ピーター=パン (講談社青い鳥文庫 133-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061472587

感想・レビュー・書評

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  •  初めて読んだのですが、名作の名にふさわしい内容でした。冒険活劇として面白いだけでなく、子供や若さについての洞察に富んでいるところも人気の秘密なんでしょう。

     物語は、ピーターパンをリーダーとした冒険の物語と、ウェンディの家族(ダーリング家)の物語の二重構造をしています。冒険においては、子供の中の子供、永遠の若さを持つピーターパンは圧倒的な輝きと強さを持っています。戦いを楽しみ、気分屋で、関心のないことはすぐに忘れてしまいます。「僕は、若さだ!よろこびだ!」というセリフが象徴的です。

     しかしその一方で冒険が中盤の長い部分を占めてはいますが、本全体は後者の視点で描かれています。フックはもちろん、作者や読者、ウェンディやティンカーベルの立場から見てもピーターパンは違う世界に生きていて、ピーターパンへの距離感が全体にわたって存在しています。無常観が底流を流れているのです。永遠の若さを生きるピーターパンと、無常の現実を生きる他の者にはお互いに理解しあえない部分があるのです。このため冒険ではヒーローであり皆に頼られるピーターパンが、しばしば疎外される立場に置かれることになっているのが、この物語の構造で生じているリアルな現実であり、面白いところです。

     脇役には、育ちが良くて作法にこだわるフック、やきもち焼きの余り悪事まで行うティンカーベル、後悔して犬小屋で暮らすダーリング氏など、魅力的な登場人物がたくさんでてきます。一巻で終わるのがもったいないぐらいです。

     少し読みきかせに使いにくいところはありました。冒険を期待して読み始めると、序盤にネバーランドに行くまでに少し時間があり、しかもその部分のレトリックが効きすぎてて、うちの子供たちは話の流れがどうなっているのか把握できず戸惑いました。そのため少し読み飛ばさざるをえませんでした。また海賊やインディアンがぐさぐさ刺されてたくさん死にます。あまり怖くない程度にさらっとは書いてありますが、怖がらせないように読み方を工夫する必要がありました。

     挿絵の選択にも気を使いました。オリジナルの古風な挿絵を使っている出版社が多いのですが、恐ろしげです(例:岩波少年文庫)。今の講談社青い鳥文庫はCLAMPが挿絵を描いてるのですが、フックがビジュアル系のイケメンだとかピーターパンが黒服を着てるだとか違和感が強いので避けました。それでこの古い講談社青い鳥文庫の金 斗鉉さんの挿絵を選んで古本で買いました。かわいらしくて良かったです。

  • I also read the Japanese translation of "Peter Pan" while in high school. I hadn't ever read it in English. I enjoyed it and liked the writing style, but I remember there were a couple parts that I didn't really understand.

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