武器としての交渉思考 (星海社新書)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 301
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061385153

作品紹介・あらすじ

「決断」のつぎの武器は「交渉」!

感想・レビュー・書評

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  • 王様と家来モデル。つまり、トップダウン型の組織は時代の変化に対応できない。
    束縛があって初めて自由が得られる。全員が完全な自由になると、衝突しかえって不自由になる。
    自分達で新しい仕組みやルールを作り、その合意を作り出す手段こそが、本書のテーマの交渉である。
    世の中を動かすのは若者、ただし大人(エスタブリッシュ層)のバックアップは必要。つまり、大人から投資対象と見なされる必要がある。

    常にロマン(夢やビジョン)とソロバン(時間やお金)の両方を考える。
    人を動かすためには、相手に具体的なメリットを提示する。

    交渉はコミュニケーションの一つ。
    1.指令 決断は相手
    2.ディベート 決断は第三者
    3.決断 決断は自分
    4.交渉 決断は相手と自分

    自分のことばかり主張していては交渉にならない。相手の主張を聞く。
    パイを奪い合うのではなく、パイという前提を見直したり、パイ自体を大きくしようとする努力が必要。
    交渉は利害の調整が最大のポイント。

    交渉ではまず、複数の選択肢を持つこと。目の前の選択肢とバトナ。つまり、他の選択肢の中で一番良いものと比較をしながら、交渉を行う。
    バトナがいないとコモディティになる。
    交渉が決裂したらどうなるか。をまず考える。交渉とはとどのつまり、情報を集めるだけの勝負。
    交渉のポイントはたくさん聞いて、たくさん提案する。
    交渉時は自分のことと思わずに、代理人というマインドに切り替えることも一つの手法。

    交渉は最初のアンカリングによって決まる。
    アンカリングの条件は高い目標。現実的。説明可能。
    無条件の譲歩は絶対にしない。
    譲歩する際はもったいつけることで、交渉の満足度を高めることができる。
    交渉の面倒なやり取りが仲間意識を作る。
    自分にとっては重要度は低いが、相手にとっては重要度が高い点を譲歩したり、逆に自分にとって重要度は高いが、相手にとって重要度の低い点を譲歩してもらう。といった道を探る。
    ゼロかイチの思考に陥らない。

    交渉時に沈黙に耐えることは、重要。譲歩の引き出し合いをしている時に忍耐は必要。
    情報が出してこない場合、そのこと自体を利用する。

    非合理的な人間との向き合い方。
    1.まず相手の価値観に合わせる。
    相手の価値観を変えようとは絶対に思わない。
    共通の敵を設定して、共犯関係になる。

    ラポールを築く。つまり、信頼関係を築く。
    その具体的な手法は、相手を好きになること。相手と共通点を見つけること。共同作業の時間を持つ。などがある。

    自律的決定にこだわる人には、判断材料をとにかく提示する。

    重要感にこだわる人には、本心で、丁寧に、敬意を持って、相手に接する。
    反応速度も重要である。

    ランク主義の人には、ランクで対抗する。

    相手を分析することが、交渉ではきわめて重要である。

    言葉には力がある。言葉は最大の武器である。だから、言葉を磨く。

    本書を読み、交渉の見方が少し変えることができた。









  • 相手側にいかにメリットのある提案ができるか。交渉ではくれぐれもそこを考えるようにすること。交渉というのは結局、情報を集める「だけ」の勝負なのです交渉のポイントは「たくさん聞いて、たくさん提案すること」であると、覚えておくこと。本書は前作「武器としての決断思考」に続いて二者間で行われる利害調整「交渉」について語られる。著者の言うとおり人間だけが言葉を話し、言葉によって文化を発展させてきたのである人間にとっては「言葉」こそがすべての鍵であり武器だと思う。いかにして言葉を磨くべきか。ますますモチベーションは高まるばかりだ。

  • 瀧本さんの著作これでほぼ読んだ。

    なんとなく交渉思考だけ内容が想像つかなくて読んでなかったけど、めちゃおもろいやんっていう。久々にお酒飲んで頭働かんし寝たいから長々とは書かん。

    言葉を磨いて、他者を引き込める力手に入れたい。

    アンデスの職人とスティーブ・ジョブスの話めっちゃすこ。。

    Do my homeworkします。

  • 交渉の入門講座みたいな。
    沈黙を恐れない、勝ち負けではない 等、色々と勉強になった。バトナ アンカリングも使える。
    自分が交渉でやられてしまっていたテクニックにも気付かされて、あーやられたー!!!といまさら悔しくなったり(笑)

  • 交渉の現場で使用される実践的な戦術がまとめられている。著者である瀧本先生が大学で行っている授業をベースにしている、大学生向けの書であるが、社会人が読むにも充分の内容。自分自身、交渉の上で使用するものもあり、納得感がある。
    息子向けに買ってはみたものの、読んでいる形跡がないので、もったいなくて読んだら、めちゃおもろかった。

