小さな国のつづきの話―コロボックル物語 5 (講談社 青い鳥文庫)

著者 : 佐藤さとる
制作 : 村上 勉 
  • 講談社 (1991年6月15日発売)
3.94
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  • レビュー :11
  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061470385

作品紹介

図書館につとめる杉岡正子が、コロボックルの娘、ツクシンボとトモダチになった。ツクシンボは、コロボックル通信社の優秀な通信員で、元気な「かわった子」。正子も、ふしぎな雰囲気のある「へんな子」。2人の登場でコロボックルと人間の世界は広がっていく。多くの人に愛読される「コロボックル物語」の完結編。小学上級から。

小さな国のつづきの話―コロボックル物語 5 (講談社 青い鳥文庫)の感想・レビュー・書評

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  • コロボックルシリーズ最終話です。
    この話を描くにあたって作者は葛藤があったようで。
    主人公は人間は松岡正子さん。コロボックルの主人公はスギノヒメ愛称ツクシンボのツクシ。コロボックルシリーズ初めての人間とコロボックル女同士の”ともだち”の話です。
    正子さんが勤めているのは小さな海辺の図書館。
    …そこで作者の葛藤。
    コロボックルの話は現実のこの世界と同じものとしている、と言うことは図書館にはコロボックルシリーズの本があるはずではないか!するとコロボックルの国の話を知っている人間とコロボックルの出会いをどう描くべきだ?!

    というわけで最終話はいままでのコロボックルの話のつじつま合わせ…というか説明が多いです。
    セイタカさんとその一家は今どうしているか、今まで出てきたコロボックルと友達になった人間たちはどうしているか、そして作者とコロボックルの関係は?

    正子さんとツクシの友情はコロボックルの国の掟をまた少し変えていきます。
    そしてコロボックルと同じように小さいチィサコ族たち。土地に定住するコロボックルたちとは違い、年の大半を旅暮らしそして冬だけ一族の土地に戻るすみれ色の髪の小人たち。

    この物語を最終話としたのは、「コロボックルたちが人間に知らせるべきことはすべて知らせた」と言っているからとしています。

    人間と、チィサコ族との新たな交流を迎えるコロボックルたち。
    作者はこの現実の世界とコロボックルの世界を同じものとしています。
    いままさにこの世界のどこかにコロボックルたちがいます。

    そうして作者物語の幕を閉じました。

  • この作品ですが、これまでの第1作~第4作とはちょっと風味の違う物語になっていました。  もちろんコロボックルは登場するんだけど、最初の何ページかはこの物語の主人公、ちょっと「ヘンな子」の杉岡正子さんのご紹介に費やされています。  それもその子が「いかにヘンな子」なのかが細かく描写され、「あれ?  これ、ホントにコロボックル物語??」と思わないでもありません。

    さらに「まくあい」と題された不思議な章が間にさしこまれ、そこには作者が登場しちゃったりします。  で、恐らく作者が多くの読者から寄せられた質問に答えるようなお話が語られます。 

    挙句、その主人公杉岡正子さんは図書館勤めの女性なんだけど、その彼女の勤める図書館にはちょうど KiKi が Review を既に書き終えている4作が置かれていて、杉岡正子さんはその図書館本により「コロボックル」を知るに至ります。  ・・・・・と、こう読んでくると、同じように図書館本で過去作を読んでいた KiKi にとって杉岡正子さんは、もはや他人とは思えなくなってきます(笑)。



    で、ここから先はあたかも読者サービスかのように過去作の登場人物たちが成長した姿で登場します。  あの「星からおちた小さな人」で村上さんの美しい挿し絵とともに強烈な印象を KiKi に与えたおチャメさん然り。  同じ作品でおチャメさんと知り合った腕白坊主のおチャ公ことイサオ君然り。  要するにこれまでの作品でコロボックルの「トモダチ」だったり「味方」だった人たちが次々と出てくるんですよね~。

    でも、杉岡正子さん個人にしてみれば、彼女がコロボックルと出会うのは初めてなわけです。  で、その時の反応は・・・・と言えば、これが原点回帰とでも言いましょうか、まるで「せいたかさん」がコロボックルに初めて出会った時を彷彿とさせるような、極めて自然な受け入れ方をするんですよ。

    彼女が傍目にはかなりあっさりと、大きな動揺もなくコロボックルを受け入れた様を読んだとき、KiKi は思いました。  なるほど、このあっさり感を本当っぽく語るためには正子さんは「ヘンな子」でなければならなかったんだなぁ・・・・と。  要するに今の時代、現代人感覚が余りにも強い人ではコロボックルとこんなにスンナリと知り合い、トモダチになるのは難しいということです。

