ダイアログ・イン・ザ・ダーク (星海社FICTIONS)

著者 :
  • 星海社
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本棚登録 : 197
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (44ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061388420

作品紹介・あらすじ

前作『ベッドタイム・ストーリー』で、すべての読者を魅了し、感動させた名タッグがここに再演-。兄弟らしき二人の男に誘拐され、"光"と"希望"を略奪された「私」を翻弄する「暴力」と「献身」を、乙一が紡ぎ、釣巻和が美しく彩る。"異名・黒乙一"を思わせる"暗闇の恐怖"の物語を、栗山千明が朗読したピクチャーレーベルCDにフルカラーハードカバーブックレットをあわせてパッケージ化した、星海社朗読館シリーズ第七弾。

感想・レビュー・書評

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  • ブックレット読了。
    ブラックな絵本のようだった。

  • 兄弟によって拉致された主人公が、目玉を抉られて人質として監禁されるうちに、恐怖以外の感情が生まれ始めて――といった内容。
    乙一らしいけれど、なんだかありききたりな設定かな? と最初は思った。けれどやっぱり乙一だった。
    オチには驚いた。
    栗山千明さんの朗読CDと釣巻和さんの美しいイラストつきの小説がついた何とも豪華な作品。

  • とりあえずブックレットのほうだけ。

  • "ダイアログ・イン・ザ・ダーク"乙一著 栗山千明朗読 星海社FICTIONS(2012/10/16発売)

    ・・・短編小説のイラストブック+朗読CDの構成。朗読館シリーズとしては第七弾ですが、第五弾までは声優・坂本真綾朗読で2011年発売。栗山千明朗読としては第二弾。
    ストーリーは誘拐された少女の視点で展開。誘拐犯は兄弟。兄は少女を害しようとし、弟はそれを防ごうとするが・・・。

    ・・・テクニカルで”暗い”短編。ラストに余韻がありわたし好みの短編でした。また、栗山千明の淡々とした語りは先月発売の”願いの叶う家”より作品的には合っているように。少女・兄・弟のセリフ分けや作中、弟が朗読するシーンなど、読み分けも巧みに感じました。
    が、ちょっと形式が形式ですので勧めにくいですね。釣巻和のイラストも綺麗と言えば綺麗だったんですが。
    (ちなみに”ダイアログ・イン・ザ・ダーク”が乙一のどの作品集に収録されているかはわかりませんでした。”書き下ろし”とは明記されてなかったので既出の短編かと思ったのですが。)

    ・・・栗山千秋朗読第一弾は一肇”願いの叶う家”で発売済。あと、実際に開催された朗読会の第三弾は京極夏彦”鵺”。が、11月の発売予定にはまだ入っていないですね。12月以降か発売なし、の可能性もあるかと。

  • 絵は前作と同じ釣巻和さんで朗読は栗山千明さんでの黒乙一の物語…兄弟らしき二人に誘拐され、監禁された私。光を失った眼窩に映る暗闇の中の真実は…う〜ん、結末は驚きというよりは「?」が先行して微妙な感じを受けました。二人がストックホルム症候群、リマ症候群の概念に捕らわれ過ぎな印象が強くすっきりしない。なぜ、それら症候群を欺瞞の対象に持ち出すのかが解せない。あと「銀河鉄道の夜」を読んだら作品の印象は変わるのかも知れない。朗読の栗山千明さんだが最初、たどたどしい感じで戸惑ったのですが途中から安定したのは良いことなのですが…これなら声の人での朗読が良かったです。何せ、コストがコストなので「何だかな〜」と言う満足出来ない印象を引きずり良い印象を受けない作品になりました。久しぶりに黒乙一を読める機会だっただけに残念です。

  • 誘拐され光を奪われた女性と誘拐犯の兄弟の話。
    暗闇の中での会話はとても頼りなく不確かだったけれど、それでも彼らを繋いだのもまた同じく言葉だった。
    暗闇の中では自分の気持ちも確かな輪郭を持たず不定形で、自分の中の気持ちが本物なのかそうでないのかもわからなくなってしまう。

    夢だと気づかなければ、それは真実と同じ。
    では夢から覚めてしまったら?

    新月朗読館という企画の特性上、本を読むというよりも、映像を観るといった形態であったたが、その映像もうまく見入ってしまった。
    視力を失った女性の視点で話が進むため、映像としては少し地味かもしれないが、釣巻さんのイラストの見せ方もよく、作品にマッチしていた。
    栗山千明さんの朗読も初めは不安だったが、巧く演じ分けられていたと思う。

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著者プロフィール

1996年、『夏と花火と私の死体』で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞しデビュー。2002年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞を受賞。他著に『失はれる物語』など。

「2022年 『さよならに反する現象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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