資本主義卒業試験 (星海社新書)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 34
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061385054

作品紹介・あらすじ

この国は、絶望であふれている。「夢」や「成長」、「勝つこと」を強いられ、たとえ夢を叶えても苦しく、勝てば勝つほど人生に負けていくような社会。一度はみ出すと、二度と戻ってこれなくなる社会。「もう死ぬしかない」というところまで追いつめられる人間が、年に3万人もいる社会。恐ろしいのは、普通に生きようとしても苦しい社会だということだ。見たところ独裁者はいないし、先進国・経済大国で自由も人権も保障されているのに、どうして僕らは、こんなにも満たされないのだろうか。いったい僕らは、何に救いと希望を求めて生きていけばいいのだろうか-?山田玲司が「マンガ×小説」で描く、この狂った国で、僕らが幸せに生きていくための哲学。

感想・レビュー・書評

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  • 壁は崩れた。僕らが生まれた年に。
    資本主義の外部はすでに存在しない。
    「ここではないどこか」はもう探さない。
    革命など二度と起こらない。
    「今ここ」「この私」に深く潜入し、<システム>をダブらせハッキングせよ。

    このレーベルで初めて手に取った本でした。
    星海社さんにはこれからも頑張ってほしいと思います。

  • 多くの人と関わっていること、人間も動物であることの2点、当たり前だけど実感した。

    漫画+文章という体裁の新書を初めて読んだ。物語に入り込みやすくて良かった。絵の書ける人の強みですね。

  • これを読んでも資本主義はなかなか卒業できない。しかし単純に資本主義システムに乗せられる人生を少し変化させることはできるかもしれない。

  • フォトリーディング後、高速を交えて熟読。

    資本主義では勝ち続けるか奴隷となるか敷かない。そこから抜け出すことを提唱した本。面白かったが、どのように抜け出すかと言うことよりも、資本主義がどれほど行き詰まっているかを述べている本。成長し続けることが不可能なら、そこから抜け出そう、と言うお話。

    身体、ほんとうの先生、自分の三つは誰にも渡してはいけない。と言う締めくくり。

    星四つ。

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    家族サービスという言葉が嫌だと妻は言っていた。10
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    「税金としてもっていかれるくらいなら、贅沢して経費として申告しよう……と」
    「はい……でも、これではお金は手元に残りません。高額納税か高額消費の二択で、出費することは決定しているシステムですから。すごいですよね、税を払うか?散財するか?どちらかを選べ、ですよ」28
    ――――――――――――――――――――――――――――――
    夢を叶えても、普通に生きても、地獄30
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    「教授の専門は解剖学とかじゃなくて社会経済学だから、お化けとは縁がなさそうだし、とにかく入ってみよう」
    「社会経済は怨霊の巣窟じゃないの?先生」43
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    「どんなに正しいと思っている考えも……もともとは自分ではないどこかの誰かが用意した何かなわけだから……その考えには誰かのための利益誘導が仕込まれている」77
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    そして僕は気がついた。夜が明けないことに――。95
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    「さすがバブルを越えてきた、ろくでなしの企業戦士ですね。下品というものがわかっている」107
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    「どんな『教え』が、その『金がいちばん思想』を支えているか、という話です」
    「資本主義は何を信じたか?って話か……」112
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    絶対に負けないヒーローが、姫の欲望を叶え続ける世界。133
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    「デートに誘うのにいちばん無難なランドっすよね。乗り物に並ぶ時間が長くて、話すことなくて気まずいけど」
    「あの時間で女子は採点してんのに」リコは言った、
    「マジで?」142
    ――――――――――――――――――――――――――――――
    「こうしている間にも、おまえの頭は錆びついて、売れるものが描けなくなるかもよ……そして、いまこの瞬間にも、誰かが新しい漫画を描いているんだ。おまえは必要がなくなる……」158
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    「あるとき、とんでもない災害が起きて多くの地域が壊滅的な打撃をくらった。たくさんの人が死んで、たくさんの家が倒壊したり消滅してしまった……。そんな絶望的な状況で、この社会の経営者たちはなんて言ったと思う?『これで需要が伸びる』って言ったんですよ。ははっ。『これでまたモノが売れる』って、『これでGDPが回復する』って喜んでたんだ。どうだい?資本主義。すさまじいだろう」163
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    「ああ宣伝屋さんが偉い。みんなが病気になって、頭がおかしくなるようにしてくれる」211
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    彼らは「利益を上げるために人の体を病気にしよう」という話し合いをしているのだ。212
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    「知恵が欲しい……先生が欲しい……」気がつくと僕は自然とつぶやいていた。教えてくれる師が欲しい……216
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    「美術なんてなんの役にも立たない」と言っていた同級生を思い出す。そんな世界では、本当の師は見つからない。僕らはマスターのいない不安をお金で埋めようとしてきたんだ。225
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  • 読了。

  • からだ、先生、じぶん。

    もちろん最終的な結論は出ないのだが、それを求めて読むと迷子になるかも。わかりやすい話はない、ってことか。
    各々の人生のこの先が見えたのは良かったな。

  • 資本主義から卒業するには?

    →大事なのはお金ではなく、からだ、師、自分であり生きている今が最も大事

  • 山田玲司は漫画家としては好きになれないのだけど,読み物として面白かった。結論はともかく,という感じではあるけれども。

  • 刺さる・・・日常の何気ない悪気ない無意識が世界や自分自身に与える影響の大きいこと。立ち止まって、自分の内面に静かに耳を傾ける時間をちゃんと取ろうと思う。大切にしたいのは何ですか?

    流されない。当たり前をちょっとだけ疑ってみること。

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著者プロフィール

マンガ家。1966年東京都生まれ。
多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒。小学生の頃から手塚治虫に私淑し、漫
画を描き続け、20 歳の時にコミックモーニングで漫画家としてデビュー。画業と絵本制
作をしながら描いた恋愛漫画『B バージン』(小学館)でブレイク。対談漫画『絶望に効く
クスリ』(小学館・光文社)や、本屋大賞【中2 賞】を受賞した『非属の才能』(光文社新書)
といった新書でも知られる。著書累計約530 万部。
今作は、五味太郎に師事した経験を経て、長年の夢だった「UMA がいる水族館に行く
こと」をかなえた一冊。

「2017年 『UMA水族館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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