武器としての決断思考 (星海社新書)

著者 :
  • 講談社
3.67
  • (415)
  • (925)
  • (748)
  • (157)
  • (38)
本棚登録 : 6908
レビュー : 896
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061385016

作品紹介・あらすじ

2019年8月10日、瀧本哲史さん逝去―。代表作が本書となります。

本書は、著者がいま、京都大学で二十歳前後の学生に教えている「意志決定の授業」を一冊に凝縮したものです。今後、カオスの時代を生きていく若い世代にいちばん必要なのは、意思決定の方法を学ぶことであり、決断力を身につけることです。もう過去のやり方は通用しないし、人生のレールみたいなものもなくなってしまいました。「答え」は誰も教えてはくれません。となれば、自分の人生は、自分で考えて、自分で決めていくしかないのです。仕事をどうするか、家庭をどうするか、人生をどうするか?この本で私と一緒に「自分で答えを出すための思考法」を学んでいきましょう。きっと、あなたの人生を変える授業になるはずです。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 前から気になっていた一冊、図書館の新刊棚にあったので手に取ってみました。
    折々に挟まれている演習を省けば、小一時間ほどでサラッと。

     「正解ではなく、「いまの最善解」を導き出す」

    これだけ変転が激しくなってしまった状況ですと、
    成功体験のみを正解としてしがみつくのは、ハイリスクかなぁ、、と。

    実体験から得た知識も大事ですが、それを時代時代に適合させていく、
    そんなスタンスも今後は求められるのかな、、と。

     「情報に接したら、それが本当かどうかをまず疑ってください」

    基礎学問が歴史学なせいか、これはスルッと入ってきました。
    まず疑うこと、そして咀嚼し、自分の言葉で発酵させて、定着させる事。

    「疑問=反抗」と捉えるような文化の中では結構厳しいのかな、とは思いますが、
    そこをどううまく適用させていくのか、も必要なんでしょうね。

    そういった意味で、「武器」と定義しているのは非常に興味深いです。
    ん、ディベートって大事だなと、そして、専門バカは生き残れない、深いです。。

  • 京都大学客員准教授でありエンジェル投資家であり星海社新書の軍司顧問でもある瀧本氏による意思決定のマニュアル。
    ・前提を疑う。
    ・情報は原典にあたる。
    ・裏をとるのではなく逆をとる。
    ・反論に耐えたメリットとデメリットを比較して決断する。
    ・どちらが重要か「質×量×確率」で考える。
    ・客観を経て主観で決断する。
    ・賛否両論でも決める事が大事。
    ・正解ではなく今の最善解を導き出す。
    といったような流れでディベートの方法がかなり詳しく掘り下げられている。
    具体例もわかりやすく、かつ興味深い。「日本は原発を全廃すべきか否か」「第二志望の会社のみ内定が出た状況で就職活動を続けるべきか否か」など。
    エンジェル投資家としての経験談(暴落した会社の株を買って儲かった話など)も面白かった。
    <メモ>
    三大推論である演繹・帰納・因果関係のうちもっとも詭弁を生みやすいのは因果関係。因果関係を用いて推論する場合には「因果関係が逆になっていないか」「因果関係と相関関係を混同していないか」「特定の原因にのみ着目していないか(原因をMECEに分解できていないのではないか)」の3点に注意する。
    <印象に残ったフレーズ>
    賛成の意見と反対の意見を適当にばらまいて、議論の収拾をつかなくし、現状を存続させる方向にもっていくのは、情報コントロールの基本中の基本。