  • 再読。とにかく相手の利害を考える。

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    交渉

  •  当たり前といえば、当たり前のことを再確認できた一冊。すばらしい本ということではないが、普段忘れていることを思い出させてくれる。そういう意味で、瀧本氏の本は内容が特に優れているとは感じないが、読んでしまう。
     この本では、タイトルにもあるように「交渉」に関して、交渉におけるポイントを分かりやすく整理していた。
    その中で、特に大切だと感じた点は、
    ・相手の立場に立って、相手にとってメリットがあるように交渉する。相手に欲しい、ええやんと思わせる。(自己主張に訴えても無意味、交渉は勝ち負けではない)
    ・複数の選択肢を持ち、パトナを持つ。パトナにより、交渉を優位に進められる。
    *パトナとは、交渉相手に自分には他のよい選択肢があるので、それ以上でないと合意しないという宣言ができる他の選択肢。
    →コモディティ化を避ける。
    ・自分の足を動かす。→情報の獲得。信頼の構築。
    ・相手の求めるものをしっかり分析し、ゾーパ(合意できる範囲)の存在を確認する。
    ・相手をしっかり見極める。合理的か、非合理的か?何を重視するのかを分析する。

     ここで、再確認させられたことは、自分より相手を考えて行動することの重要性である。交渉は自分本位ではない、相手の分析がかなり重要である。それをふまえて、自分のメリットを相手にどう自分のメリットを伝えるかである。
    考えれば、当たり前だが、意外と忘れていることである。相手を知り、戦略を立てるのがポイント。

  • * そのベンチャーが世に送り出そうとしている商品やサービスが下記の2視点になら出資可能性
    - いつか多くの人に必要とされる日が来る(長期的なロマン)
    - 事業がスタートしてきちんとビジネスとして回っていくか(短期的なそろばん)
    * すごく合理的に判断する人を相手とする交渉と,全く合理的でない人を相手にする交渉と分けて考える
    * 一番大事なのは相手の利害に焦点を当てること
    * バトナ(Best Alternative of a Negotiated Agreement)の頭文字.相手の提案に合意する以外の選択肢の中で一番よいもの
    * 借り手にとって5月,6月が家賃交渉に向いているのはその交渉が合意できなかったときに家主の失うものが他の時期より格段に大きいから
    * 合意できる範囲をゾーパ(Zone of Possible Agreement)という
    * アンカリング 最初の定時条件によって相手の認識をコントロールすること
    * 間違いの責任問題からその後の対策の中身についての交渉へと話をスライドさせる
    * 交渉においてまず考えるのは
    - 争点を洗い出す
    - それぞれの重要度を決める
    * 非合理な主張をする人は6種類
    - 価値理解と共感を求める人
    - ラポールを重視する人
    - 自律的決定にこだわる人
    - 重要感を重んじる人
    - ランク主義者な人
    - 動物的な反応をする人
    * ラポールを重視する人には
    - 相手に好意を伝える
    - スモールギフトを贈る
    - 相手との共通項を見つける
    - 相手と同じ話し方・振る舞いをする
    - 共同作業を行う
    * 自律的決定にこだわる人
    - 相手が自分で判断・決定するための材料を提供することに徹する
    * 重要感を重んじる人
    - 本心で,丁寧に,敬意をもって相手に接する
    - 反応速度を速めることであなたを大切にしていることを伝える
    * ランク主義者の人
    - メンバーに高いランクの人を引き入れる
    * とにかく自分のことではなく,相手を分析することが,合理的・非合理的な交渉を問わず,きわめて重要
    * 複数のメンバーが参加する交渉では下記を事前に確認
    - アウトプット
    - ドレスコード
    - NGワード
    * 交渉が複雑であればあるほど,どういう条件なら合意できるかのラインを明確にし,それ以下なら物別れに終わっても仕方ないことをメンバー間で共有しておくことが必須
    * 交渉時の服装はかなり重要
    * 掲げているビジョンが社会にとって大きな意義であれば,そしてそのビジョンを実行できるだけの力を持っていることを証明できれば,実績がなくても人を動かすことができる
    * Do your homework. 自分で考える
    * あらゆる組織,集団,社会で大きな偏角を成し遂げることができるのは,その組織の古いしがらみやルールにとらわれていない人だけ

  • 「交渉」=「演技」
    人は時に割り切って、またある時はそれが乗り移ったかのように演技する。両者の「ソロバン」「ロマン」の狭間を如何に上手く行き来出来るかが大切なのだろう。交渉上手は名役者。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「両者の「ソロバン」「ロマン」の狭間を」
      この一言で、ナルホドっと思ってしまいました!
      「両者の「ソロバン」「ロマン」の狭間を」
      この一言で、ナルホドっと思ってしまいました!
      2013/06/14
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著者プロフィール

瀧本哲史(たきもと てつふみ)
?(生年月日不明) ~ 2019年8月10日
京都大学産官学連携本部イノベーション・マネジメント・サイエンス研究部門客員准教授、経営コンサルタント。東京大学法学部で民法を専攻し、卒業と同時に同大学大学院法学政治学研究科助手に。アカデミズムで大変評価されていたが、マッキンゼー&カンパニーに入社を経て、投資家として独立。若い起業家を支援するエンジェル投資家として活動しながら京都大学で教鞭をとり、多くの著名人に影響を与えてきた。著書に、『僕は君たちに武器を配りたい』(ビジネス書大賞2012受賞)、『君に友だちはいらない』『ミライの授業』(以上、講談社)『武器としての決断思考』(星海社)など。2019年8月10日、47歳で逝去したことが16日に報じられた。

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