ルドルフとスノーホワイト (児童文学創作シリーズ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 653
感想 : 73
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061335226

作品紹介・あらすじ

笑いあり、涙あり、決闘あり、日本一有名なノラねこルドルフの痛快物語。

感想・レビュー・書評

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  • ルドルフとイッパイアッテナの第4作。
    安定のおもしろさ。
    猫の世界の縄張り争い。ブッチーの子供、チェリーの失踪。盛りだくさんで読み応えがありました。

  • まるで“ことわざ・名言”辞典のような…!
    そして、ここぞと言うときに放つはったりも、危機管理には重要な策になるのだ!

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    仲間のブッチーが、ふらっといなくなった。
    そして数日後、イッパイアッテナのなわばりの外で、ケガをして帰ってくる。
    どうしてブッチーはそんなところへいったのだろう?
    そしてなぜ、ケガをして帰ってきたのだろう…?

    ブッチーの問題が解決したのもつかの間、今度はブッチーの子ども・チェリーが行方不明になってしまった!

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    ルドルフとイッパイアッテナシリーズ第4作。
    前半はブッチーとスノーホワイトメインのお話、後半はチェリーとスノーホワイトメインのお話という感じでした。

    お話の冒頭で、主人公の黒猫・ルドルフが「ポケット版ことわざ辞典」を拾ったくだりがでてくるのですが、物語の始まりから終わりまで、いくつものことわざや名言が飛び出してきて、まるでこの本もことわざ辞典のようでした。
    いろんなことわざを物語の中で知ることができるので、読みながら勉強もできる素晴らしい本でした。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    今回のお話では、飼い犬・デビルの言葉が、特に印象的でした。


    「『ま、からだはさむくなくても、心がさむいってこともあるからな。』
    それで、ぼくはストレスっていう意味がすこしわかった。」(40ページ)

    飼い犬のデビルの言葉を聞いて、以前のデビルが置かれていた状況と照らし合わせ、「ストレス」が生き物に与える影響を、感じとったルドルフ。
    いじわるをしている人(犬や猫)は、ストレスによって、心が寒くなってしまった人(犬や猫)なのだと、ルドルフもデビルも考えています。

    「(中略)負けない方法は勝つことだけじゃない。あらそいにならないようにすることも、負けない方法のひとつだ。そういうのが、つまり危機管理だ。」(87ページ)

    このデビルの言葉も深い…!深すぎます!
    つい、負けないの反対は勝つことしかないと思いがちですが、負けないことと勝つことは、本当はイコールではないのですよね。
    たいせつな人を守るために、無用な争いを起こさないため、勝つのではなく負けないという守り方もあるのだと、デビルは教えてくれます。
    デビル、なんか、かっちょいい…!

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    そして、白猫・スノーホワイトの度胸ある行動も、見ものです。
    行方不明になった子猫のチェリーを探す旅では、スノーホワイトが大活躍します。
    どう大活躍するのかは、読んでのお楽しみ!
    スノーホワイトはただもの、いえ、ただの猫ではないことが、よ~くわかる展開になっていますよ!

    今回の物語では、たくさんの猫が登場してとても賑やかです。
    1匹としておなじ猫はおらず、1匹1匹の考え方や立ち振る舞いの違いがとてもおもしろく感じました。

    ことわざの勉強に疲れた人、いろんな猫の気持ちを知りたい人、純粋に物語を楽しみたい人…オトナも子どもも楽しめる、シリーズ第4作「ルドルフとスノーホワイト」を、さあどうぞ、お召し上がりください。

  • ルドルフとイッパイアッテナのシリーズ4冊目にして最終巻。
    他の巻より少し長く、3巻目までは自力で読んでいた7歳次男も「これは僕には長すぎるから一回図書館に返しておいて」ということなので読んだのは私と長女。おもしろいから早く読めるようになるといいのになあ。
    さらにはたまたま家に遊びに来ていた義母(夫の母)に娘が「このシリーズ面白いから読んでみな」と渡したら義母も気に入って「帰ったら図書館でシリーズ借りてみるよ」とおっしゃっていた。7歳から70歳代まで楽しめるルドルフとイッパイアッテナシリーズであります。

    …閑話休題。
    今回はネコの縄張りの話が出てきます。
    ボスネコ(イッパイアッテナやドラゴン三兄弟)は縄張りをどう仕切りどう守るか?縄張り内のネコに何かあったらどうするか?他の縄張りの猫と揉めたら?
    縄張りを守るボスたちの面子と危機管理。
    しかしボス同士が闘っては縄張り内の猫の全面戦争になってしまう。
    それを避けるためにルドルフは、イッパイアッテナの縄張りから出てその周辺やかなり遠くなど、未知の縄張りまで出かけ問題収集に努めます。
    他のシマのボス、ブラウン、ブチねこ、ジェントル・ジョニー、そして度胸と腕っぷしの強い雪のような白い雌猫のスノーホワイト。

    そしてブッチ―が結婚して生まれた三匹の子猫を通して書かれるネコのオヤジのあり方、子猫の独り立ち。

    ルドルフは猫の年ではもう青年期のはずなのに、まだまだ世間の事情を分かっていない様子ですが、
    「ずいぶん遠くから独り立ちしに来て、悪魔でも思いつかないような計略を使い、ブルドッグ(デビルの事)との喧嘩で勝ち、ドーベルマン(野犬のこと)相手に渡り合っても一歩も引けを取らない」などとかなり話が大きくかっこよく広まっているようで、ルドルフ本人も戸惑うやら照れるやら(笑)


