聖書のなかの女性たち (講談社文庫)

  • 講談社
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本棚登録 : 256
感想 : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061340213

作品紹介・あらすじ

血ぬられたキリストの顔を布で拭ったヴェロニカ、マグダラのマリア、大司祭長カヤパの女中、ヨハネの首を得たサロメ、良妻賢母型のマルタ、ローマ総督ピラトの妻等、聖書のなかから11人の女性を選び、“苦しみの連帯感”ともいうべき人間論を展開。遠藤文学の基調音を奏でた、感動を呼ぶエッセイ。(講談社文庫)


血ぬられたキリストの顔を布で拭ったヴェロニカ、マグダラのマリア、大司祭長カヤパの女中、ヨハネの首を得たサロメ、良妻賢母型のマルタ、ローマ総督ピラトの妻等、聖書のなかから11人の女性を選び、“苦しみの連帯感”ともいうべき人間論を展開。遠藤文学の基調音を奏でた、感動を呼ぶエッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 宗教に生きるってどんな感じなんだろう?
    ほんの少しだけ垣間見ることができるエッセイかな。
    ともかく色んな教養が無いと内容が理解し切れないことだけはよく分かりました。

  • 2006.5.1
    この本は母が高二の修学旅行の時に買ったものらしい。
    高校生のころから教会に行きだしたといっていたから、その当時いろいろな本を読んでいたのだろう。どうして母はキリスト教徒になったんだろう。私は生まれた時からキリスト教徒の母の元で育ち、小さい時は毎週教会に行きカトリックの幼稚園に通った。だけど、私の心に神様はいない。信仰心はほとんどない。キリスト教ってなんだろう。宗教ってなんなのだろう。私はそのことにとても興味がある。キリスト教に限らずいろんな考え方について勉強して、自分の中に神はいるのか?わかったらいいと思う。

  • 遠藤周作による聖書とキリスト教についてのエッセー集。キリスト教系でない雑誌の連載というのもあって、とても読みやすい。聖書の解釈はカトリック的にはきわめて妥当なもの。最後の「秋の日記」に登場する「ひよこ」には実在のモデルが居て、現在も修道女として祈りの日々をおくっておられる。

  • 聖母マリアやマグダラのマリア、サロメ、マルタとマリアなど、聖書に登場する11人の女性たちのエピソードを紹介し、彼女たちの生き方とイエスの言行がどのように交わったのかを説いています。著者の女性論でもあり、ちょっと珍しい視点からの聖書入門でもあるという本です。

    最終章の「秋の日記」は、著者の大学時代の同級生でのちに修道女となった「ひよこ」と呼ばれた女性の思い出などが綴られています。

  • 遠藤周作作品を読むと、一気に人間の幅が広がる気がする。
    本題はもちろんのこと、聖書と関係ないが「ひよこ」という偏でも、非常に心とらわれた。「秋の日記」でも、著者の心に刻み込まれた、もうすぐ死期を迎える夫とその妻の手を握り合った姿。どんなに愛し合っていても、人は死から救い出すことはできない、という当たり前だけど受け入れるしかないつらい現実。そこから残されたものが救われるためのヒントやなにかが聖書にはあると思った。
    誰も人を裁き、軽蔑する権力などもたない。それと同時に、相手の全てを理解するというのもできないのだと、しみじみと痛感させられる。当たり前の事実なのだが、過ぎていく日常の中で、私たちは驕ってこの事実を忘れ捻じ曲げて生きてやしないだろうか。

  • 苦しみは分かち合うものなんだと。
    だからイエス・キリストはあえてあなたたちを選んだんですよってさぁ。彼女たちは私たち現代女性の等身である。

    支えてほしいと口にだしていえないときもある。でも言わなくとも支えてくれる人がいる。

    多くの人々のそんな存在であり続けたいと願った、彼を、その最後の瞬間まで支えたものは一体、何やったんやろ?

  • 大変お世話になった大学時代の恩師が登場していると聞き及び、
    この書を読んだのは20年以上も前になる。

    ひよこ。

    本当に昔から可愛いんだ。この人は。

    そして、未だご健在でいらっしゃることが切に嬉しい。
    また今年もお目にかかれることを楽しみにしている。

  • この本だけ読んだらなぜキリスト教は宗派対立などしているのだろうと考えてしまいます。

  • ひよこ、かわいい。

    時代の違う異国の女性がいて、けれど私も女です。
    女でなくともいろいろ感ずるところがあるのです。

    やさしく あれたらいいね。
    強い瞳をずっともてたらね。
    揺るがないでいるのは、難しい。

  • 大人になって、読むとなかなか感慨深い。
    聖書を語った随筆だが、文学的な要素も色濃く、その点、小説となんら遜色ない。キリスト教がテーマというより、現代人の生がテーマというのも、他の遠藤周作の作品と変わらない。
    私はたくさんの人間ドラマがある聖書が好きだ。
    年をとって、少しは読み方も深くなったのか、語られている聖書の場面の臨場感に感嘆した。目の前にマリアを感じたし、エルサレムの風景をイメージ、いつかいけることがあるのかなあと思いを馳せた。
    それぞれの女性のエピソードは全て覚えていたけれど、はじめて、今回で、遠藤周作の言わんとすることが、体系的に分かったような気がする。

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著者プロフィール

1923年東京生れ。慶應義塾大学仏文科卒業。55年「白い人」で芥川賞、58年『海と毒薬』で毎日出版文化賞、66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞、80年『侍』で野間文芸賞、95年、文化勲章受章。96年9月逝去。

「2022年 『フランスの街の夜 遠藤周作初期エッセイ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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