ジスカルド・デッドエンド (星海社FICTIONS)

  • 星海社 (2011年12月1日発売)
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本 ・本 (302ページ) / ISBN・EAN: 9784061388208

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  • 未だ迷走中

  • 「僕」が敬愛してやまない創造者、ジスカルドこと「じすさん」が死んだ。
    死に向かってひた走る彼と僕の、最後の交流。なぜ彼は死を選ぶのか? ものをつくること(クリエイション)とは、いったい何なのか? 現実と非現実が交錯する、新鋭・泉和良の反(アンチ)自伝的フィクション。

  • ※以下、完全にネタバレです※
    デイジーは、ゲーム作家ジスカルドを尊敬し、自らもゲームを創作する大学生。ジスカルドが死を決意した時から、彼のゲームのキャラクターの幻影がデイジーの前に現れる。ジスカルドの死への願望と恐怖感が二つの勢力に分かれ、後者がデイジーを宿主に選んだのだった。ある創造者の孤独と死をめぐる物語。

    小説第6作。「ジスカルド」は著者のハンドルネームの一つで、ゲーム作家としての著者の実像に迫った作品。
    帯の「反(アンチ)自伝的フィクション」という謳い文句は、語り手がジスカルドでないことや、ジスカルドが生きた過程でなく死んだ過程を描いた内容であることを指すか。

    公式サイトにまつわるエピソード、オフ会、ゲーム「宇宙の果て」「あの世」のキャラクターなどファンには身近な内容が盛り込まれた作品ではあるが、ジスカルドや彼のゲームを知らない読者が楽しめるかどうかは疑わしい。特にストーリーが弱く、結末がすでに冒頭で述べられる上、死の真相が明かされるわけでもない。

    個人的には、著者の創造に対する姿勢を窺い知ることができた点はよかったが、ストーリー・キャラクターともに物足りなかった。内輪向けという意味でなく、著者独特の感覚が炸裂した作品に期待したい。応援しています。

  • もう一度読みたい。

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著者プロフィール

小説家。1976年生まれ。
2007年に『エレGY』(星海社文庫)で講談社BOX新人賞を受賞し、デビューする。小説家として活躍するかたわら、ボカロPである“ジェバンニP”としても活動している。小説の代表作に『私のおわり』『ジスカルド・デッドエンド』『猫の彼女のESP』(星海社FICTIONS)などがあり、ボカロPとしての代表作に『すすすす、すき、だあいすき』『恋ノート////』『リンカーネーション』などがある。

「2014年 『ボカロ界のヒミツの事件譜 3 名探偵エレGYちゃん様の謎解きごっこ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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