天使の傷痕 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061360419

感想・レビュー・書評

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  •  さすが江戸川乱歩賞。殺人の動機がやりきれないけれど、解説にある通り、最後の母親の言葉が救いです。
     西村京太郎さんは初めて読んだけど、読みやすい。なぜ今まで読んでいなかったのかわからない。講談社文庫の100冊は、結構今まで読んだことのない作家のを読んでみる機会になって面白い。

  • 京太郎さんの小説には句読点が多い、と聞いていたが確かに多い。ネット上の関係だが、西村京太郎の小説をこよなく愛している人物がいて、今度、特に面白い小説を薦めてもらおうと思っている。島田荘司の御手洗シリーズなみの社会派だったのは驚いたものだ。

  • 深いです。題材が興味深かった。

  • 乱歩賞第11回。
    完成度の高い作品だなぁ('◇')読みやすくていーですね☆
    古いから今じゃありえないような事とか出てくるけどしょうがないよね。なかなか深いんですねテーマが。
    考えさせられます。
    でも、あのDMはないなぁ。意味が変わる誤字も気になったかな。

  • 1965年の第11回江戸川乱歩賞受賞作「天使の傷痕」(傷痕は「しょうこん」と読むそうです)。西村京太郎の長編としては、「四つの終止符」に続く第2作目となっています。

    この小説は、社会的な問題をテーマにしているという点で、「四つの終止符」にも通じるものがあります。結末を読んでしまうと、ミステリーとしては、どうも疑問の部分もあるのですが、犯人が殺人を起こすことになってしまった理由を考えると、あくまでもミステリーという形を取った社会派小説なんだろうなぁ~と思っています。

    新聞記者の田島は、恋人の昌子と東京近郊の小山でハイキングを楽しんでいたが、山の中で突如、胸に刃物を突き刺された男が現れ、「テン…」と言い残して絶命する。速やかに警察へ通報して、現場周辺に包囲網が張られたにもかかわらず、犯人は見つからなかった。

    職業柄もあるが事件に興味を持ち、警察とは別に独自に取材しながら調査を進める田島だが、警察とともに容疑者らしき人物が浮き出てくる中で、関係者が不審死を遂げる。

    被害者が言い残した「テン」は「天使」だと分かるが、その意味するところを調べていくうちに、田島は悲しい事実に行きつくことになる。

    テーマは「薬害」です。私が子供のころ、大きくマスコミでも取り上げられていたのを覚えています。その犠牲となった子供たちの映像とともに...。
    今でも、この問題は完全にはなくなっておらず、さらに形を変えていろんな課題に波及しているのです。

    切なくも、胸の苦しくなる作品でした。

  • うーん…
    70年代の本かァ
    何箇所か、え~ってところがあったなぁ
    薬害って怖いねえ

  • これが社会派というものだと思う

  • 西村氏の作品で割と心に残る本。ミステリーと社会問題のコラボが絶妙。

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著者プロフィール

一九三〇(昭和五)年、東京生れ。鉄道ミステリ、トラベルミステリの立役者で、二〇二二年に亡くなるまで六〇〇冊以上の書籍が刊行されている。オール讀物推理小説新人賞、江戸川乱歩賞、日本推理作家協会賞など、数多くの賞を受賞。

「2022年 『十津川警部と七枚の切符』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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