  • これまでの常識が通用しないカオスな時代を生き抜くための意思決定の方法を学び、決断力を身につける=「自分で答を出すための思考法」を学ぶことができる本

    とにかく論理的な考え方とはどういったものなのか
    感情的ではないきちんとした議論をするとはどういったものなのか
    とても勉強になる本である

    以下、読書メモ
    【各章のまとめから】
    ・「知識・判断・行動」の3つをつなげて考える。
    ・エキスパートではなく、プロフェッショナルを目指そう。
    ・「正解」はない。だから、自分で答を出す方法を学ぶ。
    ・正解ではなく「いまの最善解」を導き出そう。
    ・結論を出すことが大事。
    ・「知識・判断・行動」に加えて、「修正」の考え方を身につけよう。
    ・ゲリラとして最前線で戦うことを選ぶなら「ブレる生き方」をめざせ。
    ・議論(テーマ)は、「すべきか、否か」にする。
    ・問題が大きすぎて漠然としているときは、小分けにして考えよう。
    ・同時に複数の論題について考えることを習慣にしよう。
    ・どうでも良い議論に時間を欠けることはもうやめよう。
    ・「メリット」と「デメリット」を比較しよう。
    ・メリットとデメリットにはそれぞれ3つの条件がある。
    ・主張が3条件を満たしているかどうか、しっかりチェックしよう。
    ・反論は、メリット・デメリットの3条件に対して行う。
    ・読書は格闘技だ。
    ・論理的にツッコミを入れて、主張が正しいかどうか検討しよう。
    ・「正しい主張」には根拠がある。
    ・その「根拠」は、反論にさらされていて、なおかつ耐えたものだ。
    ・裏を取るな、逆をとれ。
    ・相手の主張の「推論」の部分に目を向けよう。
    ・情報を鵜呑みにするな。
    ・自分の頭と足を使って「価値のある情報」を取りに行こう。
    ・反論に耐えたメリットとデメリットを比較して決断して以降。
    ・どちらが重要かは「質×量×確率」で考えよう
    ・自分の人生は、自分で考えて、自分で決めていく。

    【本全体のまとめから】
    ・世の中に「正解」なんてものはない。
    ・正解がわからないから動かないのではなく「いまの最善解」を導き出して、とにかく行動することが重要だ。
    ・根拠を比較して得た結論を、とりあえずの「答え」にしよう。
    ・前提が間違っていたら修正して、また行動すればいい。それがさらなる最善解に近づくための「決断思考」だ。
    ・ディベートの手順なんて忘れてもいい。この本を読んで、一つだけ忘れずに心に留めておいて欲しいのは、「自分の人生は自分で考えて自分で決めていく」ということ。
    ・思考停止だけは避けるべきだ。
    ・決断思考を手に入れたら、明日からの人生を力強く歩んでいって欲しい。武器を持った君たちが、未来をつくるのだから。

  • 僕が普段から思っていることをそのまま言っていて、『そうだそうだ!』と共感しました。

    最後の引用はその通りで、自分で考えて行動し、結果をフィードバックして、それを基に再考して行動に移す……この循環が大切なんです。
    でないと、自分の人生なのに、他人任せの人生になってしまいます。『それって本当に自分の人生なの?他人の奴隷じゃん!』って言いたくなります。
    そうならないためにも、独り善がりにならず、他人との距離感をいい具合に取って、自分の行動に責任を持たなくてはなりません。
    けど、大人になったら勝手にそんな思考になるはずもないわけで、小さい頃から訓練していかないといけません。何となくですが、そういった自己の意思決定は、日本では浸透していないように思えます。
    長渕剛の曲『Captain of the Ship』にあるように、
    『お前が舵を取れ!』
    『お前が決めろ!』
    という場面で、つい他人の顔色を窺ったりその場の雰囲気に流されたりして、自分の主張ができない人が多い。
    だけど、自己主張が強すぎると周囲との関係が悪くなるので、そのさじ加減を忘れないようにしなければならないのは当然です。

    ロジカルシンキングの強みは根拠があるから、ですが、それを上回るのが感情で、『だって嫌いなんだもん!』とか、『やりたくない気分だからやらない』とか言われてしまうと、理性ではとても太刀打ちできません。

    『根拠のある自信は、根拠が無くなると自信も無くなるが、根拠のない自信は根拠がないので、自信が崩れることはない!』
    『成功率なんてただの目安だ。あとは勇気で補えばいい!』
    の名言のように、時に理性に頼らず感情に任せる方が良いこともあります。ロジカルシンキングは重要ですが、一方でパッションも忘れてはなりません。
    僕の評価はA-にします。

  • 学問のすすめを読むべきだという一文だけで読む価値はある
    実学の一つ、ディベート寄りすぎる気もする
    事実よりも「その場の納得」を重視する姿勢があまり好きじゃないか
    個人としては、自分の嫌な意見は相手から言われても嫌だ、変わるのは好きだが変えられるのは好きではない。
    最適解を見つけるというのは理想論で、立ち位置の都合のいい情報しか言わない以上、話し合いは無駄である。

