あれ〜?いつだったっけ?と、テキトーにあいまいに暮らしているので)
読書感想文、「課題図書」はありつつも、自分の好きな本の感想でよかったことと、読むこと書くこと自体が好きだからそんなに苦にならなかった…
ですが、読書感想文苦手とする子ども多いみたいなので、強制されちゃうとちょっと、気の毒。宿題も、例えば…ポスターか感想文か、で選択出来るといいですね。
高校だと美術・書道・音楽と、選択できたので。
まとまりませんが…(~_~;)
全国の小中学校には毎夏、膨大な作品展の案内が来ます。その中に必ずある...
全国の小中学校には毎夏、膨大な作品展の案内が来ます。その中に必ずあるのが『読書感想文コンクール』です。夏休みの宿題を廃止する向きもありますが、「夏休みには宿題を出して欲しい」という保護者は必ずいます。ですので(私の住む地域では)案内が来た作品募集を一覧表にして夏休み前に児童に示しています。すると、(強制でなくても)読書感想文を書いてくる子は必ずいます。教員は子どもたちが書いた作品を可能な限り無駄にしません。誤字脱字をチェックし、文意が伝わるよう校正し清書させて、(出来れば)コンクールで入賞するように支援してから出品します。子どもや保護者が喜んでくれると嬉しいので。
と、言うわけであくまでも私の場合、『課題図書だけでも夏休み中に読んでおけば校正等の作業がしやすい』ので読んでいた、そのせいで課題図書の指定年次まで覚えてた、という次第です。
…あ、単に"読書好き"だからか?(笑)長々とすみません。
「おばあさんとこぶたのぶうぶう」図書館で見つかるといいですね。「おはなしチャイルドリクエストシリーズ」の34巻目で、薄い本...
「おばあさんとこぶたのぶうぶう」図書館で見つかるといいですね。「おはなしチャイルドリクエストシリーズ」の34巻目で、薄い本です。