アラビアンナイト まだ知らないふしぎな国へ (2) (講談社青い鳥文庫)

  • 講談社 (1987年1月1日発売)
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  • 本 ・本 (420ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061472129

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  • 青い鳥文庫版アラビアンナイト第二巻。5話収録。巻末の<イヌになった兄弟>が最も長くて白眉。ラシード王は最初の<バグダッドの漁師>にも出てくる上、話の内容が前巻<商人と魔神の物語>の二番めの老人の話に酷似していて、色々とつながっているのだなぁと、物語世界の広がりを感じた。<秘密のとびら>はわかりやすくて教訓的。全体通して、美しい姫が何人も登場するので、天野喜孝イラストの魅力がさらに映える。いよいよはっきりと出てくるイスラム教について、訳者あとがきで解説あり。

  • 不思議と何処かで読んだことがあるような物語たち。

    バグダッドの漁師
    貧しい漁師の網にかかったお洒落な猿。
    強欲な今の主と運を取り換えてくれるという。

    ハーシブとクジャクの王子の物語
    木こりの青年が山の中で見つけた洞穴には。

    秘密のとびら
    文無しになった青年が泣き暮らす老人たちの世話をして、彼らの秘密を知る。

    ガラスの夢
    彼の妄想がドンドン膨らんでいく。

    イヌになった兄弟
    夜中に2匹の犬を鞭打つ、その訳は。

    天野喜孝の美女たちの妖艶さが、ぞくりとするくらい素敵。
    ニヤニヤしてしまう話しから、ドキドキする話まで。
    純粋で正しい者には明るい結末が、強欲で猜疑の心は暗い未来を呼ぶ。
    宗教色がかなり濃いのが気になるけど、それも異国情緒かな。

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著者プロフィール

1948~1993年。大阪府に生まれる。メキシコ大学でスペイン語を専攻ののち、1972年より京都外国語大学アラビア語科、田中四郎教授の研究室に学ぶ。その間、アラブの人々の生活・風俗習慣についてのエッセーを多数発表。おもな訳書に『スペインむかし話』『アラビア物語』(講談社)、『漁師と魔神』『王様の指輪』(国際情報社)などがある。

「2014年 『アラジンと魔法のランプ 新編 アラビアン ナイト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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