アラビア物語 ジュハーおじさんのお話 (II) (講談社青い鳥文庫)

  • 講談社 (1989年1月1日発売)
4.50
  • (2)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 25
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • 本 ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061472723

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 第二巻は「ジュハーおじさん」が語るユーモアと教訓に満ちた物語集。アッラーへの信仰による智慧と勇気が光る。

    7世紀の実在の人物であるジュハーおじさんは、日本でいえば一休さんのような存在であるという。トンチのきいたわらい話がいくつも残っているばかりか、後世になって彼の名前で創作もされているとか。本巻にはジュハーおじさんが主人公の話や彼が子どもたちに語って聞かせるというていの話が9編収録されている。

    冒険やロマンスが目立った一巻に比べ、二巻はトンチ話や教訓話、悪いやつが懲らしめられるといった話が多い。それらがあまり堅苦しいものではなく、ユーモラスに語られるのがジュハーおじさんならではの特徴なのだろう。

    一番面白かったのが最後の<チグリス川のワニ>。数奇な展開がよくできていて、主人公とヒロインの智慧ある行動がお見事。爽快なラストに舌を巻いた。

  • ジュハーおじさんのとんちのきいたお話はおもしろいです。半人前の魔神のお話が好きです。

  • かなり昔に読んで
    未だに忘れられない物語。
    ジュハーおじさんが子供に語る
    おもしろおかしいとんち話集。
    今でも通じる教訓があったりと
    ためになります。
    天野善孝氏の挿画も美麗で
    アラビア世界を引き立ててくれます。
    半人前のランプの魔神の話が
    かわいくて面白いです。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1948~1993年。大阪府に生まれる。メキシコ大学でスペイン語を専攻ののち、1972年より京都外国語大学アラビア語科、田中四郎教授の研究室に学ぶ。その間、アラブの人々の生活・風俗習慣についてのエッセーを多数発表。おもな訳書に『スペインむかし話』『アラビア物語』(講談社)、『漁師と魔神』『王様の指輪』(国際情報社)などがある。

「2014年 『アラジンと魔法のランプ 新編 アラビアン ナイト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

川真田純子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×