    端的に言うなら「狐に化かされる」という話を「そんなことがあるわけない、迷信、迷信」と考えるようなタイプの人はなかなかコロボックルとお友達にはなれないのじゃないか・・・・・。  そんな風に感じました。

    と、同時に正子さんはコロボックルたちに会う前に「だれも知らない小さな国」から「ふしぎな目をした男の子」までの4作を読んでいます。  つまり私たち読者と同じように「コロボックル・シリーズの物語」の世界にある種の感動を覚え、心の中のどこかで「私もコロボックルに会えるかしら??」と考えていた女性です。  そしてそんな彼女の所に「かわったコロボックル、ツクシンボ」が現れてくれます。  このエピソードには、コロボックルの存在を否定せず、ある種の謙虚さを兼ね備えた(≒ あるがままに受け入れる)人間のところにはコロボックルが現れてくれるかもしれないというある種の希望を抱かせます。

    しかも、このシリーズではこれまではある1つの地域の小山にある「コロボックル王国」だけがこの小さな人たちの住処かだったのが、別の小さな人、チィサコ族(コロボックルと同サイズだけど、髪の色がスミレ色で忍者のように覆面をしているらしい)が登場し、別の場所で別の暮らし方をしていることが描かれています。  このことにより、「ひょっとしたら私の住む地域にもコロボックルでもチィサコ族でもない又別の種類の小さな人が住んでいるのかもしれない」という希望(?)をも抱かせます。  そうなってくると、KiKi の所に「小さな人」が姿を現す可能性だって否定できません。



    でもなぁ・・・・・



    子供時代、母から「あんたは夢見る夢子ちゃんだから・・・・」と言われていた時代の KiKi のまんまだったらその可能性はなきにしもあらずだったかもしれないけれど、その後 KiKi は成長の過程で「より合理的な、より理論的な」人間になれるよう自主的に自己改革を行って生きてきたという前科があるから、なかなかコボシ様のお眼鏡にはかなわない人間になっちゃっているのかもしれないけれど・・・・。

    いずれにしろ、大人になってこの物語に出会った KiKi にとっては最終巻を飾るに相応しい内容だったなぁと感じました。  ただ、もしも子供時代にこの最終巻に出会っていたら、杉岡正子さんというキャラの性格上、この最終巻だけは「何だか面白くない」と感じたかも・・・・・しれません。

  • ついにコロボックルシリーズ完結!
    この話を読んで、今まで背高さんイコール佐藤さんだと思ってたけど違うんだと知った。
    全部読んだ感想は、コロボックルの友達欲しい!!
    こんな素敵な友達がいたらどんなにいいだろう…
    古いファンタジーだからと読まなかった自分が情けない…名作はいつでも名作ですな。

  • 残念!あんまりおもしろくなくなっちゃった!

  • 小学生の頃からシリーズで読んでたけど、不思議の目をした男の子くらいまでしか読んでなかったので●十年ぶりの佐藤さとる作品。
    世界観を全然忘れてなくて、昔のままの面白さが甦ります!
    イラストの村上さんもそのままで嬉しいv

    昔の四六版のでそろえてたけど、新書版で揃えなおしちゃいそう;

  • 読みやすい。

  • 20070107
     コロボックル物語5
    もし自分がコロボックルに会ったら・・・。
    半信半疑な人が読んでみても、妙なリアリティがあって、つい草むらや小さな影を探してしまいそう。

  • 本が好きで、友達はあまりいなくて、小さいときから「ちょっとへんな子」と言われてきた女の子。でも、そんな子の前にこそコロボックルは現れてくれるのだよ!といってくれる優しい一冊。小学校4年生くらいで読んでいたら幸せだったかな。

  • 図書館に勤める、杉岡正子がコロボックルのツクシンボとお友達になります。ある日、ツクシンボが旅をしている時、他の仲間を見つけたり、正子は、せいたかさんのオチャメさんと同級生で、同じ秘密を共有していることを知って仲良くなったりと、ますます、コロボックルの世界は発展していきます。コロボックルシリーズの最終巻ついに終わってしまって悲しいです。でも、話は終わっても、コロボックルの世界は、これからも続いていきます。わたしの目の前にもコロボックルが現れて友達になれる日が来るんじゃないかと思っていたら楽しいですよね(*'-'*)

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