ムーミンパパの思い出 (講談社文庫)

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感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061381032

感想・レビュー・書評

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  • 原作ではムーミンシリーズの第3作にあたる。ムーミンパパが自らの半生記をまとめ、それをムーミントロール、スニフ、スナフキンに読んで聞かせるという筋立て。

    孤児だったパパはヘムレンさんの孤児院を飛び出し、フレドリクソンと出会う。ロッドユール(スニフのパパ)とヨクサル(スナフキンのパパ)も加わって、海のオーケストラ号に乗って冒険の旅へ。竜のエドワードを怒らせたり、嵐に遭ったりしながら王国にたどり着き、そしてムーミンママに出会うまでの物語。

  • ムーミン一族は一子相伝なのか、ムーミンパパとムーミンママでほぼ個体が確定する模様。それに対して息子はムーミントロールという。トロールは息子という意味?ではないよなぁ。
    それはさておき、確か妖精という設定だったはずのムーミンだけども、ムーミンパパはいきなり捨て子という設定というのにいきなりビビる。厳しいな、妖精界。どうせ妖精なんてみんな毎日楽しくやってるんでしょ?とか調子に乗って行ってみたらベルセルクの世界だったみたいな。しかしそこはムーミンパパ、なんか難しい御託を並べながら厳しい毎日を乗り越えて行くわけで、いちいち微妙に説教臭いというか、偉そうな感じがナイス。なんだかぼんやりした印象がある気がするムーミンパパだけど、というか勝手な思い込みなんだけども、すっかりイメージが変わってしまったよ。

  • ムーミンパパが風邪を引き、ママの勧めにより「思い出の記」を綴り始めます。
    「ムーミン捨て子ホームの階段の上」に置かれた、「ごくありふれた買い物用の紙ぶくろ」の中に入れられていたという衝撃の出生から始まり(そしてその捨て子ホームを経営していたのはヘムレンさんだという)、竜と戦ったり、王様の城にたどり着いたり…。

    捨て子ホームを出てからは、スナフキンのパパ、ヨクサル、スニフのパパ、ロッドユールらとともに上記の冒険を繰り広げます。

    この思い出記を少し書いてはそれをスナフキンやスニフらに読ませるという構造になっていて、過去と現在を行ったり来たり、面白い。

    ミィとミムラ姉さんとスナフキンは異父姉弟だって聞いたことあったけど、この本で出てきますよー。

    印象に残った箇所
    p64
    ヨクサルのいったことは、ものごとはつきつめて考えないほうがいいという、彼一流のものの見かたであって、これはスナフキンに遺伝していました。そこでスナフキンも、それからずっと、おなじなまけ星のあとをおっているのです。

    ---
    どうもムーミンパパには、ヨクサルが怠けている、だらしない、と思えて仕方ないみたい。血気盛んな若者ってことかな。

  • "彼はミムラといっしょに、朝日がのぼるまで、ぶらんこにのっているつもりだといっていました。"

    この一文だけでもう。
    溢れんばかりの喜びと幸せを感じる。
    恋ってこういうこと。

  • ムーミン童話シリーズ第6作目。いつもムーミントロールのやんちゃを温かく見守っているムーミンパパの青年時代のお話。孤児だったムーミンパパは捨て子ホームを抜け出し、さまざまな冒険のなか大切な仲間と愛するムーミンママに出会うまでのパパ執筆の『思い出の記』は、ファンタジー作品と呼ぶだけではもったいないくらい教訓が盛り沢山!! ムーミントロールの大親友スナフキンやスニフのパパたちも登場し、登場人物の相関が緻密でヤンソンの発想&独創力に改めて感服です。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ファンタジー作品と呼ぶだけでは」
      パパのパパたる所以が判る最高の一冊ですね。そんな訳で私はムーミンシリーズでは一番好きです。
      「ファンタジー作品と呼ぶだけでは」
      パパのパパたる所以が判る最高の一冊ですね。そんな訳で私はムーミンシリーズでは一番好きです。
      2012/07/02
  • 編み物に精を出すおばけが大変可愛い。
    それと、王様の誕生会が本当に本当に楽しそうで、「私も参加したいものだ」とか、「こんな遊園地作ってみたい」、と幼い頃憧れました。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      実はムーミンの中で一番好き。
      海のオーケストラ号の格好良さに感動して、私も冒険に出たいと思ってました。。。
      実はムーミンの中で一番好き。
      海のオーケストラ号の格好良さに感動して、私も冒険に出たいと思ってました。。。
      2012/07/24
  • ヨクサルがお気に入りですw
    お化けも好きですw

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「お化けも好きですw 」
      ムーミンシリーズでは一番好きな作品。
      「お化けも好きですw 」
      ムーミンシリーズでは一番好きな作品。
      2013/06/26
  • 1968 フィンランド

    風邪で余命幾ばくもない気分になったパパが、後世のために奮起して書き記した、幼少時からムーミンママに出会うまでの冒険談。

    ヨクサルとミムラがつきあい始めてから生まれたのがちびのミイとスナフキン。二人は異父姉弟だと思っていたけれど、父親は同じなの?
    母親のミムラと長女のミムラが、読んでいてごっちゃになっちゃった。

    ムーミンとスナフキンとスニフが、自分たちのパパの話を少しでも多く聞きたがる様子が、いつもの彼らより幼く見えてかわいかった。

    海のオーケストラ号の新しい冒険の話も出版されているのかな。

    ムーミンママはどこから来たの?どうして嵐の海に?

  • やっぱり、このシリーズの主人公はムーミンパパなのだ、と改めて思う。
    いろいろ、自由すぎる物語です。

  • ムーミンパパの青春時代。
    パパもママも、生まれた時から大人だった人なんていないのです。
    冒険に出よう。
    そうすれば大人になれます。

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著者プロフィール

1914年、ヘルシンキ生まれ。画家・作家。父が彫刻家、母が画家という芸術家一家に育つ。1948年に出版した『たのしいムーミン一家』が世界中で評判に。66年、国際アンデルセン賞作家賞、84年にフィンランド国民文学賞を受賞。主な作品に、「ムーミン童話」シリーズ(全9巻)、『彫刻家の娘』『少女ソフィアの夏』(以上講談社)など。

「2023年 『MOOMIN ポストカードブック 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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