経済ニュース虎の巻―「なぜ」「どうして」がこれだけでわかる イラスト図

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061483507

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  • 経済ニュースの基礎的知識が、本当にわかりやすく整理・解説されていた。忘れがちな経済の仕組みを復習できるので折々に目を通したい一冊。

    目次:
    デフレとはなにか/景気が悪いとはどういうことか/不良債権のなかみ/どんなときに倒産というのか/失業率はどうやって計算する?/経済成長はどうやって確認するか/産業の空洞化でなにがおきている?/どんどん変わる銀行の名前/金利とはなんだろう/消費者金融はなぜ元気なのか/金融のしくみ/生命保険会社はなぜ経営が苦しいのか/銀行はどうして貸し渋りする/なぜ公的資金を銀行に使うのか/日本銀行に預金はできるのか/日本銀行はどうやって紙幣を発行する/日本銀行の量的緩和のしくみ/インフレ・ターゲットってなに?/バブルとはなんだったのか/なぜ公共事業に税金を注ぎ込むのか/国債とはなんだろう/個人国債はお買い得?/国債の格付けとはどういうこと/身に公募債の登場/株とはなんだろう/株式市場のしくみはどうなっている/日経平均株価とTOPIX/空売りとはなにを売るのか/株式持ち合いとはどういうこと?/円高、円安がやっぱりわからない/外国為替市場はどこにある/ドルがなぜ基準になるか/ユーロとはどんなもの?/地域通貨はお金なのか/そもそもお金とはなんだろう//他に→経済ニュースのプチ歴史&プチ番付

  • ◆デフレ(デフレーション)
    ・持続的な物価の下落
    ・バブル崩壊後、デフレ
    ・経済活動が縮小、世の中に出回るお金が減る=お金の価値↑

    ◆景気
    ・定量:景気動向指数(30項目=先行系列/一致系列/遅行系列)で判断
    ・定性:日銀短観(大企業/中堅企業/中小企業)で判断
    ・神武/岩戸/オリンピック/いざなぎ/バブル

    ◆不良債権
    ・返してもらえないお金
    ・正常先/要注意先/要管理先/破たん懸念先/実質破たん先/破たん先
    →要管理先からが不良債権、銀行は自己資本から貸倒引当金を用意
    ・バルブ崩壊後のデフレで借金の担保として引き受けていた土地の価格が下がり、不良債権化
    ・不良債権処理で銀行の新規貸し出しが停滞(貸し渋り/貸しはがし)
    →景気回復のネック

    ◆倒産
    ・完全消滅=自己破産
    ・敗者復活=①会社更生法(保全管理人/管財人が新たに経営者として再建) ②民事再生法(経営者そのまま、再生の近道)
    ・手形を発行した会社の銀行口座に十分な預金がないと、手形を換金できない=「不渡り」「手形が落ちない」
    ・半年以内に2回目の不渡りを出すと、銀行との取引が停止

    ◆失業率
    ・完全失業率=完全失業者÷労働力人口
    ・完全失業者・労働力人口のなかには、フリーター/短期就労者(日雇い)/仕事探しをあきらめている人・中断している人は含まれないので、実態の失業率はもっと高いはず

    ◆経済成長率
    ・経済成長率はGDPではかる
    ・GDP=一年間に国内で生産された商品やサービスの金額の総計
    ・経済規模が大きくなると、成長率が低下する
    ・潜在成長率(予想成長率)>実際の成長率のとき、「不景気」
    →必ずしもマイナス成長ではない

    ◆産業の空洞化
    ・企業が生産拠点を海外に移すことで、国内の(地域の)産業・行政活動が縮小していくこと
    ・安さを求めて技術を失う(中国の技術革新=日本の技術を真似る)

    ◆金利
    ・金利はお金の貸し借りの「レンタル料」
    ・金利が高い=お金を借りにくい、消費が抑制されやすい
    ・金利が低い=お金を借りやすい、消費が活発になりやすい
    ・年利は一年間、月利は一カ月

    ◆金融
    ・金融とはお金を融通すること
    ・お金=血液、金融機関=血管、日銀=心臓
    ・金融機関で信用創造(次々とお金の貸し借り=信用が生まれ、経済活動がさかんになる)
    ・金融機関は決済機能(口座を使って支払い=お金が行き来)
    ・都市銀行(大都市に本店)/地方銀行(地方地盤)/第二地銀(相互銀行)/信託銀行(客の現金や土地などの財産を預かって運用)/信用金庫(地元の中小企業向け会員のみ借りられる)/信用組合(地元の中小企業向け組合員のみ借りられる)

    ◆生命保険会社
    ・客から預かったお金で土地や株・国債などを買って運用、企業に融資も
    ・バブル崩壊で資金運用が破綻→生命保険会社が破綻
    ・有配当保険(終身・養老)では、予定利率の逆ざやが発生
    ・保険業法改正(2003)で、予定利率の引き下げが可能に

    ◆貸し渋り
    ・BIS規則(国際決済銀行)では、自己資本の12.5倍までしか貸せない
    →貸し出すお金に対し、自己資本が8%以上ないとダメ
    ※国内基準は、4%、25倍まで
    ・自己資本が減ると貸せなくなる
    不良債権↑ → 貸倒引当金↑ → 自己資本↓ → 新規融資↓(貸し渋り)
    ・不良債権処理では、貸し渋りに加えて貸しはがしも横行

    ◆公的資金
    ・国民のお金(税金/財政投融資=国債や郵便貯金から借り入れ)
    ・銀行に公的資金を投入すると、新たな信用が生まれる(お金の貸し借りが倍々に膨れ上がる)
    ・政府が銀行の大株主になる

