1999年のゲーム・キッズ(上) (星海社文庫)

著者 :
  • 星海社
3.80
  • (11)
  • (21)
  • (16)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 187
感想 : 24
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061389335

作品紹介・あらすじ

ソーシャルネットワーク、スマートフォン、バーチャルアイドル、クラウドコンピューティング、そしてゲーミフィケーション…いまや当たり前のように僕らの世界を包む"現実"は、かつてたったひとりの男/渡辺浩弐が予言した"未来"だった-!あの『ファミ通』で毎週連載された伝説的傑作にして20世紀最大の"予言の書"が、星海社文庫で"決定版"としてついに復刻。おかえりなさい、ゲーム・キッズ。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 90年代にファミ通で連載されていたSFショートショート。再編集・改稿を経て星海社文庫から刊行された決定版。

    ファミ通で連載を読んでいた頃からすでに30年近くたっていることに驚くというか焦るというか、なんとも早いもので……。

    近未来のテクノロジーやデジタル社会についてのアイディアに満ちた、ややブラックなオチが多いショートショートが50話。星新一を先鋭化したような作風という感じかな。とにかく短いし、ピリッと皮肉の効いた小話は小気味よくて読みやすい。

    当時からの未来を予言するかのようなネタは、的確に今の状況を言い当てているのもあるし、微妙にずれているように思えるのもあるが、いずれにせよすごい先見性だったと思う。さすがに今となっては古い、という声もあるようだが、まだ実現していない技術についての話もあるし、個人的には「古臭い」という印象は受けなかった。何よりも、テクノロジーに翻弄される人間の弱さをつく文体には、古びない普遍的な何かがあるのだろう。まぁそんな堅苦しいことは抜きにしても、サクッと楽しめる面白さは間違いなくある。「んなアホなwww」となる話も多いのだから(笑)。

  • SFの短編集。
    微妙に実現しそうな技術による、生々しい恐怖が多く、背筋がゾクゾクします。
    読みやすいし、一つ一つはすごく短いので隙間時間にも区切りつけて読めます。

  • 久しぶりに読み返したけどやっぱり面白い。
    1話完結のシートショートなのでどのタイトルから読んでも問題なし。

    現在の社会で実施されていたり、取り入れられているネタなんかもあって、この小説が10年以上も前に書かれていることに驚く。

    2019.11.2

  • スゴい世界観。ショートストーリーだし、人に勧めやすい。

  • 他の方がレビューされているとおり星新一テイストなドライさ。こちらの方が救いのない話が多い気もする。

  • 当時は星新一の存在知らなかったけど、後に星新一を知って、この人は星新一リスペクトなんだなと思った。サクサク読めてわりとブラックな終わり方する。

  • なかなか面白かった。星新一が好きな人ら好きだと思う。世紀末に書かれた、サイバーネタ多めのショートショート。ブラックなオチがきいている。

  •  これからSF方面読み進もうと思ってる方に薦めるともったいない程にネタ・ガジェットを網羅していて、巧妙に纏められた参考書的な存在感が有る。
     エキゾチックな近未来を全く期待出来ない現実味。僕は好きだな。

  • 前に本屋で見て、また最新刊を目にしたので1巻の1話を読んでみたら面白かったので読んでみることに。

    近未来ブラックユーモアショートショート50編。
    星新一のショートショートのSF要素とブラック要素を強調したような傾向。
    主人公が死ぬ、またはゆくゆくは死ぬラストが多い。
    星新一は小学生も読めるけれど、こちらはもう少し上の年齢向け。
    面白いけれど、全年齢向けの方が好み。

    雑誌に連載していたもののせいか、各話5ページと短いのでちょっとした時間に読める。
    メタ要素が入ったものがいくつかあり、少し飽きる。

    オチが明確に書かれているものがほとんどで分かりやすい。
    その一方、意味の分からない結末もいくつか。
    特に最後の2つ「ヴァーチャルリアリティー」と「1994年のゲーム・キッズ」のオチがいまいち分らなかった…。

    20年近く前に書かれたものなのに今読んでも古さを感じさせないところがすごい。
    何冊も出ているので、飽きないか挑戦したい。
    本の値段が高めだけれど…。

  • 未来についての短編集。超面白い。構造を分析予定。

全24件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

小説家・ライター。1962年、福岡県生まれ。1980年代から、映像・ゲーム業界でライターとしてのキャリアを出発させる。『週刊ファミ通』での連載を経て1994年に刊行された『1999年のゲーム・キッズ』で、本格的に小説家としても活動を開始。以後も、デジタルテクノロジーを題材に未来の姿をシミュレートするSF小説集として〈ゲーム・キッズ〉シリーズを手がけ続けている。本書での取材をもとにした〈ゲーム・キッズ〉シリーズ最新作も2023年内に刊行予定。著書に『2020年のゲーム・キッズ →その先の未来』、『世にも醜いクラスメートの話 渡辺浩弐ホラーストーリーズ』(ともに星海社FICTIONS)など。

「2023年 『7つの明るい未来技術 2030年のゲーム・チェンジャー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

渡辺浩弐の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×