    「知識・判断・行動」、の流れが重要。交換不可の人材になろう。
    ディベートでその時の最適解を出す。
    自分の頭の中からは出てこない意見、都合の悪い意見をぶつけ合うことで最適解を決める。

    ディベートの結論はその場のことで、根拠を持って判断して、状況を見て判断し直すことが大事。

    メリットの3条件
    内因性:問題があること、重要性:問題が重要であること、解決性:行動で解決すること

    デメリットの3条件
    発生過程:行動で新たな問題が発生すること、深刻性:問題が深刻であること、固有性:現状その問題が生じてないこと

    「批判後も仲良くできる」ではなく「仲良くできる人でも批判する」事が重要では。議論して嫌いなやつとはご飯は行かない。

    どんな人もポジショントークしかしない
    判定は「質x寮x確率」で判断する
    客観を経て主観で決定する。絶対解や真実というのは「誰かの決めた正解」「古い意思決定」に従うこととなる。


  • 変化の早い時代だからこそ、自分の頭で思考し、自分で決断し、人生を切り開くべき。

    ①マインド
    ・修正主義の考え方を武器に、自力で同時点での最適解を導く。 ※修正主義(知識、判断、行動、(修正))
    ・変化の早い時代を自力で生きていくには、ブレる生き方を選択する。

    ②手段
    ・マッキンゼー流ディベート説法を身に付け、正しい情報収集能力と判断が下せる思考法を体得する。

    a議題(決断すべき事項)は、『〜すべきか否か』まで落とし込む。
    bメリデリをロジカルに抽出。
    c抽出事項に2.3度の反論と再反論を入れ、論破されたものは削る。
    d生き残った要素を『質』×『量』×『確率』で比較し、決断を下す。

    ・本当に価値のある情報は自力で、足で稼ぐ。『実は〜…』というのものが、裏にある真実の情報。

  • ・修正主義の考え方は武器になる。ブレる生き方を目指す。
    ・議題は「〜すべきか否か」で考える。zqメリット&デメリットに突っ込み続ける。
    ・情報を鵜呑みにせず価値ある情報を取りに行く

  • 人間は考える葦であるというパスカルの言葉にもあるように、

    人間が人間たる理由は「思考」だ。

    この自分の思考の仕方自体を考えるきっかけとなる本。

    結論には根拠があり、
    その根拠には推論がある。

    その推論には、
    アリストテレスが体系化した・「演繹」
    ・「帰納」
    ・「因果関係」
    の三大推論がある。

    物事の思考にこのフレームワークが使える。

    また、
    絶対解ではなく最善解を常に求めていく姿勢が、謙虚さであり、自分の頭で考えるという進化進歩の姿勢だ。

  • ディベート思考を通じて、どうやって判断・論理展開を考えるか。再読はしないかな。

  • 思考停止に警笛を鳴らす本はこれまでも読んだことがあったけど、こちらはさらに、その状態から脱するための具体的な方法としてディベートのハウツーを丁寧に教えてくれています。

    せっかくだから、なにかひとつ、集中して考えてみたいと思わせてくれる内容です。

全896件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

瀧本哲史(たきもと てつふみ)
?(生年月日不明) ~ 2019年8月10日
京都大学産官学連携本部イノベーション・マネジメント・サイエンス研究部門客員准教授、経営コンサルタント。東京大学法学部で民法を専攻し、卒業と同時に同大学大学院法学政治学研究科助手に。アカデミズムで大変評価されていたが、マッキンゼー&カンパニーに入社を経て、投資家として独立。若い起業家を支援するエンジェル投資家として活動しながら京都大学で教鞭をとり、多くの著名人に影響を与えてきた。著書に、『僕は君たちに武器を配りたい』(ビジネス書大賞2012受賞)、『君に友だちはいらない』『ミライの授業』(以上、講談社)『武器としての決断思考』(星海社)など。2019年8月10日、47歳で逝去したことが16日に報じられた。

武器としての決断思考 (星海社新書)のその他の作品

武器としての決断思考 新書 武器としての決断思考 瀧本哲史

瀧本哲史の作品

武器としての決断思考 (星海社新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする