ルドルフといくねこ くるねこ (児童文学創作シリーズ)

著者 :
  • 講談社
4.00
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本棚登録 : 632
レビュー : 67
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061335219

作品紹介・あらすじ

ある日、川のむこうからドラゴン兄弟がやってきた。いったいなにをしに?最近、ブッチーのようすもなんだかおかしい。そして、ルドルフにも思いがけないできごとが-。変わらないようでいて、変わっていく世界のなか、それぞれが自分自身を見つめなおしはじめる、ルドルフとなかまたちの新しい物語。小学中級から。

感想・レビュー・書評

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  • そんなイッパイアッテナに彼女が、と思ったけど特に進展はないようで。

    足の長いブルドック君は辛い半生でしたが、無事飼い主もみつかってよかったです。これからおばあさんちで幸せに暮らしてほしい。

  • ルドルフとイッパイアッテナのシリーズの3冊目。

    すっかり東京の半ノラ生活に馴染んでいるルドルフの元に、江戸川の向うの縄張りを仕切る猫のドラゴン三兄弟が訪れてくる。

    川向うの町では犬や猫たちが凶暴な野良犬に襲われる事件が起きていた。
    そこでドラゴン三兄弟は、ルドルフとブッチ―がデビルを倒したという噂を聞いて助太刀を頼みに来た。

    そういえばそのブッチ―の様子が少しおかしい。ちゃんと餌をもらえる金物屋さんの飼猫なのに「鳩を捕まえて食べたい」と言ってみたり、たわいなこととに苛々したり。

    ルドルフの代わりに川向うの町の野犬対決に行くイッパイアッテナ。
    ネコ質(人質の猫版)として代わりに残ったドラゴン三兄弟の末弟テリー。

    しかし凶暴な野犬は江戸川を越え、ルドルフの前に現れる…

  • 『ルドルフとイッパイアッテナ』シリーズについて、
    私自身が3部作を貫くテーマと感じたものを3つ選び、
    3冊分のスペースを使って書いている。

    『ルドルフとイッパイアッテナ』のスペースでは、
    「名前と所属、そして、自分は何であるのか」について書いた。

    『ルドルフともだちひとりだち』のスペースでは、
    「学ぶということ」について書いた。

    ここでは、相手の立場を思いやるということについて書いてみたい。

    本シリーズでは、敵役が2匹登場する。

    『ルドルフとイッパイアッテナ』では、ブルドッグのデビル。

    そして、『ルドルフといくねこくるねこ』では、ノラいぬが登場する。

    それぞれのクライマックスは、ルドが知恵を絞って、
    自分よりも大きな犬と対決するところなのだが。

    ルドの作戦もおもしろいのだが、
    本シリーズのさらに深いところは、
    敵役がただ敵役としてだけ存在するのではないということだ。

    勧善懲悪モノのように相手がただただ悪者として描かれるのではないのだ。

    ルドは、本からの知識と生きていくことを通して学んだ知識でバランスが取れている、
    イッパイアッテナから学んだことによって、
    ルドらしいところを残しつつバランスの取れたねこに成長していっている。

    もともとの勘のよさに洞察の深さが加わったのだろう。

    ちょっとしたことから相手の立場を推し量るセンスが育ったのだ。

    それが、悪い敵を完膚なきまでにたたきつぶしてやっつけておしまい
    という話にはならない深さをもたらすのだ。

    どうして相手がこんな行動を取ったのかを考え、その答えを見つける。

    それが敵を敵に終わらせずに、仲間にしていくことへとつながる。

    私たちは、立場が違う人とともに生きていかなければならない。

    どちらかが善でどちらかが悪ということではなく、
    その人なりの正義で生きているということもある。

    迷惑行動が、こんな自分は嫌いだとわかっていながら、
    そんな行動を取らずにはいられない
    心の弱さが露呈してしまった末の行動ということもあるのだ。

    子どもの世界にも存在するいじめに例えるならば、
    いじめられる側にも心の傷があるが、
    いじめる側にも心の傷があるということを
    教えてくれているともいえる。

    対立を超えて仲間になることのヒントが
    このシリーズの中にあるように思えた。

    さて、おまけに、3部作の続編はあるのかということについて考えてみたい。

    『ルドルフともだちひとりだち』と『ルドルフといくねこくるねこ』の間に
    14年もあったことから考えると、
    最初は前編後編で完結のつもりだったのではないかと考えられる。

    実際、ルドのメインテーマは、
    ほぼ『ルドルフともだちひとりだち』で完結しているのである。

    『ルドルフといくねこくるねこ』は、後日譚のような位置づけになるのではないか。

    でも、この後日譚は、ルドが咀嚼しなければならなかった現実から少し時間を置いて、
    さらに考えに深みをもたせた。

    そして、シリーズを通してずっと深めてきたテーマに
    ブッチーの言葉を借りてコタエを出した。

    例外的な時差を超えて、
    見事に3部作としてまとめられているのではないかと思う。

    だから、これはきっと3部作である。

    こんな言葉でこのシリーズに対する書評を終えたい。

    タイムマシンに乗って15歳の自分に会いにいけるなら、
    『ルドルフとイッパイアッテナ』と『ルドルフともだちひとりだち』を持っていく。

    そして、お前がちょうど 29歳になる頃に
    この続編が出るから絶対に売らずに持っておいて、
    続編が出たら買うようにと伝える。

    私にとってこの3部作はそういう本なのである。

  • ルドルフといくねこくるねこ 斉藤洋

    一が図書館に不在なので
    四と二に続いて三冊目となる
    何だか猫に親近感が湧いてしまったけれど
    何かが物足りないというか
    何故かもっと深いものを求めてしまう自分がおかしい

  • ブッチー!に驚き

  • ルドルフシリーズ3冊目を黒ねこのルドルフが書き終えました(笑)もう読み書きはすっかり得意になりました。イッパイアッテナには及びませんが~!イッパイアッテナは最近、英語の勉強を始めました。今回はブッチーの登場が多いです。金物屋の飼いねこ、ブッチー!ホームセンターができてブッチーの店は閉店、東京から千葉に引っ越しとなりました。ブッチーは残ることに。飼いねこからノラねこに。恋人(恋猫)のアメリカンショートヘアのミーシャから離れられないのか・・・・、ルドルフなど友達がたくさんいるからなのか・・・!(笑)

  • 犬が出てきた時、ルドルフたち食べられそうで、怖かった。

  • 前作、前々作に続き、男気と品格を教えてくれるいいお話です。ルドルフも大きくなったなあ。

  • 軽く読めて面白い。
    児童向けの本は読みやすいので最適です。

  • シリーズの中で、最初の「ルドルフとイッパイアッテナ」と同じくらいとても好き。ルドルフのりえちゃんへの気持ちとか、ブッチーの自分の存在とか、心の奥まで描写されてて、本当にもっともっと続いてほしいなと思った。大好きです。

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著者プロフィール

1952年、東京都生まれ。中央大学大学院文学研究科修了。1986年、『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞受賞、同作でデビュー。1988年、『ルドルフともだちひとりだち』で野間児童文芸新人賞受賞。1991年、路傍の石幼少年文学賞受賞。2013年、『ルドルフとスノーホワイト』で野間児童文芸賞受賞。その他の作品に、「ペンギン」シリーズ、「おばけずかん」シリーズ(以上講談社)、「白狐魔記」シリーズ(偕成社)、「西遊記」シリーズ(理論社)などがある。

「2020年 『ふみきり かんかんくん きょうは なんの ひ?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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