ふたりのイーダ (講談社青い鳥文庫 6-6)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 192
感想 : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061470118

作品紹介・あらすじ

不世出の児童文学作家、松谷みよ子がつづる、戦争、そして原爆と子どもたちの、今なお新しい物語。

感想・レビュー・書評

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  • お母さんの仕事の都合で広島の「花浦」の祖父母の家に預けられた直樹。まだ「ふたちゅ」の妹のゆう子と。
    近所でコトコトと歩き、話す椅子に出逢った直樹は廃屋の洋館に迷い込む。
    「この家いいなあ。きれいにして、ぼく、住みたいや。」と直樹がいう洋館が素敵。

    椅子の謎、イーダの秘密。
    妹ばかりが家族の話題の中心なことにむくれていた直樹が、椅子のゆう子への執着に妹を守るお兄ちゃんになっていく。
    ゆう子の言葉や行動の可愛さ、直樹の無謀にも思える一生懸命さ。
    戦争のお話というので、かげおくりのような悲惨な最後を想像して読みながらも憂鬱だった。
    もちろん、戦時の話は悲しい。でも、最後の前向きさに胸がギュッとなる。
    「キノウノキノウ」の出来事を忘れず、「しあわせな日が、もう一度くる」ように。

  • 小学生の時に読んで感動した、私の読書の原点。優しく温かな文章の中に、ハラハラする場面、ちょっぴり怖い場面があり、最後は切なく、苦しい。原爆と言う物、戦争について、初めて考えさせられた物語です。久しぶりにまた、読んで、さらに感動が深くなりました。

  • 本当に悲しくて、
    怖くて、せつない。

    もう一度読みたいのに
    怖くて読めない…

  • 子供に読ませた日本の戦争の本第1弾。
    自分も子供の頃読んだと思うんだけど、読み直すとやはり新鮮な驚きの連続だった。でも何よりの衝撃は、この本の時代設定が戦後――というか、原爆投下からたったの四半世紀ほどしか経っていない、ということだった。もちろん、私も子供の頃から原爆やナチスのことは聞かされていたし本も読んでいたけど、それは、そういう現実とは思えないほど酷い話はみんな「昔の」話としてだった。でも、このお話の中での原爆は25年程前のことで、たとえば今から25年前のことだったら、かなり鮮明に覚えている自分を考えると、ほんとに「ついこの間起こったこと」、なんだよね。そういう時代に人々が生きていたこと、それが本当に今では風化しつつあること、そんなことを考えながら読んだ。
    松谷みよ子さんのお話は本当に味わい深くて、構成も見事。
    夏の晴れた朝、瞬時に失われたあまりにも多くのもののことを想って泣いた。
    娘には読ませた。娘の子供の世代にも読み継いでほしいと思う。

  • 「子どもを本好きにする10の秘訣」>「命・生き方」で紹介された本。

  • な作家さんがおすすめの童話として紹介しておられ、
    読んだことがなかったので読んでみました。
    子供の時に読んでいたら衝撃を受けたのではないかと思いますが
    今大人になってから出会ったのにはそれなりの良さもあり
    良いタイミングだったかもしれません。


    動いて話す椅子と少年が出会うというファンタジーでありながら
    物語は日本の近代の歴史に切り込むちょっとしたミステリーであり
    史実でもあるというストーリーが素晴らしいです。


    大人である自分の視点だと、母親と妹はちょっと身勝手に感じるのですが
    直樹がそんな環境で親に振り回されつつも妹の面倒を見て
    出会ったおねえさんにも失礼を働かないようにと幼いながら気を遣い
    健気だなと思いました。
    そしてさらに、ほんにんとしては「キノウ」か「キノウノキノウ」としか認識していないとしても、
    ずっとずっとひとりでイーダちゃんを待ち続けた椅子もとても健気で切ないです。
    椅子がいつか、自分の覚えているイーダちゃんはもう戻ってこないけれどこの人はイーダちゃんだと認識してくれる日がきたなら良いのですが。
    せめて、りつ子の言っているような”イーダちゃんが戻ってくる日”が訪れることを願わずにはいられません。

  • 2017/5/13
    映画を観た。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    「イナイ、イナイ、ドコニモ…イナイ…。」直樹とゆう子の兄妹は、おかあさんのいなかの町で、だれかをもとめてコトリ、コトリと歩きまわる小さな木の椅子にであい…。原爆の悲劇を子どもたちに語りつぐ古典的名作。

  • ひらがなだらけ、漢字にはルビ振られまくり、言葉遣いも子供向けなのに、それが全然気にならなくてすごい。

    小学生で初めて読んだときはもっとこわくて打ちのめされて眠れなくなったのに、通勤電車と昼休みで読み終えられてしまったのがさみしかった。

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著者プロフィール

1926年東京神田生まれ。長野に疎開中に坪田譲治を訪ね、師事。1951年童話集『貝になった子供』(あかね書房)が出版され、児童文学者協会新人賞を受賞。『ちいさいモモちゃん』(講談社)で野間児童文芸賞、NHK児童文学奨励賞、『龍の子太郎』(講談社)で、講談社児童文学新人賞、産経児童出版文化賞、国際アンデルセン賞優秀賞など数多くの賞を受賞する。2015年没。

「2021年 『てんじつきさわるえほん いないいないばあ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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