たのしいムーミン一家 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061380622

感想・レビュー・書評

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  • 作者のトーベ・ヤンソン(1914~2001年)は、ヘルシンキ生まれのスウェーデン系フィンランド人。ムーミン・シリーズの作者として世界的に有名だが、小説、絵画のほか、様々な領域で創作を行った。
    ムーミン・シリーズは、1945年に『小さなトロールと大きな洪水』という作品で最初に発表されたが、その作品には、第二次世界大戦下で小国フィンランドが悲惨な経験をした影響が強く反映されており、児童文学作品としては注目されなかった。また、1946年に発表された2作目の『ムーミン谷の彗星』も売り上げは芳しくなかったが、1948年に出版された『たのしいムーミン一家』は、作風が変わり童話性が増したことから、英訳版がイギリスやアメリカで評判となり、一躍注目を集めるようになった。その後、『ムーミンパパの思い出』、『ムーミン谷の夏まつり』、『ムーミン谷の冬』(国際アンデルセン賞受賞)、『ムーミン谷の仲間たち』、『ムーミンパパ海へいく』と続篇を次々に出版し、1970年の『ムーミン谷の十一月』まで、小説としてのムーミン・シリーズは9作を数えた。
    私が今般読んだ本書は、1970年代後半に出版された講談社文庫の全8冊シリーズ(『小さなトロールと大きな洪水』のみ含まれていない)の1冊(絶版)だが、現在は、同じ講談社文庫から新装版が全9冊(『小さな~』を含む)で出ている。
    私は普段児童文学を好んで読むわけではないのだが、今般新古書店で偶々目にし、子供の頃に見たアニメの懐かしさもあって、手に取った。
    そして、子供の頃はさすらいのスナフキンに憧れたものだが、人生後半に入った今は、それぞれのキャラクターが持つそれぞれの味わいを感じられ、なかなか面白く読むことができた。
    また、それは、ムーミン・シリーズが当初児童文学として書かれたものではなく、作者自身も児童文学作家だったわけではない(ムーミン・シリーズ以降は、作者は大人向けの小説の執筆に注力した)ことと無縁ではないと思われ、機会があれば1作目なども読んでみたいと思った。
    (2023年7月了)

  • 一体、私はこの本を何年熟成させていたのでしょうσ(^-^;)
    片桐はいりさん『わたしのマトカ』を読了したからこそ、ムーミン谷の白夜や灰色の雨の描写がギュンギュン胸に染み込んできました。
    ムーミンママ、良妻賢母だと思っていました、実際そうなのですが、いやはや逞しく賢く策略家!(笑)存在感ハンパないです。
    ニョロニョロ、飛行おに、トフスランとビフスラン、モラン…悪役はこの世にいませんね、皆それぞれ善と悪を併せ持ち、それが個性になっています。
    曲者キャラが多すぎて、読むのを躊躇していたシリーズですが、はいりさんの作品でフィンランド人の人となりに触れ、ナルホド!と納得の読書でした。
    読了後は、登場人物全てが愛おしい。
    松谷みよ子さんのモモちゃんシリーズ同様、闇夜に紛れた訪問者の恐怖と不安…こういうのって、児童文学に必要不可欠な気がします!
    個人的には、ムーミン屋敷がジャングルになるシーンと、ラストの飛行おにが喜ぶシーンが大好き(*^_^*)
    シリーズ制覇、ヤル気が出ました(^_^)v

  • 中学生にもなってそんな本を読んでいるの?と、言われたことを記憶している。
    「たのしいムーミン一家」や、同名のアニメーション(平成版)から想起されるイメージとは異なり、北欧特有の重く雲の垂れ籠めた不穏な空気が充ちている。
    雰囲気が重苦しいわけでは決してなく、生きることの不条理さや、自然への畏怖がごく自然に散りばめられている。

