誰がこれからのアニメをつくるのか? 中国資本とネット配信が起こす静かな革命 (星海社新書)

著者 :
  • 星海社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061386112

作品紹介・あらすじ

20年ぶりの大転換が、静かにはじまっている
製作委員会を立ち上げてお金を集め、深夜にTV放送し、DVD・ブルーレイを売って回収する―この20年の間、日本のアニメ業界を発展させてきたビジネスモデルが大きな転換点を迎えている。変化のきっかけをつくったのは、潤沢な資金を惜しみなく投入する中国、そして、Netflix・Amazonをはじめとした、定額映像配信サービス企業だ。彼らの登場によって戦局は大きく変化し、混迷している。本書は、15年にわたって日本のアニメを取材してきた現役のジャーナリストが、激変する日本のアニメをとりまく状況を分析し、未来を予測する1冊である。主役もいなければ正解もわからないこの時代をサバイブするのは誰だ……!?

感想・レビュー・書評

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  •  中国は海賊版の違法配信が多く、ビジネスにならないというのは過去のものとなっている。日本にかかわる三大IT企業として、「バイドゥ」「アリババ」「テンセント」を取り上げている。で、その企業がいかに黒船としてあるか、アニメに力を入れているかをがんがん述べている。それはそれで面白いのだが……。
     最後に「日本のアニメの有利なポイント」を6つ取り上げているのが良かった。その中でも3つ。「小さな国内マーケットが日本のアニメを豊かで多様なものにしている」「同人創作が裾野の広いクリエイティブな人材を生み出している」「表現の自由が世界的に見ても確保されている」が重要だろう。
     コンサルタントとか、批評家みたいなのが、「もっと世界的なアニメを」とか言い出して、日本のアニメは幼いとか言っている批判が今のところは目立たないで消えていっている。ただし、「日本のアニメは女性に役割を押し付けている」とか「痴漢を肯定している。外国じゃこんなのは放送できない」「フランスの友達が言ってた」みたいなのが、これからの最大の脅威となるだろう。
     小さな国内を大きくしようとして「そんな表現じゃ世界の目が厳しい」という意見におされて「表現の自由」そして表現の自由がさらに極まった「同人創作」にまで圧力が及び、有利なポイントがなくなっていくのが怖いところだ。が、それは潮流としてあるので、どのへんで「うまいこと誤魔化すか」が問題だろうし、そこは政治家まかせとなるだろう。政治家に「自由であるほうがいい」と思わせる工作が大事だ。自由である方が、票につながる、など。

  • 多読で読んだうちの一冊。
    海外の出資企業や配信など、アニメ業界の状況について知れた。印象に残ったのは「1万人のファンが数万円の円盤を買ってくれたら製作費はカバーできる」という文。オタクの一人として、円盤買おう!という気持ちになった。

  • アニメ業界を取り巻く現状と過去がよくわかる。
    未来については自身で考えていく必要がある。

  • 東2法経図・6F開架:778.7A/Su14d//K

  • huluよりもdアニメストアのほうが利用者が多いのは意外(ドコモ加入時に契約した人が多数なのかもしれないが)「円盤」がメモリアル的なもの、というのはなるほどと思った。「君の名は。」は大ヒット作だが私は「言の葉の庭」のほうが新海誠らしさが強くて好き

  • ありがちな持ち上げだけを書くのではなく、意外と冷静な目線で業界を分析している1冊。ただ、その冷静さと慎重さが故か、結論(今後の業界の予測)があまり示されていないので、著者なりの業界の未来を描くまで至ってほしかったという思いがある。

  • 監督紹介などが多く、製作会社の中身についてや日本としての製作みたいなところが薄い印象。

  • 配信がアニメビジネスを変えた。
    ネット配信は権利処理の楽な、アニメから始まることが多いらしい。
    中国企業が制作にかかわっていることが多いのは知らなかった。
    表現規制がきついので躍進することはないだろう。
    逆に日本の自由さがよくわかる。
    海外で日本アニメっぽいアニメが作られているのは知らなかった。
    狭い市場で競い合った結果、アニメ作品の多様性が増えたというのは面白いと思った。
    その多様さで世界とも渡り合えると良い。

    6行ぐらい同じ文章がダブった箇所があった。
    ちゃんとチェックしたのだろうか。

  • 近年の動向がコンパクトにまとめられており勉強になりました。

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著者プロフィール

ジャーナリスト。メキシコ生まれ、横浜育ち。アニメーションを中心に国内外のエンタメ産業に関する取材・報道・執筆を行う。大手証券会社を経て、2002年にアニメーションの最新情報を届けるウェブサイト「アニメ!アニメ!」を設立。また2009年にはアニメーションビジネス情報サイト「アニメ!アニメ!ビズ」を立ち上げ、編集長を務めた。2016年に独立し、企業のニュースサイトとは別の価値を志向するため、新しくエンタメ・アニメ産業のビジネスニュースサイト「アニメーションビジネス・ジャーナル」を立ち上げ、運営を続けている。著書に『誰がこれからのアニメをつくるのか? 中国資本とネット配信が起こす静かな革命』(星海社新書)。

「2022年 『日本のアニメ監督はいかにして世界へ打って出たのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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