- 本 ・本
- / ISBN・EAN: 9784061456556
感想・レビュー・書評
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前著『「豊かさ」とは何か』(講談社現代新書)で著者は、日本は豊かな社会を実現したと説いていました。しかしその後、世界でもまれにみる経済成長を誇ることばが多くの日本人の口から聞かれるようになったことを受けて、本書ではもう一度日本の足元をしっかりと見つめる必要があると指摘しています。
日本の成功は日本人が元来他に類がないほど優秀で勤勉だったことによるといったような思いあがりは、日本をつまずかせることになるのではないかという危惧を、著者は表明しています。そのうえで、今後の日本が進むべき道をさぐっています。とりわけ、日本の繁栄がアメリカをはじめとする先進諸国との貿易摩擦を生んでいることや、非西洋諸国の近代化に向けて日本が果たすべき役割などについての提言が示されています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
30年前の著作だが、日本の勃興期の時代は終わり後は堕ちてゆくだけと看破している。豊かになりゆとりができるということは、飢餓と失業から逃れることができるのでヒラの者が上の者に対して分をわきまえずに振舞えるようになること、すなわち下克上と同じと評している。日本人論は旧来のだめ論からすばらしい論にかわったが、どちらも視点が違うだけ、どちらか一方が真実ということはないと述べている。アメリカと比べ日本の方が終身雇用制で将来安定しているという考えがあるが、実際はテニュア制を採用しているアメリカの方が、高齢者に優しい。また日本のほうがボトムアップ方式なので民主的。南北問題と太平洋諸国の発展的な集合など今話題のことを30年前に書いている。
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(1985.05.27読了)(1984.07.28購入)
成熟社会を生きる
☆関連図書(既読)
「豊かさとは何か」飯田経夫著、講談社現代新書、1980.6.20 -
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
確かに日本人は、自分たちは特殊だ、と思いたがる傾向がある気がします。
別にそういうことが延々と書いてある本ではないんですが、その一点が気になりました。
飯田経夫の作品





