冷蔵庫より愛をこめて (講談社文庫 あ 4-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (407ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061362086

感想・レビュー・書評

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  • 阿刀田さんの初期の作品ということで読んでみました。
    クセになる感じ。もっと読みたい!
    ギリシャ神話の話など著者の世界観が出ていたなと思います。

    特に面白かったのは
    「冷蔵庫より愛をこめて」オチが予想できなかった。なるほど!!
    「あやかしの樹」気持ち悪いけどオチは最高
    「わたし食べる人」
    「歌を忘れない鸚鵡」切ない
    「最後の配達人」

  • 奥付は昭和58年第6刷。筒井康隆とともに著者の作品を高校生の頃に読んだ。あの頃の自分は短編を好んで読んでいた、というより好きな作家の作品に短編が多かったのだろう。そしてブラックユーモアを好きになるきっかけにもなった。本書の作品は、すべてが戦慄の結末で落とされている。「幸福通信」「最後の配達人」が印象深い。

  • 「奇妙な味」という分野の作品ではあるが
    あとづけのくくりで先行作はいくらでもあるし
    あらゆる短編いやお話のどれもが
    喜劇と悲劇というおかしみとかなしみ
    怒りと恐怖ををある面でもつのだから
    何にでも通ずる形ではある
    その枠を意識して作られたお話としてこの本はどうかというと
    時代をこえて読み続けられるへ選ばれるのは運だと思う

  • 「趣味を持つ女」
    女は最近ある趣味を持ちはじめた。招かれてもいない他人の葬式に出席し、故人にゆかりがある物を遺体といっしょに勝手に納棺すること。これ、なんとも変わった、一見たわいもない趣味のようなのだが・・・。

    物語の最後のひと言で、いっぺんに謎が解けるそして、冷たい戦慄が背中を走る。そんなの書かせたら阿刀田先生の右に出る者はいないね(他の短編集からだが、「ナポレオン狂」、「来訪者」、「迷路」・・・)。

  • 想像するとちょっと怖い。

  • 2016年9月27日読了。「阿刀田高の出世作」と銘打たれた「奇妙な味」のショートショート集。想定外をつくオチは「やられた!」と瞬間的に楽しめるのみならず、「真相はどっちなのだろう…」「本当にこれが起きたらどうなるのだろう…」と、サラリと怖い余韻を残してくれる。描写や設定には昭和臭さ・おっさん臭さが漂うが、エロ・グロ・ナンセンスな感じ含めてそれも味か。著者は星新一賞の審査員を務めているようだが、SF的な設定が意外に少ないのところは「逃げていない」感じもあり、面白い。

  • 借りて読んだ本。
    ぞっとした。
    自分では選ばないジャンルなので、そういう意味では出会えてよかった。

  • べったりしていて恐ろしいけど、読後が気持ちいい。阿刀田高にハマったきっかけの本。

  • ミステリというか、ホラーに近い短編集です。
    怖いと聞いていたけど、たしかに「ブラックユーモア」では済まされない怖さが・・・。
    初めのほうに収録されている作品群が怖かったですね。
    「海藻」「歌を忘れない鸚鵡」とか後味悪いこと必至です。
    「趣味を持つ女」は怖かったかも。
    うちのほうの図書館では見つけられなくてあきらめてたんだけど、読めてよかった一冊です。

  • 宮沢賢治の注文の多い料理店のようなゾクッとするような怖さ。短編なのでその怖さが際立つ。

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著者プロフィール

作家
1935年、東京生れ。早稲田大学文学部卒。国立国会図書館に勤務しながら執筆活動を続け、78年『冷蔵庫より愛をこめて』でデビュー。79年「来訪者」で日本推理作家協会賞、短編集『ナポレオン狂』で直木賞。95年『新トロイア物語』で吉川英治文学賞。日本ペンクラブ会長や文化庁文化審議会会長、山梨県立図書館長などを歴任。2018年、文化功労者。

「2019年 『私が作家になった理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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