- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061389335
作品紹介・あらすじ
ソーシャルネットワーク、スマートフォン、バーチャルアイドル、クラウドコンピューティング、そしてゲーミフィケーション…いまや当たり前のように僕らの世界を包む"現実"は、かつてたったひとりの男/渡辺浩弐が予言した"未来"だった-!あの『ファミ通』で毎週連載された伝説的傑作にして20世紀最大の"予言の書"が、星海社文庫で"決定版"としてついに復刻。おかえりなさい、ゲーム・キッズ。
感想・レビュー・書評
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90年代にファミ通で連載されていたSFショートショート。再編集・改稿を経て星海社文庫から刊行された決定版。
ファミ通で連載を読んでいた頃からすでに30年近くたっていることに驚くというか焦るというか、なんとも早いもので……。
近未来のテクノロジーやデジタル社会についてのアイディアに満ちた、ややブラックなオチが多いショートショートが50話。星新一を先鋭化したような作風という感じかな。とにかく短いし、ピリッと皮肉の効いた小話は小気味よくて読みやすい。
当時からの未来を予言するかのようなネタは、的確に今の状況を言い当てているのもあるし、微妙にずれているように思えるのもあるが、いずれにせよすごい先見性だったと思う。さすがに今となっては古い、という声もあるようだが、まだ実現していない技術についての話もあるし、個人的には「古臭い」という印象は受けなかった。何よりも、テクノロジーに翻弄される人間の弱さをつく文体には、古びない普遍的な何かがあるのだろう。まぁそんな堅苦しいことは抜きにしても、サクッと楽しめる面白さは間違いなくある。「んなアホなwww」となる話も多いのだから(笑)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
SFの短編集。
微妙に実現しそうな技術による、生々しい恐怖が多く、背筋がゾクゾクします。
読みやすいし、一つ一つはすごく短いので隙間時間にも区切りつけて読めます。 -
久しぶりに読み返したけどやっぱり面白い。
1話完結のシートショートなのでどのタイトルから読んでも問題なし。
現在の社会で実施されていたり、取り入れられているネタなんかもあって、この小説が10年以上も前に書かれていることに驚く。
2019.11.2 -
スゴい世界観。ショートストーリーだし、人に勧めやすい。
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他の方がレビューされているとおり星新一テイストなドライさ。こちらの方が救いのない話が多い気もする。
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当時は星新一の存在知らなかったけど、後に星新一を知って、この人は星新一リスペクトなんだなと思った。サクサク読めてわりとブラックな終わり方する。
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なかなか面白かった。星新一が好きな人ら好きだと思う。世紀末に書かれた、サイバーネタ多めのショートショート。ブラックなオチがきいている。
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これからSF方面読み進もうと思ってる方に薦めるともったいない程にネタ・ガジェットを網羅していて、巧妙に纏められた参考書的な存在感が有る。
エキゾチックな近未来を全く期待出来ない現実味。僕は好きだな。 -
前に本屋で見て、また最新刊を目にしたので1巻の1話を読んでみたら面白かったので読んでみることに。
近未来ブラックユーモアショートショート50編。
星新一のショートショートのSF要素とブラック要素を強調したような傾向。
主人公が死ぬ、またはゆくゆくは死ぬラストが多い。
星新一は小学生も読めるけれど、こちらはもう少し上の年齢向け。
面白いけれど、全年齢向けの方が好み。
雑誌に連載していたもののせいか、各話5ページと短いのでちょっとした時間に読める。
メタ要素が入ったものがいくつかあり、少し飽きる。
オチが明確に書かれているものがほとんどで分かりやすい。
その一方、意味の分からない結末もいくつか。
特に最後の2つ「ヴァーチャルリアリティー」と「1994年のゲーム・キッズ」のオチがいまいち分らなかった…。
20年近く前に書かれたものなのに今読んでも古さを感じさせないところがすごい。
何冊も出ているので、飽きないか挑戦したい。
本の値段が高めだけれど…。 -
未来についての短編集。超面白い。構造を分析予定。