    ◆日本銀行
    ・唯一の発券銀行であり、銀行の銀行であり、政府の銀行でもある
    ・一般の銀行は、もっているお金を日銀に預けている=日銀当座預金
    ・この口座からお金を融通する(引き出したり、借りたりできる)
    ・預けていても利子はつかないが、借りるときには利子がつく(公定歩合)
    ・日銀は公定歩合のコントロールができ、景気の調整弁を果たす
    ・日本銀行券は「借用証明」にあたる
    →日銀が銀行に紙幣を発行するとき、債券や手形を預かってお金を渡す
    ・無担保で無制限に金融機関にお金をかすこと=日銀特融
    →銀行や証券会社がパニックに陥ったときに発動(山一証券など)

    ◆量的緩和
    ・金利を下げると、間接的に世の中にお金が出回りやすいが、量的緩和では、積極的に(直接的に)世の中に出回っているお金の量を増やす
    ・銀行の債券・手形を大量に買い上げ、そのぶんの現金を銀行の当座預金口座に振り込む
    ・量的緩和しても、不良債権におびえて銀行から先に資金がまわらない
    →タンス預金に

    ◆インフレ・ターゲット
    ・ポール・グルーグマンが提唱
    ・日本は金利がほぼゼロの状態が続いているが、デフレによって物価が下がり、お金の値打ちが上がっているから、実質的には金利は高くなっている。これでは景気が回復しない。インフレを起こして物価を上げ、お金の価値を下げれば、実質的な金利をマイナスにすることができ、景気は回復する
    ・日銀が紙幣をばらまけば、人工的にインフレが起こせる
    ・流通するお金↑ → お金の価値↓ →物価があがる↑ → 値上がりする前に商品を買おう
    ・日銀は導入に消極的、インフレは抑えるのが困難

    ◆バブル
    ・85’プラザ合意(米国輸出↑に向けた先進5か国の協力をとりつける)
    →ドル安円高
    ・円高不況のため、日銀が公定歩合下げる
    ・87'ルーブル合意(ドル安で米の輸出回復せず、輸入品の物価上昇、ドル安政策は中止)
    →アメリカ金利を他国より高く設定(ドル人気が高まり、ドルの価値が上がる)
    ・日本の金利がさらに下がる
    ・日本国内の景気は、低金利政策で上向きに(過熱気味に)
    →本来は金利を引き上げなければいけなかった
    ・87'ブラック・マンデー(NY株価の大暴落)
    →投資家が、日本やドイツの公定歩合引き上げを予測し、アメリカから資金を引き揚げ
    ・アメリカ不況で、連動後退を懸念した日本は、低金利政策を延長
    ・安い金利で大量の資金が借りれ、株や土地を大量に購入
    ・株価&地価の上昇→空前のバブル景気が発生
    ・バブルがはじけて価格下落→負の遺産(不良債権)が残る

    ◆公共事業
    ・成熟した社会においては、公共事業での景気回復はもはや限界(乗数効果なし)
    ・無駄事業の増加
    ・不透明な税金投入

    ◆国債
    ・太平洋戦争で国債乱発、敗戦で紙くずに→戦後は、国債発行禁止
    ・65'不況による税金収入不足→財政特例法で、戦後初の国債発行
    ・これがきっかとなり、おもに戦後の復興資金(建設国債)として国債発行が続く
    ・75'石油ショックをきっかけに、景気低迷&税収不足→赤字国債(特例公債)発行
    ・最近は、個人国債(小口国債)も発行
    ・最低金利が保障され(元本保証)、満期10年
    ・国債発行で、国の借金は大幅増→格付け下がり、先進国では最低レベル
    ・地方自治体も地方債(金融機関向け)/ミニ公募債(個人向け)発行
    ・万が一の場合は国の保障がついている
    ・債券の目的が明確(病院建設など)

    ◆株
    ・お金を出した証拠、儲けがでたら利益から分け前(配当)がもらえる
    ・儲かっている会社ほど、分け前が多い
    ・分け前目当てに、株の売り買いが行われるようになる=株式市場
    ・分け前目当てから、株価目当てになる(株券が財産のひとつに)
    ・株価があがれば、財産が増え、儲けがでて、新たな経済活動が生まれる
    ・逆に、景気がよくなれば、商品が売れ、株の売買も活発になる
    →株価は景気のバロメーターに
    ・株式市場(証券取引所)で、株の売買が認められること=上場
    ・上場すると、株が売れるので、会社にたくさんのお金が入ってくる
    ※経営者=株主は、もともとたくさんの株をもっている
    ・JASDAQ(店頭市場)は、アメリカのNASDAQをもじって開設。証券会社の店頭でのみ取扱い、新興企業が資金を集めるためにまずここに上場
    ・マザーズ(東京)、ヘラクレス(大阪)も、ベンチャー向け市場。JASDAQより必然的に売買規模が大きくなる=資金を集めやすい
    ・TOPIXは、東証株価指数。一部上場企業全社の時価総額(そのときの株価×発行株数)を指数化。開設時と比較。
    ・日本の企業は株式持ち合いで、もちつもたれつ経営をしてきた
    ・バブル崩壊で不良債権処理に苦しむ銀行が、持ち合い株を売却(解消)

  • 池上さん!
    わかりやすいよ!

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著者プロフィール

池上彰(いけがみ・あきら):1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。記者やキャスターを歴任する。2005年にNHKを退職して以降、フリージャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活躍中。名城大学教授、東京工業大学特命教授を務め、現在9つの大学で教鞭を執る。著書に『池上彰の憲法入門』『「見えざる手」が経済を動かす』『お金で世界が見えてくる』『池上彰と現代の名著を読む』(以上、筑摩書房)、『世界を変えた10冊の本』『池上彰の「世界そこからですか!?」』(以上、文藝春秋)ほか、多数。

「2023年 『世界を動かした名演説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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