アラビア物語 みどりの文庫 (I) (講談社青い鳥文庫)

  • 講談社 (1989年1月1日発売)
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感想 : 1
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  • 本 ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061472716

感想・レビュー・書評

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  • アラビアで「みどりの文庫」と呼ばれる民話集。両者の関係は不明だがアラビアンナイトとほぼ同じ感覚で読める。

    <レモン娘> <王女ミディアの物語> は王子の結婚にまつわる話。いずれも見事な結末をむかえるので非常に面白い。<レモン娘>は一風変わった物語で、天野喜孝さんによる姫のイラストが可愛くてポイントが高い。<王女ミディアの物語>は醜男な王子が内面の魅力で美女を射止める話だが、シンプルながらすべての男性にとっての教訓に満ちている。

    あとは序盤は面白いものの尻切れトンボになる話が多いなか、<グールの毛>はオチがお見事。若者の冒険とロマンス、そして結末にスッキリ。


    全体的に、アッラーへの信仰を基盤としており、正直者や純真な者が報われる話が多く、子どもたちに安心して読ませることができる。大人にとっては、信仰の模範にすべしということになるのだろう。

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著者プロフィール

1948~1993年。大阪府に生まれる。メキシコ大学でスペイン語を専攻ののち、1972年より京都外国語大学アラビア語科、田中四郎教授の研究室に学ぶ。その間、アラブの人々の生活・風俗習慣についてのエッセーを多数発表。おもな訳書に『スペインむかし話』『アラビア物語』(講談社)、『漁師と魔神』『王様の指輪』(国際情報社)などがある。

「2014年 『アラジンと魔法のランプ 新編 アラビアン ナイト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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