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- 本 ・本 (198ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061472747
感想・レビュー・書評
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ジュハーおじさん再び。ユーモアとトンチのきいた9編の物語集。教訓じみた話が多く、ややロマンに欠けるかも。
<おかしな出世物語> はド直球のあげまんストーリー。無理がある展開が続くものの笑い話として本巻では最も幸せな結末。
<スイカの代金> <夢> はこれまたド直球なお説教。こういう話は、本当に読んでほしい人には届かないものだが、ジュハーおじさんが子どもたちに語って聞かせるという体裁が示す通り、子どものうちに染み込ませるのが正解なのだろう。
<魔神もにげだしたもうれつ妻の物語> は設定が面白い。しかし、主人公たちの行動と結末が理不尽なので、いまいちすっきりしない。もう少し展開をひねれば面白くなりそうなのだが。
後半はファンタジー色の強い寓話。教訓を含んだ短い小話が続き、筋書きとしては今ひとつだった。本シリーズは奇数巻が「みどりの文庫」、偶数巻が「ジュハーおじさんのお話」となっており、全4巻で完結。1990年前後の出版なので現在は古本や図書館で探すしかないが、アラビアンナイトへの導入として十分に魅力的なのでオススメしたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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著者プロフィール
川真田純子の作品





