- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061385283
作品紹介・あらすじ
お金がなくても人と人が直接つながれば、できることはたくさんあります。今やソーシャルメディアを使いながら、年収150万円でも幸せに生きることが可能になってきているのです。年収と幸せは比例しません。お金の呪縛を解きましょう。本書は、高度経済成長もバブル経済も知らない86世代の著者が書いた「"脱"お金のススメ」。
感想・レビュー・書評
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自分なりの幸せ、幸福感をどう捉えるか?という点で、気が楽になりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
生活費を稼ぐだけであれば、より多くの収入を得る必要はない。毎月の支出額を把握して必要に応じた労働をすれば良い。残った時間は自分が好きなことに使えば良いが、著者は私的なセーフティーネット作りを勧めている。無償で自分が提供できる価値あることを誰かに提供することで、そこに信頼関係が生まれる。そうすることで仮に自分が何か困った時に助けてもらえる。私的なセーフティーネットが複数あれば無収入に陥ったとしても生きてはいける。
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お金という価値観を0から変える自己啓発?本。 均等にみんな一緒ではなく、お金至上主義を捨て、得意なことプラスアルファで自己満足度を上げて生きていくことについて書かれている。
仕事、に留まらず様々な活動が社会の問題の何を解決するのか、という視点に立つこと、その過程でシェアリングと人とつながることのか価値がよく解説されている。
万人ができるわけではかいかもしれないけれど、自分が考えていることとリンクする部分も多く、励まされたような。
ただ、教育の視点においてはやや説得力が不十分か。何でも自己責任、モチベーションの問題でもあるので致し方ないのかも知れない。 -
お金はあくまでも結果論。
直接的な社会との関わりをしていくことで、人とのつながりを得ることがこれからの時代は大切になってくる。
「お金があるから豊か」ではなく、「自分の周りにはたくさんの人とのつながりがあるから豊か」なのだ。
TEDのオススメ
サイモン・シネック
「優れたリーダーはどうやって行動を促すか」
イタイ・タルガム
「偉大な指揮者に学ぶリーダーシップ」
セス・ゴーディン
「我々がリードする部族」 -
年収150万で無理して生きていこうというのではなく、普通に暮らした最低限の経費が150万で、それでも十分楽しい生活が遅れるということ。
昔はお小遣い500円でもっと欲しいと言い、高校生の頃は5000円で足りず、今は月20万でもなくなる。多くの所得を得ている人はそれだけ忙しく働いているということだし、楽してお金持ちになれる希望はない。
とすると、今はお金より人との連帯。例えば九州に旅行に行くのに、泊めてくれる知り合いがいれば宿代が浮く。といったように、人間関係の豊富さが必要経費を下げることがある。
お金は必要だが、必要な額以上持っていてもそれに比例して幸せも大きくなるかというとならない。 -
いろいろ叩かれているみたいなのだけれど、まともな内容だと思う。
「年収150万円」とか「自由に生きる」とかは内容と関係なく、内容と関係がないタイトルにしてしまったのはどうかと思うけれど。
ポイントは「お金を相対化しよう」ということにあるのだろう。
お金はそもそも交換レートなので相対的なものだったのに、社会の発展によってあまりにも分業が進んでそれぞれが距離的に離れてしまったので、物理的な問題が大きくなり、お金がないと欲しいものが手に入らなくなった。
お金がないと欲しいものが手に入らないので、お金が絶対的に必要になる。
けれど、「別の交換レート」を使って、欲しいものが手に入る状況になれば、お金を相対化できる。
何かを手に入れるには「代わりの何か」が必要だけれど、それはお金である必要はない。
「お金でしか手に入らないもの」もあるし、「お金では手に入らないもの」もあるし、お金でなくても手に入るもの」もある。
そういう状況で、「お金しかない」というのはそれほど良いものではない。 -
「脱お金」をテーマに書かれてた本。筆者のように自分が稼ぎたい分だけ働いて他の時間を自由に使うことができる人というのは今はほんの一握りで、一般の人たちはお金を稼ぐことを第一に考えて仕事をしているのが現状だろうけど、今後筆者のように考える人は確実に増えてくるのでは。でも必ずしも筆者の働き方が正しいというわけではなく、働く理由は人それぞれであって、僕自身も仕事をすることによってそこそこお金を稼いでいろんな世界を見てみたいと考えてる。筆者はお金がなくとも積極的に社会参加することで十分楽しめると言っているが、現代社会はお金が回ることで様々なサービスが誕生し、細分化され、そして洗練されていっているので、それを受けないのはもったいない気がする。お金を払うことで自分では作れないおいしい料理を食べることもできるし、スポーツを観戦して感動することもできる。他にもまだたくさんできることがあるが、ようはお金の使い方に問題があるのでは。何でもお金に頼っていると筆者の言うように「人とつながらないための免罪符」としてしかお金が機能しなくなってしまう。なるべく自分でできることは自分でやり、困ったときやちょっと贅沢したいときにお金を払ってサービスを受ける。あたり前のことかもしれないが、お金の使い方なんて普段あまり考えないことであり、この本はそんなことを考える良い機会を与えてくれたのでよかった。
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総論賛成、各論・・・懐疑?ちょっと行き過ぎて、そこまで断言したり確実視することはできないかもな、と思うところはありますが、それでも総論としては賛成です。
ものごとの前提になっていることの「そもそも」を問うということに、この著作の第一の価値があります。
お金って、経済的な物質的な豊かさって、そんなに大事ですか?なんのために働くんですか?貧乏を前提にすることで見えてくる価値ってありませんか?という考え方をすればするほど、利他的になり、人とのネットワークの大切さが明らかになっていくよね?という過程が解説されています。
一個人の考え方として、大いに参考となる価値観・人生感でした。こういう議論に難色を示す方々が数多くいらっしゃるだろうということは想像に難くありませんが、じっくり耳を傾けてみると、意外な納得があるかもしれません。
反対意見の代表的な理由は、こういった価値観の精神的な部分に対するなんとなくの嫌悪感か、経済に与えるマイナスの影響の懸念ではないかと推察されます。賛成派と反対派の間には、刺激的な議論が期待できそうですね。その議論の中から、もっと素敵なアイデアが生まれたりするかもしれません。
著者の意見を鵜呑みにすることなく、一方で日々の生活の中で何らかの形で活かしていきたいと思いました。 -
お金とは人とつながらないための「免罪符」という部分、
父親が病気になった時、周りの人の親切に本当に助けられた。
介護って、お金では買えないものが必要すぎる。それをお金で全部やろうとしたらとてもとても・・・長生きはリスクにしかならなくなる。
内容は若者向けだけど、私世代でも共感できる箇所がたくさんありました。