ちひろのことば (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (102ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061383265

作品紹介・あらすじ

心でかきとめた絵と文で、あなたに贈る、愛とやさしさのメッセージ。ちひろは若き日を戦争中に過ごし、戦後の苦難の時期を懸命に生き、描き、そしてガンで倒れた。決して恵まれた世代の女性ではなかったが、たえず美と真実を追い続けてきた人だけに漂うやさしさが、私達の胸に大きな愛を呼びおこすのです。

感想・レビュー・書評

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  • ちひろさんの絵本で育った世代なので、ちひろさんの絵の前では心が幼い頃に戻ります。
    幼い頃は、アンデルセン絵本が好きでした。特に
    『あかいくつ』『にんぎょひめ』などは、悲劇と儚さが淡い絵で増長されて印象的でした。
    大人になってからは『あかいふうせん』『ゆきのひのたんじょうび』が気に入っています。
    昭和の方だとばかり思っていたら、大正のお生まれで驚きました。そんな昔から時代を先取りした価値観をお持ちだったのですね。
    ちひろさんがイヴサンローランをお好きだったのは頷けます。
    ちひろさんご自身で絵と文を手がけられた絵本は10冊ほどあるとか。全ては読めていないので、機会を見つけて読みたいと思います。

  • [僕は儲かる仕事は一生しないって決めてるんです。だからこの6足の靴を一生かけて履くんです。]
    私たちはアンデルセンに出てくるおじいさんみたいな夫婦。
    [しょうがないさ。ママは芸術家なんだから]
    駄作でいいならいくらでもかけるわ。
    締め切りがなければかけない。

  • いわさきちひろ(1918~74年)は、福井県武生町(現・越前市)生まれ、東京府立第六高等女学校(現・都立三田高校)卒の画家・絵本作家。淡い色彩の透明感に満ちた水彩画法による子どもの絵が特徴で、数々の絵本の絵や、童話等の挿絵を描き、また、自作の7冊の絵本を発表した。作品は国際的にも評価され、絵本『ことりのくるひ』でボローニャ国際絵本展・グラフィック賞を受賞したほか、絵本は十数ヶ国で出版されている。
    私は現在アラ還世代だが、子供の頃に、毎月家に届く子供向け雑誌(「キンダーブック」だったような気がするが、はっきりは覚えていない)で、ちひろの絵をよく見ており、また、最近続編が出て話題となっている『窓ぎわのトットちゃん』(挿絵にちひろの絵が使われている)を、少々前に再読したこともあって、今般たまたま新古書店で本書を目にし、思わず購入した。
    本書は、前半50頁にちひろの絵(カラー)、後半50頁に、本人によるエッセイや自らの絵本に寄せた文章等が収められている。
    私はとにかく、前半の絵の部分をじっくり見てみたかったし、その結果、改めてその絵に強く惹かれたのだが、振り返ってみると、本書を読むまで、ちひろが男性なのか女性なのかすら知らず、どのような時代に、どのように生きて、どのようなことを考えていたのか等について、興味も湧かなかったことに気付き、寧ろそうしたイメージに縛られることのない不思議な透明感こそがちひろの絵の魅力であることに、思い至った。
    そうした意味で、後半のちひろの文章は、ちひろのことを理解する手助けにはなるし、そうしたことに興味を持つ向きには貴重なものだとしても、私としては、読まなくてもよかった(寧ろ、読まない方がよかった)と思われたのだが、これは天邪鬼的な考えだろうか。。。(別に、ネガティブなことが書かれているということではない。念の為)
    (2024年1月了)

  • ※2001.4.26購入
     2001.5.20読了
     2008.1.19売却済み

  • もっと自分の絵に泥臭さがなければと思い続けてきた...
    私は工場の労働者の生活は深く知らないかもしれませんけれど、母とこの姿なら知っています。私も、子を持つ母親だからです。

    あの子は風のようにかけていったきり...

    大人と言うのはどんなに苦労が多くても、自分のほうから人を愛していける人間になることだと

    「僕は一生お金のある仕事には就かないつもりです。ですからとても靴なんて買えるようにはならないと思います。だから、あの6足の靴を一生はこうと思います。

  • そういえば松本善明っていたなと思い出す。

  • とても良い本です。
    いわずもがな、絵は天才。これはもう、素晴らしくてため息のみ。

    絵も優しいけれど、言葉も優しい。謙虚で、ユーモアもある。
    例えば、次のような文章。

    「リボンのきれいなボンネットの帽子をかわいくかぶれたとしても、そんなころに私はもどりたくはないのです。ましてあのころの、あんな下手な絵しか描けない自分にもどってしまったとしたら、これはまさに自殺ものです。」

    この本に収められてるこの文章には、実は先日練馬のちひろ美術館で出会った。そのときも、今回も、噴き出しちゃった。

    「大人になること」というタイトルのこのエッセイの締めは、
    「大人というものはどんなに苦労が多くても、自分の方から人を愛していける人間になることなんだと思います。」

    ハッとした。
    逆に言えば、人から愛されているだけでは大人ではないということ。
    人を愛すること、人に優しくすること、それが大人になるということなのだ。

    昨日ラジオで、小川洋子さんが三浦綾子さんの『氷点』を紹介しながら、「人を愛することは、罪深い人間として生まれてきた自分の罪を軽くすることなんじゃないか」とおっしゃっていたのと合わせて、とても考えさせられた。

    人を愛すること。人を許すこと。
    きっと自分に欠けている点だと思った。
    手遅れでないならば、人に優しくなりたい。寛容になりたい。
    まっとうな大人になりたい。

    -----
    図書館で「あめのひのおるすばん」「ゆきのひのたんじょうび」などの絵本を見たいと思う。

  • 自分に正直なというか,そういうところが素敵だと思う。

  • 癒されるなあ。この絵。こころが安らぐ。

  • ★★★ いわさきちひろさんの絵が好きな方は、ぜひ☆彡

    いわさきさんの自伝のような本。
    自分の生きてきた道や、絵に対する想い、
    それぞれの本を描いたときのエピソードや気持ちなどが
    いわさきさん自身の言葉で書かれています。

    本の半分くらいがいわさきさんの絵で、とってもステキ。
    そしていわさきさん自身のお話と一緒に写真も載っていて、
    どんな方だったのかなぁって色々想像しながら読めました。
    とってもとってもステキな本です!!
    これからも大切にして読み返したいなぁ☆彡

    (2008.07メモ→2010.04ブクログ)

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著者プロフィール

(1918-1974)福井県生まれ。東京で育つ。子どもを生涯のテーマとして描いた。1977年アトリエ兼自宅跡に、ちひろ美術館・東京開館。1997年安曇野ちひろ美術館開館。

「2020年 『ひとりひとり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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