    平成アニメが癒しと幸福の物語だとしたら、こちらは優しい哲学書。どちらも大好きです。

  • 読んだことがなかった。
    今まで読んだ本の中で一番楽しかった。

  • 何度読んだかわからない(*'▽'*) 元気のない日は読みたくなる♥ ムーミンの家族の暮らし、理想だなぁ!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「理想だなぁ! 」
      不思議なリアリティがあって良いですよね。
      ヤンソンのイラストも味があって素晴しい。
      もし未だでしたら「彫刻家の娘」もお薦...
      「理想だなぁ! 」
      不思議なリアリティがあって良いですよね。
      ヤンソンのイラストも味があって素晴しい。
      もし未だでしたら「彫刻家の娘」もお薦めです(私はが香山彬子訳した古い本しか読んでませんが)
      2013/08/23
    • marihirosueさん
      NYANCOMARUさん

      いつもありがとうございます。
      ムーミン昔の漫画を懐かしく思いながら読みました!

      ヤンソンさんの絵とっ...
      NYANCOMARUさん

      いつもありがとうございます。
      ムーミン昔の漫画を懐かしく思いながら読みました!

      ヤンソンさんの絵とっても可愛いですよね~

      彫刻家の娘、読んでみます。 確か、ヤンソン自身が芸術家の両親から生まれたのではなかったですかね?? かすかな記憶ですが、

      また感想アップします
      2013/08/26
  • 最後のムーミンママの、息子への愛に涙(つД<。

  • どんな自己中心な人もどんな皮肉屋も愛らしくユーモラスなキャラクターにしてしまう。

    そして景色の表現が美しい。景色が生きています。


    ラストはなんとも暖かな素敵な話。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「愛らしくユーモラスなキャラクターに」
      どのキャラクターも抱きしめたくなります。
      私は「パパの思い出」「彗星」「十一月」がbest3
      「愛らしくユーモラスなキャラクターに」
      どのキャラクターも抱きしめたくなります。
      私は「パパの思い出」「彗星」「十一月」がbest3
      2012/05/24
  • 登場人物たちの大部分が、様々な方向性でモラルに欠けている。
    私たちも、人前で自分を取り繕わなければこうなのかもしれないと思いつつも、
    ヘムレンさんがニョロニョロの気圧計を奪ったり、何故かモランのルビーを持っていたトフスランとビフスランの場面では驚いた。そりゃあ追いかけられるだろうと思ったし、外見で差別されるモランは気の毒なキャラだった。

    だけど、トフスランとビブスランは思いやりの心を持っていて、落ち込んだムーミンを元気付けたり、なんとラストではひこうおにを幸せにしてしまうし、ヘムレンさんもなんだかんだ良いところはある。

    善悪って何だろう?私の持っている判断基準って使い物になるのかな?等と考えこんでしまい、まだ答えは出てない。

  • ほのぼの癒されると共に、幸せな生活とは何か考えさせてくれる本。

    個性豊かなキャラクターたちが、各々のやり方で豊かな人生を送ってる描写がたまらなく好き。

    ムーミンパパはたばこの葉に水やりをしている時は全て忘れられるし、ムーミンはスナフキンの口笛が聞こえると胸が高鳴っちゃうし。

    ムーミンたちは、松の葉も食べるし、パンケーキはもちろん、パパが釣ったまぐろなんかを食べるらしい。可愛すぎるな。

    お育ちの良いムーミントロールなのに、たまに乱暴な口きくのが面白い。笑
    ムーミンパパは基本みんなに平等に優しいけど、ママにだけ甘くて他のみんなに厳しくなる瞬間すき〜。

  • 2016.9月。
    初のムーミン。ファンタジーだけどすごく人間っぽい。

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著者プロフィール

1914年、ヘルシンキ生まれ。画家・作家。父が彫刻家、母が画家という芸術家一家に育つ。1948年に出版した『たのしいムーミン一家』が世界中で評判に。66年、国際アンデルセン賞作家賞、84年にフィンランド国民文学賞を受賞。主な作品に、「ムーミン童話」シリーズ(全9巻)、『彫刻家の娘』『少女ソフィアの夏』(以上講談社)など。

「2023年 『MOOMIN ポストカードブック 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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