    最後に縄張りを守るボスネコの覚悟について、ルドルフに説明するデビルの台詞で。以外タイガーとはイッパイアッテナのこと。いっぱいある名前の一つ。そういえばルドルフも、チビ、クロ、クロウ(カラスの意味)、ルドブン(ルドルフ親分の略)と、多くの場所に出入りし知り合いを作って"イッパイアッテナ"になりつつあるのが成長の証。
     デビル「つまり、メンツと危機管理の問題だな」
     ルドルフ「メンツと、それから、なに、そのキキカンリって?」
     デビル「つまり、こうだ。たとえば、タイガーの縄張りにだれか猫がいて、そいつのことをタイガーがあまり好きじゃないとする。でもその猫がほかの縄張りの猫に怪我をさせられたら、好きじゃなくてもタイガーは仕返しをしなくちゃならない。タイガーの縄張りに住んでいる猫が誰であろうと怪我をさせられたら、それはタイガーに怪我をさせたのと同じだ、だからタイガーはほうっておくわけにはいかない。
    それから危機管理っていうのはだな、タイガーの縄張りの奴に怪我をさせても、タイガーが知らんぷりをしていれば、相手は、なんだ、タイガーなんてあまいもんだ、この際タイガーの縄張りに攻め込んでこっちの縄張りにしてしまおうって、そう思われるかもしれない。まあタイガーが負けることは考えられないが、万一負けたら香港飯店の春巻きだって焼売だってぶんどられてしまうかもしれない。負けない方法は勝つことだけじゃない。争いにならないようにすることも負けない方法の一つだ。そういうのがつまり危機管理だ」

  • みんなでブッチーの子供構っているのがかわいく、ルドルフおじさん呼びかわいい。テリーも父親以上に子猫思いなとこも無駄にかわいいな。

    江戸川猫勢力図がありがたかったです。なるほどーその辺りの話だったのね、と。
    みんなで話し合ってめでたく収まりよかったよかった。

    スノーホワイト、鉄火肌ながら乙女。ルドルフといい仲になるのかな…と思いきやそんなことなかったし!
    最後のジェントル・ジョニーに持ってかれた感ありますがチェリーまでちゃんとした挨拶のできる子にしつけちゃうとか、まじジェントリー。

    やはりルドルフは悪魔的ひらめきかあっても、基本抜けてるくらいな素直さとイッパイアッテナに心配されちゃうままで永遠なれ。
    今のところ白狐魔記とルドルフを読み、関係性やら女性?の強い性格やらがとても好みだったわけで、これから他の作品も読んでいきたいと思います。
    しかしもうルドルフから続きの原稿が送られてくることはないのかなぁ…。

  • スノーホワイトとブッチーが喧嘩をしてなかおなりをして仲間になり,その後クッキーがいなくなりました。スノーホワイトとルドルフで行き無事見つけましたがクッキーはそこでスノーホワイトとくらしました。(スノーホワイトは結構遊びに来て何日も泊まってくことがあるけど)soy

  • ぼくは、てっきりルドルフとスノーホワイトが結婚して子供が産まれるものだと思って読んでいたのでびっくりしました。
    でもすごく面白かったです。

  • ルドルフは、自然体なんだけどカッコイイよね~!

  • 猫版仁義なき闘い

  • 児童作家で一番好きなのが、斉藤洋さん。
    子供の頃からお気に入りのルドルフシリーズ第四巻が出たと聞いて、読まずにはいられません!

    学生時代は気づかなかったけど、
    ルドルフとイッパイアッテナ達の縄張りって江戸川区なんですね!
    なんか親近感がわきました♪

    いい本は、大人になっても面白いです。

  • ルドルフとスノーホワイト 斉藤洋 講談社

    ルドルフとイッパイアッテナのシリーズ4であるこの本は
    相変わらず武勇伝の中で対話に持ち込み
    対立の暴力から共生の信頼関係を
    紡ぎ出すという展開は同じだけれども
    今回はことわざ辞典が登場する
    中国のことわざまで登場し
    大人が知らないような格言も登場する
    先取りの教科書だとも言えそうだ
    知識の溺れず心を育ててくれる物語で
    大人でも十分に楽しめる機知に富んだ内容だ

    我が家では
    加藤晃の「パクちゃんの歯磨きシャカシャカ」から始まって恒例となっている
    今三年生の孫が図書館で借りてきた本を
    夕食後に朗読してくれる
    一家団欒の一時に登場したシリーズ本でもある

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著者プロフィール

1952年、東京都生まれ。中央大学大学院文学研究科修了。1986年、『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞受賞、同作でデビュー。1988年、『ルドルフともだちひとりだち』で野間児童文芸新人賞受賞。1991年、路傍の石幼少年文学賞受賞。2013年、『ルドルフとスノーホワイト』で野間児童文芸賞受賞。「どうわがいっぱい」シリーズの作品に、「もぐら」シリーズ、「ペンギン」シリーズなどがある。

「2022年 『がっこうのおばけずかん シールブック 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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