- Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061341692
感想・レビュー・書評
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本巻の中心はロッキード事件であり、上巻と同様、当時の雑誌記事やその後に書かれたものなどで編制されている。
必ずしもストーリーが一本でつながっているわけではないが、立花の取材力と洞察は見事である。
本巻で印象に残ったのが、自民党という私的機関の、総裁選という私的選挙が、実質的にこの国の首相を決める選挙になっているという指摘である。私的選挙であるためカネで票を買っても公選法違反とはならないため、このことが田中の金権政治を生み出したという。
現在はどうか分からないが、ちょうど本書を再読している時に、自民党の総裁選が行われようとしている。そして、その当選者がそのまま次の首相になる。
こうしてみると、ロッキード事件当時と現在とで、それほど変わっていないのではないかと思う。
この状況を変えるために何が必要なのかは明白だろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
児玉氏の部分を読む。立花氏と言えども、CIAとの関係を調べるのは難しかったようです。現在の研究では、周辺にはいたが、正式のエージェントではなかった。何故ならば、CIAが、児玉氏を信用できなかったからだそうです。真相は、どうなのでしょう。
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下巻は、主にロッキード事件について。ほとんどの記事は、事件がホットに動いている時期に書いてあるが、その背景説明の解説もあるので、あまり前提知識が無くても、読んでいける。
それにしても、こういった事件に対して、(理系に進んだせいもあるかもしれないが)学校で習った記憶が全く無いが、それいいのか・・・?日本史、世界史も大事だが、自分と直接に関りがでてくる現代史もすごく大事なのでは?なぜか、学校の授業では、現代史はおまけ程度だった気がする。 -
絶版なのが惜しいですね。